今日の難読漢字は
「註疏」
「乞骸」
「饗す」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「註疏」!
「註疏」の読み方をご存じですか?
「註」は「注」と同じ使い方をしていることがありますが、「疏」が「流」に似ていると思って「ちゅうりゅう」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「註疏」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ちゅ○○」の4文字
- 音読みです
- 「注疏」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「註疏」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちゅうそ」
です!
「註」は常用漢字では「注」と書き換えられる漢字ですが、字の意味としては「字句の意味を解きあかす」というものになります。
「疏」は様々な意味がありますが、ここでは「注につけた注釈」という意味になります。
「註疏」は主に中国の古書を解釈した「註(注)」と、それを更に解釈した「疏」の総称になります。特に熟語として「註疏」と言う場合は、経書(儒教の経典)に関する註と疏を指すことが多い言葉です。
「註疏」の歴史
「註」は紀元前から、「疏」は5世紀頃から作られていましたが、清の時代に考証学が盛んになることにより、多くの註疏が作られました。
注釈に更に注釈を加えるというのはなかなか想像がつきませんが、それだけ経書の内容が難解で、解釈の余地が多かったということなのでしょう。実際、この註疏自体に文化的価値があるとされており、日本にある「周易註疏」は国宝となっています。
日常ではなかなか目にしない言葉ですが「注疏」の読み方と意味を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「乞骸」!
「乞骸」の読み方をご存じですか?
「乞」は「乞食」、「骸」は「骸骨」などで見かける漢字ですが、それを合わせた言葉はいったい何と読むのでしょうか?
「乞骸」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○がい」の4文字
- 音読みです
- 社会人には身近にある状況のことをあらわしています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「乞骸」の読み方、正解は・・・
正解は
「きつがい」
です!
「辞職する、辞職を願い出る」という意味があります。
しかし、辞職するという意味にしてはちょっと物騒な文字を使っていますね。漢字の成り立ちから確認してみましょう。
「乞」という漢字には「ほしがる、求める」という意味があります。
「骸」という漢字には「からだ」という意味がありますが、「なきがら」、つまり死体という意味で使われることが多いです。
何故「辞職」に「死」を意味する言葉がついてくるのかというと、この言葉は主に「官(政府や国家、主君などにつかえる職種)」を辞職する時に使われたためです。
自分の身は主君に捧げたため、その残骸をもらい受けて郷土に帰り埋葬する、という言い方になるようです。
もちろん、辞職するために本当に生命をかけているわけではないでしょうが、この言葉が使われていた頃はそれくらいの気持ちで官職に就いていたということなのでしょう。
現代では想像しづらい使い方ですが、「乞骸」の読み方は覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「饗す」!
「饗す」の読み方をご存じですか?
「客にごちそうする」という意味で「きょうす」と読むことがありますが、それ以外の読み方があります。
いったい何と読むのでしょうか?
「饗す」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「も○○す」の4文字
- 訓読みです
- 「客にごちそうする」という意味は同じです
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「饗す」の読み方、正解は・・・
正解は
「もてなす」
です!「持て成す」と表記することもあります。
「饗」という漢字には「もてなす」「もてなしを受ける」という両方の意味がありますが、いずれにしても複数の人が向かい合って食事をすることをあらわしています。
「饗す」のもうひとつの読み方は?
漢字の読み方には書かれていませんが、「饗す」にはもうひとつ珍しい読み方があります。
それは「にえす」で、「その年の新穀などを神に供える」という意味になります。
これも相手が神様ではありますが、「ごちそうで神様をもてなす」と考えれば、他の読み方と同じような意味であることがわかります。
同じ「饗す」で、意味もそれほど違わないのに、読み方が三種類もあるなんて紛らわしいですが、「もてなす」という読み方は是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回はちょっと古めの言い回しの言葉を選んでみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。