漢字読み講座

【今日の難読漢字】「防諜」「勃如」「禦ぐ」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「防諜」

「勃如」

「禦ぐ」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「防諜」!

「防諜」の読み方をご存じですか?

「防」という漢字は「防災」「防御」などよく使いますが、「諜」はあまり見かけませんね。

いったい何と読むのでしょうか?

「防諜」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「ぼう○○」の5文字
  2. 音読みです
  3. 「諜」は「蝶」と同じ読み方です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「防諜」の読み方、正解は・・・


正解は

「ぼうちょう」

です!

「防」という漢字は「ふせぐ」「まもる」などの意味を持っています。「諜」という漢字は「スパイ」「敵のようすをさぐる」という意味で使われています。

つまり「防諜」は「敵のスパイ活動を防ぎ、無力化すること」という意味になります。

防諜といえば・・・

防諜という言葉だけではイメージがしにくいかもしれませんが、「防諜機関」というとニュースや映画などで耳にする名前が出てきます。

日本の場合は「公安警察」などが防諜機関となっています。アメリカだと「FBI(連邦捜査局)」、イギリスだと「MI5(内務省公安部)」などです。

スパイというとアメリカの「CIA(中央情報局)」を思い出しますが、こちらは他国の情報を収集・分析する「諜報機関(情報機関)」であり、他国の防諜機関とは対立する存在になります。

知らないところで自分たちを守ってくれている「防諜」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「勃如」!

「勃如」の読み方をご存じですか?

「勃」という漢字は「勃発」などで、「如」という漢字は「突如」「欠如」などで使うことがありますが、熟語になるといったい何と読むのでしょうか?

「勃如」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○じょ」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「勃発」とは読み方がちょっと違います

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「勃如」の読み方、正解は・・・


正解は

「ぼつじょ」

です!

「勃」という漢字は「急に起こる」「勢いが盛ん」「むっとする」などの意味がありますが、ここでは「急に起こる」または「むっとする」という意味で使われています。音読みは「ボツ」ですが、後ろにつく漢字によっては促音化(ツ→ッ)となるため「勃発(ぼっぱつ)」のように読み方が少し異なることがあります。

「如」という漢字は「~のようだ」のように何かにたとえたり、「欠如」のように状態を表す語に添えたりと、助字(主に漢文で他の語について意味を補う字)として使われています。

「勃如」は「怒って顔色を変える」「急に起こるさま」という2種類の意味を持っています。

何故「顔色を変える」という意味があるのか

ところで「勃」という字にも「如」という字にも「顔色を変える」という意味はありません。しかし「勃如」の意味には「怒って顔色を変える」とあります。何故なのでしょうか。

孔子の現行を弟子が記録した「論語」という有名な書物がありますが、論語の「郷党第十の三」において、以下のような記述があります。

君召使擯、色勃如也、足躩如也、揖所與立、左右其手、衣前後襜如也、趨進翼如也、賓退、必復命曰、賓不顧矣。

孔子が君主の命令で賓客をもてなす時の様子をあらわした文章ですが、「色勃如也」という表現で「顔色が変わる」となっています。なお、怒っているという意味ではなく「(緊張で)顔色が変わる」と解釈されています。

あくまでも推測ですが、論語では他にも同じ意味で「色勃如也」が使われているため、「勃如」という言葉にも顔色のことが意味に含まれるようになったのかもしれません。

顔色が変わるほど怒りたくないですが「勃如」の読み方は是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「禦ぐ」!

「禦ぐ」の読み方をご存じですか?

「御」と「示」を合わせたような漢字ですが、いったい何と読むのでしょうか?

「禦ぐ」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○せぐ」の3文字
  2. 訓読みです
  3. 「禦」という漢字は「防禦」という使い方があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「禦ぐ」の読み方、正解は・・・


正解は

「ふせぐ」

です!

「禦」という漢字は「ふせぐ、こばむ」「つよい」という意味を持っています。使い方によっては「御」が書きかえ字になっていますが、「御」には「ふせ(ぐ)」という読み方はありません。ただ、「防禦」が「防御」と書きかえられていることからもわかるように、「御」にも「ふせぐ、まもる」という意味があります。

「禦ぐ」は「さえぎりとどめる、くい止める」という意味で使われています。

「禦ぐ」「防ぐ」「拒ぐ」

読み方から想像がつきますが、「禦ぐ」は「防ぐ」と同じ意味で使われています。また同じように「拒ぐ」という漢字も同じ読み方、同じ意味として使われています。この3つの漢字に細かい違いはあるのか、漢字の意味から見てみましょう。

  • 「防」・・・ふせぐ、そなえる、まもる
  • 「拒」・・・こばむ、ことわる、よせつけない
  • 「禦」・・・ふせぐ、こばむ

良くないことが起こらないように対策するという意味だと「防」、さえぎるという意味だと「拒」「禦」がより近い表現になるのかもしれませんね。

同じ読み方の漢字が複数ある「禦ぐ」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。