今回は「梅桃」「遍く」「桐油」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「梅桃」
本日の難読漢字は「梅桃」です。
春っぽい漢字ですね!
早速ヒントを見てみましょう。
「梅桃」の読み方のヒントは?
1.「梅桃」をひらがなにすると5文字になります。
2.「梅桃」の花言葉は「郷愁・輝き・貴び」
3.『若い門弟は梅桃のやうに真紅になつた。』蒲田泣菫「茶話」より引用
正解は…
正解は「ゆすらうめ」でした!
「梅桃」は、サクランボに似た香りの赤い実をつけるバラ科サクラ属の落葉樹。庭木として目にすることが多いかもしれません。
別名は「山桜桃梅・桜桃・繁梅・英桃」など。コリアンチェリー、チャイニーズブッシュチェリーとも呼ばれます。
ツヤツヤした赤い実は、薄甘くてえぐみがないのが特徴。果実酒やジャムにも用いられます。
木が華奢で、揺すると実が落ちるため「ユスラウメ」と呼ぶようになったのだそう。
ちなみに「櫻(サクラ・桜)」という漢字は、ピンクの花を首飾りのように身につけた女性をあらわしていますが、このピンクの花は元々は「梅桃」を指していました。
「梅桃」と方言
さまざまな別名を持った「梅桃」ですが、方言もご紹介しましょう。
福島県相馬:リッサ
茨城県西南地区:ヨソランメ
神奈川県津久井:ニワモモ
宮城県仙台:ユスラゴ
山形県坂田:ヨシランゴ
2問目はこの漢字!「遍く」
「遍く」の読み方をご存じでしょうか?
「普遍(ふへん)」などの「遍(へん)」という字ですが「へんく」と読むのは間違いです。
会話ではあまり耳にしませんが、小説などでは時々登場する言葉ですよ。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「遍く」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇く」の4文字です
- 「広く」「まんべんなく」などの意味
- 「日本料理のすばらしさが世界に遍く知れ渡る」などと使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「遍く」の読み方!正解は!?
正解は「あまねく」です!
「遍く(あまねく)」は一般にはひらがなで表記することが多いので、読みにくいといえるでしょう。
また「普く」と書いても「あまねく」と読むことができ、意味はほとんど同じです。
「普」と「遍」を重ねた「普遍」という言葉も「広く行きわたる」「全てに共通」といった意味になることからも、これらの2つの漢字が同じ意味を表すことがわかりますね。
最後はこの漢字!「桐油」
「桐油」の読み方をご存じですか?
「桐」に「油」で「きりあぶら」と読みますが、別の読み方があります。
いったい何と読むのでしょうか?
「桐油」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ゆ」の3文字
- 音読みです
- 同じ読み方をする油があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「桐油」の読み方、正解は・・・
正解は
「とうゆ」
です!「とゆ」と読まれることもあります。「灯油」と読み方が同じですが、灯油とはまったく種類が違います。
アブラギリという種類の木の種子から採取した油で、毒性があるため食用にはならず、工業用塗料などに使われています。
湿気や水分を防ぐという性質から、江戸時代には油紙や雨合羽に使われており、それぞれ「桐油紙(とうゆがみ)」「桐油合羽(とうゆがっぱ)」と呼ばれていました。
「桐」は国によって意味が違う
「桐」というと、桐ダンスの材料になる木を思い浮かべますが、タンスに使う桐はゴマノハグサ科の落葉高木で、アブラギリはトウダイグサ科の落葉高木なので、種類が異なります。
しかし「桐」という文字は国によって意味が異なります。
- 日本の「桐」・・・ゴマノハグサ科の落葉高木
- 中国の「桐」・・・アオイ科の落葉高木(日本では「アオギリ」という)
- 台湾の「桐」・・・トウダイグサ科の落葉高木(日本では「アブラギリ」という)
同じ木のことを話していると思ったら、全然違うことがあるかもしれませんので、注意しないといけませんね。
今ではあまり日本で生産されることがなくなってしまったそうですが「桐油」の読み方を是非覚えておいてくださいね。