今回のお題は「熟鮨」「掠う」「演繹」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「熟鮨」
「熟鮨」って何て読むか分かりますか?
(うれずし)ではありません。
(じゅくずし)でもありません。
「熟れる」(うれる)以外にも読み方があります。
これを知っていれば簡単です!
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「熟鮨」の読み方のヒントは?
「鮨」の歴史の中で、最も古いと言われています。
「鮨」=「寿司」です。
日本3大「熟鮨」は
津軽の「ハタハタ寿司」
近江の「鮒寿司」
紀州の「鯖寿司」
と言われています。
食べたことのある人はわかったのではありませんか?
さて、何と読むのでしょうか?
「熟鮨」の読み方、正解は……
正解は……
「なれずし」
です!
「熟鮓」とも書きます。
「熟れる」(なれる)とは、食物がほどよく発酵して、おいしくなることです。
「熟鮨」は普通の鮨とは違って、魚と塩と米飯を長期間漬け込んで発酵させたものを言います。
もともとは、「熟鮨」が寿司の原型で、「鮨」が「熟れる」まで待てない人が、てっとり早く寿司を食べるために、米飯に酢をふりかけて、魚を乗せて食べたことが握り寿司になったと言われています。
せっかちな人のおかげで、今ではおいしい寿司が食べられるようになったのですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
2問目はこの漢字!「掠う」
「掠う」と書いて、なんと読むか分かりますか?
「掠」だけなら、(りゃく)(かすめる)と読むのがヒントになります。
さて、「掠う」と書いてなんと読むでしょうか?
「掠う」読み方のヒントは?
あまり縁がないであろう「掠」という漢字は、他人の物をうばい取る、かすめ取る、無理やりに奪い取る、という意味があります。
誰かの物を奪い取る……、例えば略奪(りゃくだつ)。
実は掠奪と書いても正解です。
意味も読み方も同じ意味になります。
元々は「掠」という漢字が本当なのですが、戦後に常用外漢字に分類されてしまったため、同じ読み方の「略」が使われています。
略奪はかすめて奪うという意味なので、掠奪という漢字がしっくりきますね。
略して奪うで略奪って略しすぎかも。
「掠」の漢字の説明が長くなりましたが、「掠う」はもちろん(りゃくう)ではありません。
「波に足を掠われる」「トンビに油揚げを掠われる」「話題を掠う」「人掠い」も「掠う」が使われます。
さあ、もうわかりましたか?
「掠う」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「さらう」
です!
人攫いは、攫うと書いても正解です。
ぜひ、覚えておきましょう。
最後はこの漢字!「演繹」
本日の難読漢字は…
「演繹」です!
哲学や思想が好きな人はピンとくるかもしれません。
あなたは何と読みますか?
「演繹」の読み方のヒントは?
1.「演繹」をひらがなにすると4文字になります。
2.「演繹」の類語には「推論」「展開」「関連」などがあります。
3.『前提から演繹してゆくところは理論的だし鋭敏だ。』エドガー・アラン・ポー「マリー・ロジェエの怪事件」
正解は…
正解は「えんえき」でした!
「演」の音読みは「エン」、訓読みで「演べる(のべる)」「演う(おこなう)」。
「繹」の音読みは「エキ」、訓読みで「繹ねる(たずねる・つらねる)」「繹なる(つらなる)」です。
「演繹」の意味は?
「演繹」とは、情報を関連付けることで必然的に結論を導き出す思考法。
すでに知られている法則や誰もが納得できる一般論やルールを大前提として、そこから論理を積み重ねて結論を出す手法です。
演繹法で有名なのは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが確立した三段論法ですね。
大前提:すべての人間は死すべきものである
小前提:ソクラテスは人間である
結論:ゆえにソクラテスは死すべきものである
ちなみに、大前提から始まる演繹法とセットで語られることの多い帰納法は、結論から始まります!