今日の難解漢字は
「偲ぶ」
「面従腹背」
「暗澹」
「朱唇皓歯」
「顰笑」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「偲ぶ」です!
「偲ぶ」の読み方をご存じでしょうか?
「偲」は「思」という漢字に似ていますが「おもぶ」と読むのは間違いですよ。
それでは一体何と読むのでしょう…
あなたには正しい読み方がわかりますか?
「偲ぶ」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇ぶ」の3文字です
- 思い出して懐かしむこと
- 「故郷が偲ばれて涙が出そうになった」のように使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「偲ぶ」の読み方!正解は!?
正解は「しのぶ」です。
意味としては、大きく分けて下の2つがあります。
- 人や場所などを懐かしく思い出す
- 良いことや望ましいことが自然と推測される
では、それぞれの意味で例文を紹介しましょう。
- 懐かしく思い出す
例)故人にゆかりのある人達が集まって「偲ぶ会」が催された
例)これは昔の風景を偲んで描いた絵です - 自然と推測される
例)彼の部屋からはその几帳面な性格が偲ばれる
例)展示された資料からは先人の苦労が偲ばれた
また「忍ぶ」という字も「しのぶ」と読むことができますが、以下のように意味が異なります。
- 辛いことをじっと我慢する
- 自分の存在が知られないように身を隠す
「偲ぶ(しのぶ)」と混合しやすため、注意しましょう。
2つ目の漢字は「面従腹背」です!
「面従腹背」と書いて、なんと読むか分かりますか?
四文字熟語のひとつで、
面(顔)では従い、腹(気持ち)は背中を向けるという意味です。
強い物には媚びるという意味でもあるので、そういう人は掌返しも常に隣り合わせです。
身近に居るなら気を付けなければいけない人であり、
「一番怖いのは人間」
なんて言葉がよく似合います。
きっと想像通りの意味で合っています。
さて、「面従腹背」と書いてなんと読むでしょうか?
「面従腹背」読み方のヒントは?
「面従腹背」の意味は、表面だけは服従するように見せかけて、内心では反対することです。
態度をコロコロと変え、強いものにヘラヘラとついていく人なんてのは「面従腹背」ですね。
偉い人に従っているふりをして、裏では陰口がひどい人も当てはまります。
マイナスな意味が強いですが、自分でも知らないうちに使っていることもあります。
些細なもめごとの時に、その場を収めるため、納得できないけど「面従腹背」で表面では納得しているような態度を示すことってありませんか?
それも「面従腹背」ですよ!
「面従腹背」読み方のもうひとつのヒントは?
ひらがなにすると「〇〇〇〇〇〇〇〇〇」です。
さて、もうわかりましたか?
「面従腹背」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「めんじゅうふくはい」
です!
ぜひ、覚えておきましょう。
3つ目の漢字は「暗澹」です!
「暗澹」を何と読みますか?
少し怖いイメージの漢字ですね。
できれば避けたい状況です。
「暗澹」の読み方のヒントは?
1.「暗澹」をひらがなにすると4文字になります。
2.「暗澹」の類語には、「見るに忍びない」「戦慄」「鬱然」などがあります。
3.『フランス芸術のもっとも暗澹たる時代の間に、』ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」より引用
正解は…
正解は「あんたん」でした!
「暗澹」の意味は大きく分けると3つあります。
1.薄暗くはっきりしない様子
2.将来の見通しが立たない、希望が持てないさま
3.暗くて陰気な様子
「澹」の音読みは「タン」、訓読みは「澹か(しずか)」「澹い(あわい)」「澹い(うすい)」、漢検1級16画の漢字です。
「澹」ひと文字の場合は、静かで安らか、あっさりして欲がないこと、静かに水がたゆたうさまをあらわします。
「暗澹」を用いた熟語は「暗澹溟濛(あんたんめいもう)」。
未来に希望がないことです!
「暗澹」と響きが似た言葉に「惨憺」がありますが、両者の違いを知っておきましょう。
「暗澹たるありさま」は、暗くて陰気なありさま。
「惨憺たるありさま」は、いたましいありさまをあらわします。
後者は災害や事故の様子を伝える際によく使われますね。
4つ目の漢字は「朱唇皓歯」です!
「朱唇皓歯」
これ、何と読むかわかりますか?
見慣れない漢字の並びですが、
一度覚えてしまえば読み方も使い方もわかりやすいんです!
さあ、あなたは何と読みましたか?
「朱唇皓歯」読み方のヒント!
「朱唇皓歯」は、漢字が難しく見えますよね。
でも実は読み方は簡単。すべて音読みで読んでみましょう!
さて、あなたは何と読みましたか?
「朱唇皓歯」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「しゅしんこうし」
です!
「朱唇皓歯」は、
「赤いくちびると白い歯」という意味の言葉です!
これだけであれば単なる情景の描写ですが、
この意味が転じて「華やかに笑う女性の美しさ」を形容する言葉として使われています。
なかなか使う機会は少ないですが、
「朱唇皓歯の美人とすれ違った」
「朱唇皓歯に惑わされる」
などのように使いますよ。
同義の言葉として「紅口白牙」という四字熟語もあります。
同じような美人を表す四字熟語は多く、
- 明眸皓歯(めいぼうこうし)
- 仙姿玉質(せんしぎょくしつ)
- 氷肌玉骨(ひょうきぎょっこつ)
などがありますよ。
古来から美人は、さまざまな言葉で讃えられてきたことがわかりますね。
難しい言葉だからこそ、迷わず読めればかっこいいもの。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
5つ目の漢字は「顰笑」です!
「顰笑」を何と読みますか?
初めて目にする言葉かもしれません。
善かれ悪しかれ豊かな感情は素晴らしい!
「顰笑」の読み方のヒントは?
1.「顰笑」をひらがなにすると「〇〇〇ょ〇」になります。
2.「顰笑」の関連語には「面持ち」「顔色」「ご機嫌」などがあります。
3.『此の男の醜貌は衆人の顰笑の的となっていた。』中島敦「南島譚」より引用
正解は…
正解は「ひんしょう」でした!
「顰笑」は、眉をひそめたり顔をしかめたり、または微笑んだり笑ったりすること。悲しみと喜びを意味します。
「社長の顰笑が社員ひとりひとりの運命を左右する」のように使います。
同義の四文字熟語として、「一顰一笑(いっぴんいっしょう)」「一喜一憂(いっきいちゆう)」などがあげられます。
「顰」という漢字は、「顰蹙(ヒンシュク)」の「ヒン」ですね!
眉を頻り(しきり)に顰める(ひそめる)様子をあらわした形声文字です。
「顰」の音読みは「ヒン・ヒ・ビン・ビ」、訓読みは「顰める(しかめる)」「顰み(ひそみ)」、漢検1級24画の漢字です。
「顰み(ひそみ)」は、善し悪しを考えず、むやみに他人の真似をすること。
「顰に倣っても賞など取れるはずなかった」のように使います。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
出典:コトバンク