漢字読み講座

【難読漢字】「顛れる」の読み方は?もちろん「かおれる」ではありません!

「顛れる」の読み方をご存じですか?

「顛」という漢字は「顛末」という言葉で見たことがある方もいらっしゃると思いますが、訓読みはあまり見かけません。「顔」という漢字に少し似ていますが、もちろん「かおれる」とは読みません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「顛れる」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○おれる」の4文字
  2. 訓読みです
  3. 「七顛八起」という四字熟語があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「顛れる」の読み方、正解は・・・


正解は

「たおれる」

です!

「顛」という漢字は「てっぺん」「はじまり」などの意味もありますが、ここでは「たおれる」「ころぶ」という意味で使われています。

ヒントに出した「七顛八起」は「七転八起」「七転び八起き」と書かれることもある慣用句ですが、元々は「転」ではなく「顛」でした。「転」は「顛」の書きかえ字として使われ、こちらの方が一般的になった例になります。「顛末」は書きかえ不可の言葉として定義されたので、「転末」とはならず「顛末」のまま使われています。同様に「顛れる」を「転れる」と表記することもありませんので注意してください。

「顛れる」「倒れる」の違い

「たおれる」というと最初に思い出すのは「倒れる」という字だと思います。「顛れる」と「倒れる」には違いがあるのでしょうか。

  • 顛れる:(1)さかさまになる、ひっくりかえる(2)ころぶ
  • 倒れる:(1)立っていたものが横になる(2)ころぶ(3)くつがえる(4)勝負に負ける(5)病気で寝込む、または亡くなる

一般的に「倒れる」というと「木が倒れる」「人が倒れる」など(1)の意味で使われることが多いですが、「顛れる」にはその意味はありません。どちらかというと書きかえ字の「転」に近い意味で使われているようです。

かなり紛らわしい言葉ですが、「顛れる」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。