今回は「鍔迫り合い」「煙霞」「遥任」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「鍔迫り合い」
「鍔迫り合い」
これ、何と読むかわかりますか?
「迫り合い」は簡単でも「鍔」がちょっと難解。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「鍔迫り合い」読み方のヒント!
「鍔迫り合い」は、「鍔」が難しいですよね。
これは、剣のとある部位の名前です!
時代ものの小説や、剣が出てくる映画などでよく見聞きする言葉です。
剣道をやられている方にとっても簡単な問題かも?
さて、あなたは何と読みましたか?
「鍔迫り合い」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「つばぜりあい」
です!
「鍔迫り合い」は、
「お互いにお互いの振った刀を鍔で受け止め、押し合う」という意味です!
剣士や侍が出てくるような映画で、
剣と剣を挟んでお互いが睨み合うシーンを見たことはありませんか?
火花が散ったりライバル感が出ていたりと、熱いシーンですよね。
あの「剣で押し合う」状態のことを「鍔迫り合い」というのです。
「鍔(つば)」とは、刀の刃と持ち手の境目にある円盤状のもののこと。
本来は剣の刃同志を合わせることではなく、鍔でいなすことを指します。
現在は「剣で押し合う」状態から転じて、
「白熱した戦い」のことを鍔迫り合いとも言いますよ。
一度わかると簡単なこの言葉。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
2問目はこの漢字!「煙霞」
「煙霞」の読み方をご存じですか?
「煙」は訓読みで「けむり」、「霞」は訓読みで「かすみ」ですが「けむりがすみ」ではありません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「煙霞」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○か」の3文字
- 音読みです
- 小説のタイトルにもなっています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「煙霞」の読み方、正解は・・・
正解は
「えんか」
です!
「煙」は「けむり」の他に「かすみ」「もや」という意味があり、「霞」は「かすみ」の他に「朝焼けや夕焼けの美しい色彩」という意味があります。
「煙霞」は「煙のように立ち込めた霞、もや」のこと、またそれが転じて「もやがかかってかすんだ(美しい)風景」のことをさします。
「泉石煙霞」
「煙霞」を使った四字熟語に「泉石煙霞(せんせきえんか)」があります。
「泉石」は泉水と石、転じて自然や自然の景色のことをあらわしています。「煙霞」を合わせて「自然の中で生活したいという強い気持ち」という意味になります。
町に住む人間が自然の中で生活したいと思うあまりに病気のようになることを「泉石煙霞の病」ということもあります。
現代でも自然に囲まれた生活に憧れる人は多いですが、自然に触れて楽しいと感じた時は「煙霞」という言葉と読み方を是非思い出してくださいね。
最後はこの漢字!「遥任」
「遥任」の読み方をご存じですか?
「遥」は「はるか」と読むことがありますが「はるにん」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「遥任」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○にん」の4文字
- 音読みです
- 日本史の授業で見たことがあるかもしれない言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「遥任」の読み方、正解は・・・
正解は
「ようにん」
です!
「遥」は「とおい、遠くへだたる」という意味を持つ言葉で、「任」は「しごと、役目につく」という意味があります。
古代日本には、地方(国)を支配する行政官として派遣される「国司(こくし、くにのつかさ)」という役職がありました。平安時代になると、国司の仕事を現地の農民に任せたり、代理人を派遣したりして、本人は都にいて収入だけ得ることが多くなりました。このように国司が現地に赴任しないことを「遥任」と言いました。
「遥任」と「受領」
国司は本来、現地に赴任して都の指示を行き渡らせるための役職だったため、遥任国司を取り締まる法令が出たこともありましたが、あまり効果は無かったそうです。
逆に現地に赴任して絶大な権力を持った国司は「受領(ずりょう)」と呼ばれました。
歴史には難しい読み方の役職が多く出てきて、読み方も役割も覚えるのが難しいですが、「遥任」という言葉を見かけたら、読み方を思い出してくださいね。