漢字読み講座

「鷽」「竜蝨」「枌板」覚えて書きたい!【難読漢字クイズ】

本日の難読漢字クイズは…

「鷽」「竜蝨」「枌板」です!

この機会に覚えてしまいましょう!

1個目の漢字はこれ!「鷽」

「鷽」です!

鶯(ウグイス)に似ていますが…

早速ヒントを見てみましょう!

「鷽」の読み方のヒントは?

1.「鷽」をひらがなにすると、2文字になります。

2.「鷽」の鳴き声は口笛にそっくりです!

3.『ぴょいぴょい跳び回るおめかし屋の鷽とか、』ジュール・ルナール「博物誌」より引用

正解は…

正解は「うそ」でした!

「鷽」とは、スズメ目アトリ科ウソ属に分類される美しい鳥。

「ヒーホー」という口笛のような鳴き声が特徴です。

古語で口笛を「うそ」と言っていたことが名前の由来とされています。

悲し気な鳴き声なので、江戸時代は「うそひめ」「弾琴鳥(ことひきどり)」とも呼ばれていました。

「鷽」の音読みは「カク・アク・ヨク・ガク・カツ・ゲチ」、訓読みは「うそ」、漢検1級、24画の漢字です。

鷽替え神事とは?

1月7日になると、太宰府天満宮では「鷽替え」という神事が行われます。

参拝者は可愛らしい木彫りの鷽を「替えましょ、替えましょ」の掛け声でお互いに交換したり、買い替えたりします。

これまでの凶事を嘘(鷽)にして今年の吉に取り替えるという意味なのだそう。

昔、菅原道真が神事の最中に無数の蜂に襲われた際、たくさんの鷽が飛来して蜂を食い尽くしたという言い伝えがルーツです。

2個目の漢字はこれ!「竜蝨」

次の漢字は…

「竜蝨」

答えを知ったらきっと驚きますよ。

「竜蝨」の読み方のヒントは?

1.「竜蝨」をひらがなにすると、5文字になります。

2.「竜蝨」は、絶滅危惧2類に指定されています。

3.「竜蝨」は、俳句で夏の季語です。

正解は…

正解は「げんごろう」でした!

「龍蝨」「源五郎」と書いても正解です!

「竜蝨」とは、コウチュウ目ゲンゴロウ科ゲンゴロウ亜科ゲンゴロウ属の水生昆虫です。

昔は日本国内にたくさん生息していましたが、外来種や乱獲によって現在絶滅危惧種2類に指定されています。

『堰上げし水澄みゆくや竜蝨』松原地蔵尊

俳句では夏の季語とされていますよ。

「竜蝨」という変わった名称の由来については、複数の説があります。有力な説を2つだけ紹介しましょう。

ひとつ目は、中国の甲冑・鎧の「玄甲(げんこう)」に似ているから。

2つ目は、旋回するという意味の「でんぐりかえろ」が転じたから。

「蝨」の音読みは「シツ」「シチ」、訓読みは「しらみ」、漢検1級、15画の漢字です。

「竜蝨」は、メダカやオタマジャクシを食べる肉食の虫。

成虫より、幼虫時代が特に獰猛なハンターとして有名で、別名「田のムカデ」と呼ばれています。

3個目の漢字はこれ!「枌板」

最後の漢字はこちら!

「枌板」です!

村でも粉でもありませんよ。

「枌板」の読み方のヒントは?

1.「枌板」をひらがなにすると、4文字になります。

2.「枌板」は茶室などの室内装飾によく用いられます。

3.『板屋根を葺くのは枌板といって、』柳田国男「母の手毬歌」より引用

正解は…

正解は「へぎいた」でした!

「枌板」とは、木の繊維を壊さずに、削らずに手で割って、厚さ1ミリ以下まで薄くした板です。「はぎいた」と読んでも正解です。

ちなみに、ナタや楔といった刃物を使い、木目に沿って割り裂くことを「枌加工(へぎかこう)」といいますよ。

「枌板」は、主に杉・桧・椹といった針葉樹を材料とします。

刃物を使わないことから独特の風合いがあり、何十年も木の艶を保つため茶室などの室内装飾によく用いられます。

また、茶道では菓子器としても小振りの「枌板」を使うことがあります。事前に水にぬらしてから生菓子を載せると、しっとり艶やかで美しいのだそう。

新潟名物に海藻をつなぎに使った「へぎそば」がありますが、こちらも「枌板」で作った器に盛っていることが特徴です。

「枌」の音読みは「フン」「ブン」、訓読みは「そぎ」「にれ」、漢検1級、8画の漢字です。

 

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イシカワマキコ
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