漢字読み講座

【今日の難読漢字】「鳩居」「吸啜」「飽食」「甚だしい」「禿筆」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「鳩居」

「吸啜」

「飽食」

「甚だしい」

「禿筆」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「鳩居」です!

あなたは「鳩居」を何と読みますか?

はとい、はときょ…なかなか難しいですね。

3つのヒントから予想してみましょう!

「鳩居」の読み方のヒントは?

1.「鳩居」をひらがなにすると「〇ゅ〇〇ょ」になります。

2.鳩の性質に関係する言葉です。

3.『維鵲有巣 維鳩居之』詩経「鵲巣」より引用

正解は…

正解は「きゅうきょ」でした!

「鳩居」とは、仮住まいや借住まい、夫の家を自分の家にすること。

自分の住まいを謙遜して言うこと、または他人の成功や地位を横取りする意味でも使われます。

「鳩居」の由来は、3つ目のヒントにある詩経(中国の詩集)です。

昔の中国では女性が自力で家庭を営むことができなかったため、嫁いで夫の家をわがものにすることを例えました。

どうして「鳩」が出てくるかというと、鳩は巣作りが下手なので、鵲(カササギ)の巣に住んで卵を産む(托卵)性質があるからです。

鳩づくしの「鳩居党」

京都、東京、神奈川には書画用品・香の専門店「鳩居堂」という老舗があります。

「鳩居堂」創業者の家紋は源頼朝に賜った「向かい鳩」

「店はお客様のもの」という謙遜の意味で、1663年(寛文3年)に儒学者の「室鳩巣」が詩経にちなんで名付けたそうです。

まさに鳩づくしです!

2つ目の漢字は「吸啜」です!

「吸啜」の読み方をご存じでしょうか?

「吸う」に「啜(てい)」で「すうてい」と読むのは間違いです。

「吸」も「啜」も他に違った読み方がありますよ。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「吸啜」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字です
  2. 赤ちゃんがおっぱいやミルクを飲むときのしぐさ
  3. 「吸啜反射」という言葉があります

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「吸啜」の読み方!正解は?

正解は「きゅうてつ」または「きゅうせつ」です!

また、新生児が口に当たるものに反射的に吸い付くことを「吸啜反射」と呼びます。

育児経験のある方なら知っているかもしれませんが、ない方にはかなりの難問だったかもしれませんね。

「啜」の字は訓読みでは「啜(すす)る」と読み、「啜り泣き」や「うどんを啜る」などによく使われます。

ただし、音読みの「テツ」「セツ」は「吸啜」以外にはほとんど使われません。

読めなかった方は、この機会に覚えておいてくださいね。

3つ目の漢字は「飽食」です!

飽食」と書いて、なんと読むか分かりますか?

今の時代は「飽食」といわれていますが、まさにその通りで、

何でも好きな時に好きな物を、好きなだけ食べられる時代といわれています。

食糧不足なんて想像もつかない人がほとんどでしょう。

さて、「飽食」と書いてなんと読むでしょうか?

「飽食」読み方のヒントは?

「飽食」とは、おなかいっぱい食べられる事、飽きるほど食べられることです。

「今日は何を食べようかな・・・」なんてのは、自由に好きな物を選べるから言えるものであって、食料が不足していると選ぶ自由もなくなってしまいかすからね。

ただ、好きな物を好きなだけ食べられるということは、嫌いな物は避けてしまうというデメリットもあります。

好き嫌いの増加や、栄養の偏りなど好きなように食べていると、あとで体にツケが回ってくることもあります。

「飽食」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇〇〇〇」です。

さて、もうわかりましたか?

「飽食」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「ほうしょく」

です!

 

ぜひ、覚えておきましょう。

4つ目の漢字は「甚だしい」です!

甚だしい」と書いて、なんと読むか分かりますか?

甚平(じんべい)の「甚」ですが、(じんだしい)ではありません。

怒った時によく使われる言葉です。

さて、「甚だしい」と書いてなんと読むでしょうか?

「甚だしい」読み方のヒントは?

「甚だしい」とは、普通の度合いを越えている、程度が激しいことです。

そういわれるとなんだかよく分からないかもしれませんが、

勘違いも甚だしい!

なんて言葉を聞いたことがありませんか?

主に悪い方の意味で使われる言葉です。

しかも勘違いとか、非常識とか、言われるとちょっと恥ずかしい系ですね。

他にも「甚だしい被害」なんて風にも使われています。

反対の言葉は「著しい」でしょうか。

「甚だしい」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇〇だしい」です。

さて、もうわかりましたか?

「甚だしい」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「はなはだしい」

です!

 

甚だしいにも程がある」なんていいますよね。

ぜひ、覚えておきましょう。

5つ目の漢字は「禿筆」です!

「禿筆」の読み方をご存じですか?

「禿」は「はげ」という読み方があるので「はげふで」?ではありません。

どのように読むのでしょうか?

「禿筆」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「と○○○」の4文字
  2. 音読みです
  3. 訓読みで「ちびふで」という読み方もあります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「禿筆」の読み方、正解は・・・


正解は

「とくひつ」

です!

「禿」という文字には「はげる」や「かむろ(子どものおかっぱ頭)」以外に「先がすり切れる」という意味があります。

使い古して穂先のすり切れた筆をさす言葉ですが、その筆では上手に文字が書けないため、自分の文字や文章をへりくだって言う時に使う言葉でもあります。

「弘法筆を選ばず」ということわざがあります。「弘法大師のように書に優れている者ならば、筆の良し悪しに関係ない」つまり、技量が優れていれば道具に左右されることはない、という意味があります。

つまり「自分は先がすり切れた筆では上手に書けない(技術が劣っている)」と謙遜していることになります。

とはいえ同じ弘法大師のことわざに「弘法も筆の誤り」があり、その道の達人でも失敗することがある、という方が有名ですよね。

誰でも失敗することはある、と思いつつ謙虚でありたいものです。
ことわざと一緒に「禿筆」の読み方、ぜひ覚えてくださいね。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!