「萱堂」の読み方をご存じですか?
「堂」は「講堂」などで見たことがありますが「萱」はなじみがありません。
いったい何と読むのでしょうか?
「萱堂」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○どう」の4文字
- 音読みです
- 「母堂」と同じ意味です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「萱堂」の読み方、正解は・・・
正解は
「けんどう」
です!
「萱」は「萱草(カンゾウ)」をあらわしています。カンゾウはワスレグサとも言い、漢方薬で使われるカンゾウ(甘草)ではなく、ユリに似た花のことをあらわしています。
「堂」は部屋をあらわしており「萱堂」は母親の部屋、転じて「母親」を敬って言う言葉になりました。
他人のお母様のことを「ご母堂」と言うことがありますが、これと同じ意味になります。
何故「萱堂」が母親の部屋なのか
古代中国では、家の北側にある堂(北堂)を主婦の居室としていました。北堂の庭には萱草が生えていたため、母親がいる部屋を「北堂」や「萱堂」と呼ぶようになったそうです。妊婦が萱草の葉を腰紐にすると陣痛を忘れさせるという意味もあったといいます。
ちなみに日本でも公卿・大名などの正妻を「北の方」と呼んでいましたが、正殿の北の対に住んでいたからそう呼ばれていたと言われています。北には特別な意味があったのかもしれませんね。
母親を敬う言葉は何種類もありましたが、その中でも一番漢字も読み方も複雑な「萱堂」、是非覚えておいてくださいね。