今回は「熾烈」「擘」「添水」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「熾烈」
「熾烈」の読み方をご存じでしょうか?
もちろん「しょくれつ」と読むのは間違いです。
一見それほど難しい漢字ではありませんが、知らなかったら読みにくい漢字ですね。
さて、あなたには正しく読むことができますか?
「熾烈」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字です。
- 勢いが非常に激しい様子。
- 「その戦いは熾烈を極めた」のように使います。
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「熾烈」の読み方!正解は!?
正解は「しれつ」です。
「熾」には「火の勢いが激しい」「赤く燃えている炭火」といった意味があり、「烈」も「勢いが激しい」という意味。
激しさを表す言葉が2つ重なることで、非常に激しいことを表す言葉だとわかります。
下は、使い方の例です。
- 彼らは熾烈な争いをくぐりぬけてきた
- 討論会では毎回熾烈な議論が繰り広げられる
- 動物たちの生死をかけた戦いは、熾烈極まる
火が燃えるように激しい戦いであることが伝わってきますね。
2問目はこの漢字!「擘」
本日の難読漢字クイズは「擘」です。
突撃の「ゲキ」に似ていますが…
読めなくても身近なものですよ!
「擘」の読み方のヒントは?
ヒント1.「擘」をひらがなにすると、4文字になります。
ヒント2.「擘」の部首は「手」です!
ヒント3.英語では「thumb(サム)」と呼ばれます。
正解は…
正解は「おやゆび」でした!
一般的には「親指」と書かれ、呼び方には「拇指・母指(ぼし)」「第一指」、「お父さん指」などがあります。
「擘」の音読みは「ハク」「バク」、訓読みは「おやゆび」「擘く(さく・つんざく)」、17画の漢字です。
「擘」は、「計具で横に裂く」という意味の「辟(ヘキ)」と「手」を組み合わせた会意兼形声文字。
手の平を開く(横に裂く)と、平らになるのが「擘」ですね!
「擘」を使った言葉
巨擘(きょはく):指導する人、仲間内で最も優れた人、リーダー、親玉。「おやゆび」を指すこともあります。
擘裂(ハクレツ):引き裂く、つんざく。
擘肌・擘膚(ハクフ):肌をうんざく。
「擘」のボディランゲージ
「擘」を隠す仕草:事故や霊柩車を見たとき、危険な動物に出会ったときなど、厄除けの意味で「擘」を隠す。
「擘」を立てる仕草:「いいね!」「男・彼氏」「よし!」「まかせとけ!」
最後はこの漢字!「添水」
「添水」を何と読みますか?
てんすい、そえみず、と読みたいところですが…
きっと目にしたことがあるはずですよ!
「添水」の読み方のヒントは?
1.「添水」をひらがなにすると3文字になります!
2.和風庭園で見かけたことがあるかもしれません。
3.俳句で「添水」は秋の季語として使われます。
3.『カーン、あの添水を聞き澄んでいたのです。』泉鏡花「菊あわせ」より引用
正解は…
正解は…「そうず」でした!
「添水」とは、カッコーン!と響き渡る水場の竹筒と石でできた装置です。
竹筒に溜まった水の重みで石を打って音を出すように仕組まれています。
風情ある和風庭園やお寺などに設えられていますね。
現在では庭の飾りとして用いられることが多いですが、本来は鳥獣を追い払うためのものでした。
「添水」は「鹿威し」の一種
農業の大敵である野生動物を追い払うための装置を「鹿威し(ししおどし)」といいます。
鹿威しには「鳴子(なるこ)」「案山子(かかし)」「添水」があります。
「鳴子」は紐にくくられた竹や木片で、風に吹かれたり引っ張ると音が出ます。
「かかし」はご存じの通り、人間に見せかけた藁人形。
「添水」は水が溢れる度に音を出します。
昔の人の知恵ですね!