「鉤餌」の読み方をご存じですか?
「餌」はペットを飼っているとよく見かける字で「鉤」は工具などで見かけることがあります。
いったい何と読むのでしょうか?
「鉤餌」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「こ○○」の3文字
- 音読みです
- 釣りに関係する言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「鉤餌」の読み方、正解は・・・
正解は
「こうじ」
です!
「鉤」は「物をひっかけたりとめたりする先の曲がった金属製の道具」のことで、「つりばり(釣り針)」も鉤の一種です。「鉤爪(かぎづめ)」も、動物の爪が根元から先にかけて湾曲している様子から「鉤」が使われています。
「餌」はそのまま「動物にあたえる食べ物(えさ)」のことですが、「人を誘惑する手段」と解釈されることもあります。
「鉤餌」はそのまま「釣り針と餌」という意味を持ちますが、餌の意味から「人を誘い込む魅力的なもの」という意味で使われることもあります。
スケールの大きい釣りの話
「鉤餌」という言葉の歴史は古く、紀元前の書物「荘子」の逸話にも使われているのですが、荘子の釣り話の中にあまりにもスケールが大きく面白い話があるので紹介します。
任の国の公子が、太い縄と大きな釣鉤を作り、去勢した牛50頭を餌にして山の上に坐り、大海に竿を振った。1年以上経ったある時、とても大きい魚を釣り上げた。大魚は鉤にかかると深く潜ったり飛び上がったりした。その波紋は山のように高く海水を揺り動かし、そのうなり声は鬼神のようで千里四方の人々を驚かした。
公子が釣り上げた魚を干し物にして配ったところ、人民すべてが満腹になった。小さな竿に細い糸をつけ、水たまりで小魚を釣っているようでは、到底大魚は釣り上げられない。些細なことに拘っていては、大志を遂げることはできないのだ。
色々突っ込みたくなる話ですが、それも含めて「些細なこと」なのかもしれません。
「鉤餌」という言葉を見かけたら、読み方と一緒に釣りの話も是非思い出してくださいね。