漢字読み講座

【難読漢字】「穆穆」「限限」「転た」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「穆穆」

「限限」

「転た」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「穆穆」!

「穆穆」の読み方をご存じですか?

「穆」は「惨」という字にも少し似ているように見えますが「さんさん」とは読みません。

それでは、何と読むのでしょうか?

「穆穆」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「ぼ○○○」の4文字
  2. どちらの字も同じ読み方です

以上の2つのヒントから考えてみてください。

「穆穆」の読み方、正解は・・・


正解は

「ぼくぼく

です!

「穆」は「ボク」という音読みの他に「やわらぐ(穆らぐ)」という訓読みがあり、「穆穆」はなんとなく見た目のイメージに反して「なごやかなさま」をあらわしています。

穀物が実って穂を垂れ、実がはじけようとする形がもとになっていると言われており、内面が充実しているというところから「てあつい」「ていねいな」という意味もあります。

「謬」→「繆」→「穆」?

「穆」という漢字は見覚えがなくても「誤謬」という言葉はご存じの方もいらっしゃると思います。「謬」は「あやまる(誤る)」という意味がありますが、実は「穆」にも「あやまる」という意味があります。「謬」の部首違いである「繆」は訓読みが「あやま(る)」で音読みが「ボク」のため、音読みが共通という理由で「穆」も「あやまる」という意味で使われることがあるようです。連想ゲームのようで面白いですね。

意外な意味を持つ「穆穆」の読み方、この機会に是非覚えてくださいね。

難読漢字、2問目は「限限」!

「限限」の読み方をご存じですか?

「限」は「限界」という使い方があるので「げんげん」?ではありません。

それでは、何と読むのでしょうか?

「限限」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「ぎ○○○」の4文字
  2. どちらの字も同じ読み方です
  3. 日常生活でよく使う言葉です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「限限」の読み方、正解は・・・


正解は

「ぎりぎり」

です!

「限度いっぱいでそれ以上余地がない」ことをあらわす言葉ですね。

「ぎりぎり間に合った」「今月はお小遣いがぎりぎりでこれ以上買うのは厳しい」など、日常でよく使われる言葉です。「ぎりぎり」より「ギリギリ」の方がより緊迫感があるとも言われることもありますが、漢字だと少しだけ余裕がありそうに見えるかもしれません。

「限」という漢字はよく見たり使ったりしますが、「ぎり(きり)」という読み方を見ることはあまりないですよね。

これは「表外読み(表外音訓)」と呼ばれる読み方になります。

表外読みとは、日本で使われている「常用漢字表」に無い読み方のことです。常用漢字表は2010年に告示された最新版では2,136字、4,388音訓(2,352音、2,036訓)からなりますが、「限」の場合は音読み「ゲン」訓読み「かぎ(る)」は常用漢字表にあり、「ぎり(きり)」という読み方は無いということです。

表外読みは習慣的に使われる読み方も多く、なんとなく見たイメージで理解できるものも多いです。「限限」も一度読んでしまえばすぐイメージできる読み方なので、是非覚えてくださいね。

難読漢字、3問目は「転た」!

「転た」の読み方をご存じですか?

「転」は「転ぶ」という使い方をするので「ころげた」と読みたくなりますが違います。

それでは、何と読むのでしょうか?

「転た」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「う○た」の3文字
  2. 訓読みです
  3. 「転た寝」という使い方があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「転た」の読み方、正解は・・・


正解は

「うたた」

です!

「ころぶ」という意味ではなく「ある状態が進行していく様子。いよいよ。ますます。」という意味です。坂道を転がるようにどんどん加速していくと考えるとイメージできるかもしれません。また、それが転じて「状態の変化に心が動かされる様子」という意味としても使われます。「転た心(うたたごころ)」は「うつりやすい心」という意味です。

「転た寝」も同じ意味?

「転た」だけだとあまりなじみがありませんが、ヒントにも挙げた「うたたね(転た寝、転寝)」には見覚えがあると思います。「(眠るつもりがないのに)うとうとと眠ること」という意味ですが、状況がどんどん進行していく「転た」とはちょっと印象が違うように感じます。

ここは「眠るつもりがないのに」がポイントで、本当はそのつもりがないのにどんどん状態が変化していく(眠りが深くなっていく)ととらえると「転た」と同じ可能性はありそうです。「夢うつつ」の「うつつ寝」から転じたという説もあり、明確な語源はわかっていませんが、同じ字を使っている以上は無関係とも言い切れないと思います。

今ではあまり使われていない言葉ですが「転た」の読み方、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?

今回は同じ漢字を重ねたり、表外の読み方だったりと少し変わった漢字を選んでみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。