コロナ禍で、在宅勤務やオンライン授業が続いている方もいるのでは?そんななか、「なかなか眠れない」「途中で目が覚めてしまう」など睡眠の質が落ちている方が増えてきているといいます。ではなぜ在宅勤務やオンライン授業が続くと睡眠の質が落ちてしまうのでしょうか?その原因と、解消法をご紹介しましょう。
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生活のリズムが整わないと睡眠の質の低下を招く!?
株式会社ブレインスリープの調査によると、毎日在宅勤務を行なっている人と在宅勤務を全く行なっていない人は睡眠の質が高い一方、時々在宅勤務を行なっている方は睡眠の質が悪い傾向にあることがわかりました。毎日在宅勤務をしている方が睡眠の質が悪くなりそうなのに、意外ですね。
一方旭化成ホームズの調査によると、在宅勤務により生活リズムが整い、睡眠時間をしっかり確保できるようになったという声も上がっていたそう。
これらの結果から、在宅勤務やオンライン授業自体が睡眠の質の低下を招くのではなく、毎日一定の生活リズムで過ごせないことが、睡眠の質の低下を招いている可能性があるといえるでしょう。
さらに名古屋市にある仁愛診療所名駅睡眠医療センター長の中山明峰さんは、在宅勤務やオンライン授業などによる運動不足も、睡眠の質の低下に関係しているのでは?と語っています。
またオンライン授業や在宅勤務が続くと、朝の日の光を浴びる時間が遅くなる傾向にあります。朝の日の光は、体内時計の調節に欠かせないものです。そのため浴びる時間が遅くなることで体内時計の時間がずれ、寝つきが悪くなることもあるようです。
在宅勤務・オンライン授業の中で睡眠の質を上げる方法は?
では在宅勤務やオンライン授業が続く中で、睡眠の質を上げるためにはどうすれば良いのでしょうか。
生活リズムを整える
オンライン授業や在宅勤務が続くと、起床時間や就寝時間がバラバラになりがちです。そうすると体内時計が整いにくい、眠るためのホルモン分泌のタイミングが調整しにくいなど睡眠の質に悪影響を与えるそう。
家にいても毎日の行動スケジュールを決めておき、起床時間や就寝時間を一定にすることで睡眠の質を保てるようになるでしょう。
体を動かす
オンライン授業や在宅勤務が続くと、家にこもりがちになり体を動かす機会が減ることも。体を動かさないと十分に疲れを感じないため寝つきが悪くなることがあります。そのため意識的に体を動かす機会を作ることが大切です。
散歩や軽いストレッチなど、毎日気軽に続けられる運動を習慣づけましょう。ただし眠る直前の運動は逆効果。最も効果的なのは、就寝時間の3時間ほど前に行う、軽い有酸素運動だそうです。
照明を変える
東京都市大学建築都市デザイン学部建築学科の研究によると、寝室の照明を自然光シンクロ照明に変えることで、睡眠の質がアップするという結果が得られたのだそうです。
自然光シンクロ照明とは、自然の光の変化と同じように、自動で照度などを変化させられる照明モードのことをいいます。起床時刻と就寝時刻を設定することで、その時間に合わせ、自然の光と同じような状態を照明で再現してくれるのです。
例えば起床時は、設定時刻の30分前から徐々に照明を明るくし、就寝時は、設定時刻の1時間前から日没のような状態を再現するのだそう。
オンライン授業や在宅勤務などで生活リズムが崩れがちな方や、日の光を浴びる機会の少ない方は、照明を変えてみるのも一つの手かもしれませんね。
コロナ禍でも生活のリズムを整えて睡眠の質をアップ
これまでの生活様式などが変化したコロナ禍において、生活のリズムに乱れが生じている方も多いのではないでしょうか。生活のリズムが乱れると睡眠の質は低下しがちになり、心身の健康が保てなくなるおそれもあります。在宅勤務やオンライン授業が続いても、意識的に生活にメリハリをつけ、生活のリズムを整えるようにしてみてくださいね。