漢字読み講座

【今日の難読漢字】「壊死」「残蟬」「歯」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「壊死」

「残蟬」

「歯」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「壊死」!

「壊死」の読み方をご存じですか?

「壊」も「死」も常用漢字表に載っている漢字ですが、常用漢字表にある漢字の読み方ではありません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「壊死」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○し」の2文字
  2. 音読み(「壊」は表外読み)です
  3. 「壊」の読み方は「不壊」と同じです

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「壊死」の読み方、正解は・・・


正解は

「えし」

です!

生物の組織や細胞が局所的に死滅することや、死んだ細胞の痕跡のことをあらわしています。医療関係で使われることが多い言葉です。

「壊」という漢字は「こわす」「こわれる」という意味を持ち、「死」は「命がつきる」「おわる」という意味があります。

「壊死」は部分的な死をあらわしていますが、漢字そのものには「一部」「部分的」という意味は含まれていません。

「壊」の表外読み

「壊」を「エ」と読む「表外読み」は「壊死」のような医療用語の他、仏教用語で使われることが多いです。

  • 「壊劫(えこう)」:仏教用語で「四劫(世界の成立から破滅に至る四大時期)」の三番目。世界が破滅する時期。
  • 「壊色(えしき)」:僧の法衣である袈裟、三衣に用いる色。青・黒・木蘭の三色をさすことが多い。

医療用語と仏教用語、共通点は少ないように思いますが面白いですね。

自分の身には起こってほしくないですが「壊死」の読み方は是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「残蟬」!

「残蟬」の読み方をご存じですか?

「蟬(蝉)」は虫の「せみ」という意味で「空蝉」という言葉もあるので「ざんせみ」と読みたくなりますが、違います。

それではいったい何と読むのでしょうか?

「残蟬」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「ざん○○」の4文字
  2. 音読みです
  3. 同じ読み方をする言葉に「寒蟬」「蟬吟」などがあります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「残蟬」の読み方、正解は・・・


正解は

「ざんせん」

です!

「蟬」という漢字は「せみ(訓読み)」の他に「せん(ぜん)」という音読みがあります。「残」はここでは「のこる」という通常の意味で使われています。

「残蟬」は、せみが鳴く季節(夏)を過ぎても鳴いているせみ、つまり秋まで生き残って鳴いているせみのことをあらわす言葉です。同じ意味の言葉に「秋蟬」があります。

「蟬」と季節

蟬は夏の一時期非常にうるさく鳴きますが、成虫になってからの寿命が短くはかない感じがするせいか、季節をあらわす言葉としてよく使われています。「蟬」そのものは「晩夏」をあらわしているそうです。

  • 「松蝉(まつぜみ)」:日本では一番早く鳴きだすせみの種類。初夏の季語。
  • 「春蝉(はるぜみ)」:最も早く鳴きだすせみ。松蝉と種類は同じだが、晩春の季語。
  • 「蝉時雨(せみしぐれ)」:(梅雨が終わる頃)雨が降っているかのように大音量でせみの声が聞こえること。夏の季語。
  • 「秋蝉(しゅうせん/あきぜみ)」:秋になっても鳴いているせみ。「残蟬(残蝉)」と同じ意味。

多くの季節に使われていますね。それだけ、日本ではせみが身近な存在だということでしょう。

秋になっても元気に鳴くせみを見かけたら「残蟬」の読み方と意味を思い出してくださいね。

難読漢字、3問目は「歯」!

「歯」の読み方をご存じですか?

「歯」はもちろん人間を含む動物に生えている「は」をあらわす漢字ですが、実は違う意味もあるのです。

いったい何と読むのでしょうか?

「歯」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○わい」の3文字
  2. 訓読み(表外読み)です
  3. 「齢」の訓読みと同じ読み方、意味です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「歯」の読み方、正解は・・・


正解は

「よわい」

です!

「歯」という漢字はヒントに書いたように「齢」と同じ読み、意味で使われることがあります。「よわい」と読む場合は「年齢」のことをあらわしています。

歯が年齢という意味で使われている言葉

「歯」は「よわい」と読む時以外でも「年齢」という意味で使われることがあります。歯は年齢とともに変化するのがわかりやすいと言われています。歯を見ればおおよその年齢がわかると言われていますので、年齢と関係するのは当然のことなのかもしれませんね。

歯が年齢という意味で使われている言葉の例を少し挙げてみたいと思います。

  • 「歯徳(しとく)」:年齢と徳行。または年長で徳が高いこと
  • 「尚歯(しょうし)」:老人をうやまうこと

どちらかというと、年長者のことをあらわす言葉が多いようですね。また、長寿を祝って開かれる敬老会を「尚歯会」と言うこともあるそうです。

「健康寿命」という言葉が一般的になってきた今、歯も含めて健康に長生きしたいものです。そして「歯」のいつもと違う読み方と意味を是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は読めそうで読めない漢字の問題を出してみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。