今回の難読漢字は「旧象」「遁辞」「註疏」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
目次
1問目はこの漢字から!「旧象」
「旧象」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(きゅうぞう)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?
「旧象」読み方のヒントは?
ヒントは全体で4文字、「〇〇〇〇」となります。
ある生き物の名前で、今では見ることが難しいかもしれません。
何か思い当たるものはあるでしょうか?
「旧象」読み方のもうひとつのヒントは?
最初の一文字目は「マ」です。
漢字に象が入っていることから、象系の動物ですね。
旧という字から、古いことが想像できるかと思いますが、古い象といえば…?
これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?
「旧象」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「マンモス」
です!
「旧象(マンモス)」は、哺乳綱長鼻目ゾウ科マンモス属に属する種の総称です。
現在ではすべての種が絶滅してしまっています。
全体としては象に似ており、象と比べると長い毛と牙や膨らんだ東武が特徴的ですが、象の直接の祖先ではないとのことです。
絶滅の原因も諸説あるようですが、地球の氷河期到来で気候変動が原因と考えられているようです。
このあたりは恐竜と同じような原因に見えますね。
ちなみに恐竜が生きていた時代とマンモスが生きていた時代は何千万年とずれているそうなので、一緒に活動していた時期はないようです。
マンモスは世界各地で化石が発見されていますが、さらにシベリアの永久凍土から氷漬けのマンモスも見つかっています。
冷凍保存されているなら、もしかすると現代にマンモスを復活させることも可能かもしれませんね。
実際に近畿大学などでクローン技術をつかったマンモス復活の研究も進められているそうです。
2問目はこの漢字!「遁辞」
「遁辞」の読み方をご存じですか?
「遁」という字は「盾」という字に似ていますが「たてじ」ではありません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「遁辞」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○じ」の3文字
- 音読みです
- 「遁」は忍術の一種で使われることがあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「遁辞」の読み方、正解は・・・
正解は
「とんじ」
です!
「遁」という漢字には「のがれる」「かくれる」や「しりごみする」「あとずさりする」という意味があります。忍術で使われる「○遁の術」は「遁術」と呼ばれ、攻撃ではなく敵から姿を隠したり逃げたりする際に用いる術のことを言います。
「辞」という漢字には「やめる」の他に「ことば」という意味があります。
上記を合わせた「遁辞」は「言い逃れの言葉」「逃げ口上」という意味になります。
「遁辞はその窮する所を知る」
儒教の思想家、孟子は「公孫丑上」の中で
「遁辞はその窮する所を知る」
と言ったと書かれています。言い逃れをしている人に出会うと『この人は考えに行き詰まっているのだな』ということがわかる、という意味になります。
言い逃れをしてもそれを見透かされてしまうことを肝に銘じつつ「遁辞」の意味と読み方を覚えておいてくださいね。
最後はこの漢字!「註疏」
「註疏」の読み方をご存じですか?
「註」は「注」と同じ使い方をしていることがありますが、「疏」が「流」に似ていると思って「ちゅうりゅう」と読むと間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「註疏」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ちゅ○○」の4文字
- 音読みです
- 「注疏」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「註疏」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちゅうそ」
です!
「註」は常用漢字では「注」と書き換えられる漢字ですが、字の意味としては「字句の意味を解きあかす」というものになります。
「疏」は様々な意味がありますが、ここでは「注につけた注釈」という意味になります。
「註疏」は主に中国の古書を解釈した「註(注)」と、それを更に解釈した「疏」の総称になります。特に熟語として「註疏」と言う場合は、経書(儒教の経典)に関する註と疏を指すことが多い言葉です。
「註疏」の歴史
「註」は紀元前から、「疏」は5世紀頃から作られていましたが、清の時代に考証学が盛んになることにより、多くの註疏が作られました。
注釈に更に注釈を加えるというのはなかなか想像がつきませんが、それだけ経書の内容が難解で、解釈の余地が多かったということなのでしょう。実際、この註疏自体に文化的価値があるとされており、日本にある「周易註疏」は国宝となっています。
日常ではなかなか目にしない言葉ですが「注疏」の読み方と意味を是非覚えておいてくださいね。