「詮議」の読み方をご存じですか?
「議」は「会議」などでよく使われる字ですが、「詮」はあまり見かけない字です。
いったい何と読むのでしょうか?
「詮議」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ぎ」の3文字
- 音読みです
- 「詮」は「所詮」「詮索」という言葉でも使われます
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「詮議」の読み方、正解は・・・
正解は
「せんぎ」
です!
「詮」は「あきらかにする。しらべる」という意味の漢字で、「議」はここでは「論じ合う、相談する」という意味を持ちます。
「詮議」は「人々が話し合って明らかにすること」という意味になりますが、「罪人を取り調べる、捜索する」という意味も持っています。
「詮」を使う言葉としては「詮索」がよく使われますが「余計な詮索をするな」など、否定的な意味合いで使われることも多くあります。ただ、「詮」という文字に否定的な意味は特にありませんので注意しましょう。
薩摩藩と「詮議」
「詮議」という言葉を調べると、必ずと言っていいほど「薩摩藩」が出てきます。
薩摩藩といえば、西郷隆盛、大久保利通といった幕末・明治維新時代の偉人を多く出していることで有名で、とりわけ交渉事に長けていたことから「薩摩の武士は交渉上手」と言われていたそうです。
薩摩藩独自の「郷中教育(ごうちゅうきょういく)」において「詮議」はいわばディベートのようなもので、簡単に答えが出ないような状況(「殿様の敵と、親をつけ狙う者がいた場合、どっちの敵から切り込むべきか?」など)を議題として各々が対応を即答し、その後議論するというものでした。この「詮議」を重ねることにより、交渉力を磨いていたのです。
「詮議」という言葉には必ずしもディベートの意味はあるわけではありませんが、こういう技術は身に着けたいものですね。そして、「詮議」の読み方も是非覚えておいてくださいね。