漢字読み講座

【今日の難読漢字】「瞿麦」「閄」「煮沸」「呈する」「熄む」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「瞿麦」

「閄」

「煮沸」

「呈する」

「熄む」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「瞿麦」です!

今回の難読漢字は「瞿麦」

頭を柔軟にして…

早速ヒントを見てみましょう!

「瞿麦」の読み方のヒントは?

1.「瞿麦」をひらがなにすると4文字になります。

2.『わが屋戸に蒔きし瞿麦いつしかも花に咲きなむ比へつつ見む』万葉集より引用

3.『瞿麦の種をとろうとしましたら、根がすっかり無くなっておりました。』森鴎外「かげろうの日記」より引用

正解は…

正解は「なでしこ」でした!

「撫子」と書くことが多いですね。

繊細で可憐な姿の野花です。

「瞿麦」を「くばく」「せきちく」と読んでも正解ですよ。

植物の品種としては、中国原産のナデシコ科セキチクという花が本来の「瞿麦」にあたります。

しかし、万葉集には日本原産のナデシコ科カワラナデシコの花も「瞿麦」と詠んでいるのはなぜでしょう?

これは、昔渡来したセキチクの種子がカワラナデシコの種子と似ていたので、同じものと早合点したから。あるいは麦や燕麦に似ていたから。などの説があります。

セキチクの花言葉には要注意!

カワラナデシコとセキチクは花言葉も似ています。

基本的には無邪気・純愛・才能などポジティブなものばかり。

ただし、セキチクには「あなたが嫌いです」という意味もあるのでプレゼントするときは要注意!

2つ目の漢字は「閄」です!

「閄」の読み方をご存じでしょうか?

「門」+「人」で「もんにん」と読むのはもちろん間違いです。

「こんな字は初めて見た」という人が多いかも知れません。

かなりの難読です…

さて、何と読めばよいのか、あなたにはわかりますか?

「閄」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇」の2文字です
  2. ある時に人が発する声を表します
  3. 訓読みは存在せず、読み方はひとつだけです

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「閄」の読み方!正解は!?

正解は「こく」です!

読めた方はかなりの漢字通だといえますね!

「閄(こく)」とは、物陰からいきなり出て来て、人を驚かそうとする時の声を表します。

たとえば「わあ!」といった感じですね。

門の陰に隠れていた人が急に現れるというイメージが「閄」という漢字の成り立ちです。

「閄」のように音を表現する文字を擬声語と呼び、「ガタガタ」「ジャージャー」「トントン」なども擬声語です。

また、人と門が合わさった漢字としては他に「閃」や「們」などがあります。

3つ目の漢字は「煮沸」です!

煮沸」と書いて、なんと読むか分かりますか?

煮る、沸かすとくれば、イメージ通りで合っていると思います。

さて、その煮る沸かすと書いた「煮沸」は読めますか?

「煮沸」読み方のヒントは?

「煮沸」とは、煮えたたせること。ぐつぐつ煮ることです!

最近「煮沸消毒」なんてよく耳にすると思います。

熱処理することで、菌を滅亡させることをいいます。

熱湯消毒は10秒でいいものの、煮沸消毒は80度以上のお湯で10分以上煮沸させる必要があります。

なんとなくエネルギーの無駄遣いのような気がしますが、何度も消毒しない時には煮沸消毒がベストでしょう。

ジャムを作った時に、保存しておく容器を煮沸消毒したりしますね。

耳ではよく聞いていると思いますが、わかりましたでしょうか?

「煮沸」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇〇〇」です。

さて、もうわかりましたか?

「煮沸」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「しゃふつ」

です!

 

煮ると沸かすで「煮沸」なんて、漢字通りの言葉ですね。

ぜひ、覚えておきましょう。

4つ目の漢字は「呈する」です!

呈する」と書いて、なんと読むか分かりますか?

王の上に口と書いて「呈」、普段あまり使わないかもしれませんが、聞いた事や口に出して使った事もあると思います。

さて、「呈する」と書いてなんと読むでしょうか?

「呈する」読み方のヒントは?

「呈する」とは、差し出す、差し上げるという意味と、ある状態を示すという意味があります。

お世話になった誰かに物を差し上げる事、何かを贈ることも呈するといいますので、「自著を呈する」なんて使い方をします。

贈呈」なんて言葉、聞いたことがありませんか?

ほかにも「苦言を呈する」というのは、上司など言いにくい人にアドバイスをすることで、社内を円滑にしていくという意味があります。

言いにくいけど、言う事でその人のためになるなら、ぜひ言ってあげてください。

「呈する」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇する」です。

さて、もうわかりましたか?

「呈する」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「ていする」

です!

 

「身を挺する」も同じ読み方なのですが、こちらは自分を犠牲にしてでも助けに入ることです。

呈するは、あくまでも言葉や物を差し上げることであり、「挺する」は命の危険をおかしてでも事に当たるという意味です。

ぜひ、覚えておきましょう。

5つ目の漢字は「熄む」です!

「熄む」の読み方をご存じですか?

「熄」は「息」という字と同じつくりですが、「いきむ」とは読みません。

それでは、どのように読むのでしょうか?

「熄む」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○む」の2文字
  2. 訓読みです
  3. 「終わる」ことを意味しています

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「熄む」の読み方、正解は・・・


正解は

「やむ」

です!

「火が消えるようになくなる、終わる」ことをあらわしています。

「熄」は「(火が)きえる」「なくなる」という意味があります。火が燃え尽きてなくなるイメージです。

「熄」には「息」のように「呼吸」という意味はありませんが「息」という字にも「おわる、きえる」という意味があります。「終息」と「終熄」は同じ「しゅうそく」という読み方で「すべて終わる」という意味をもちます。

一方で「熄」には訓読みで「うずみび」という読み方があります。「埋み火」とも書き、灰の中に埋めた炭火のことです。炭で暖を取っていた時代、種火の残った炭を灰にうずめておくことで、火を消すことなく安全にとっておくことができる、生活の知恵でした。

「終わる」という意味と「(空気に触れるとまた燃え出す)うずみび」という意味を両方持つ「熄」という字は、火の扱いが難しい性質を感じさせます。

「熄む」の読み方、是非覚えてくださいね。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!