今回のお題は「蟬脱」「微温火」「半家」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「蟬脱」
「蟬脱」の読み方をご存じですか?
「蟬」は虫のセミをあらわす漢字ですが「せみだつ」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「蟬脱」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「せ○○○」の4文字
- 音読みです
- 文字通り、セミが何かを脱いだものをあらわしています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「蟬脱」の読み方、正解は・・・
正解は
「せんだつ」
です!
セミは幼虫から成虫になるまでに脱皮を数回行います。「蟬脱」はその時の抜け殻のことをあらわす言葉です。
しかし、セミの抜け殻をあらわす言葉としては元々「蝉蛻(せんぜい)」があります。セミが「脱皮」するというイメージから「蛻」を「脱」と読み間違えた結果、できた言葉だと言われています。誤読が普及して一般的な読み方になった言葉は多くありますが、漢字まで変わってしまったケースは珍しいのではないでしょうか。
セミの抜け殻のように、外形のみで中身が無いことを意味することもありますが、セミが脱皮して羽化するように「抜け出すこと」という意味で使われることも多い言葉です。抜け出す対象は「俗世」であったり、古くからの慣習であったりと様々ですが、基本的には前向きな表現として使われています。
夏になるとセミの抜け殻を見かけることがありますが、その時に是非「蟬脱」の読み方を思い出してくださいね。
2問目はこの漢字!「微温火」
本日の難読漢字クイズは…
「微温火」です!
あなたは何と読みますか?
「微温火」の読み方のヒントは?
1.「微温火」をひらがなにすると3文字になります。
2.おいしい煮物のコツは「微温火」でじっくり調理すること。
3.『箱火鉢には、微温火に大きな土瓶が掛かっている』森鷗外「ヰタ・セクスアリス」より引用
正解は…
正解は「ぬるび」でした!
「微温火」とは、火力の弱い炎のこと。
盪火(とろび)とも言いますね。
何となくイメージだけで調節することの多い「火加減」ですが、ガスコンロの場合は以下の火力を目安にすればいいそうです。
強火:炎がなべ底に沿って広がっている状態
中火:炎の先がなべ底に触れている状態
弱火:炎の先がなべ底に振れていない状態
微温火(とろ火):炎が消えないギリギリの状態
IHヒーターの場合は、温度設定140度、最小120Wくらいが「微温火」に相当しますよ。
「微温火」と弱火は違う点に注意しましょう!
「微温(ぬる)」を使った日本語
微温湯(ぬるまゆ):ぬるいお湯、または刺激や緊張のない環境や生活
微温(ぬるま):ぬるいこと
微温む(ぬるむ):少しだけ暖かくなること、暑さや熱さが冷めること
微温燗(ぬるかん):お酒をやや温めた状態
最後はこの漢字!「半家」
高知県にある地名、「半家」は珍しい読み方の地名です。
なので、「はんけ」「はんか」ではありません!
難読地名、そしてユニークな地名として有名な地名なんですよ。
何と読むのか、さっそく見ていきましょう。
「半家」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです。
高知県の半家を通る四国旅客鉄道・予土線の駅に「半家駅」があります。
「次は半家~半家~」という車内アナウンスが流れると、ちょっとドキッとしてしまう男性もいるとか・・・!?
読み方はひらがなで「〇〇」の2文字です!
男性がドキッとする〇〇、考えてみましょう。
「半家」の読み方の答えは・・・
正解は、「はげ」でした!
男性がドキッとしてしまう言葉だと聞くと、納得してしまいますね。
ただ、「半家」を「ハゲ」と読む由来は、頭や髪の毛にはまったく関係ないんです。
一説には、この地に住み着いた平家の落ち武者が、源氏の追手から逃れるために「平家」の「平」の文字の横線を移動させて「半」にしたと言われているんですよ。
国民的アニメ『サザエさん』では、この地に訪れた磯野一家の波平が駅名を聞いてショックを受けた話があるんだとか!
面白いですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。