今日の難読漢字は
「横柄」
「杮」
「手水」
「曰く」
「栗鼠」
の5つです。
さて、なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「横柄」
「横柄」
「横」も「柄」もどちらも馴染み深い漢字ですが、読み方は「よこがら」ではありません。
よく使う言葉ですが、漢字で見る機会は少ないかもしれませんね。
「横柄」読み方のヒントは?
ヒントは、人を見下すような偉そうな態度や無礼な態度を表す言葉です。
類語は
「尊大」
「傲慢」
「上から目線」
などが挙げられます。
「横柄」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「おうへい」
です!
「彼は店員に対して横柄な態度で接した」
「相手が横柄なので対応に困ってしまった」
のように使います。
「横柄」は「横行権柄(おうこうけんぺい)」が略された言葉と言われています。「横行」は秩序を無視し無遠慮にふるまう様子を表し、「権柄」は権力をもって人を抑えつけるという意味の言葉です。
「横」には他にも「横暴(おうぼう)」という言葉もあります。
実は昔、門の扉が開かないようにする横木(かんぬき錠)は薄明かりでも見えるように黄色い木が使われていたことから「横」と呼ばれていました。
そこから「横」という漢字が、通行をふせぎとめる・反逆するというネガティブなニュアンスで使われることが多いというわけです。
2つ目の漢字は「杮」
漢字には似たもの同士の字がたくさんありますよね。
「日」と「曰」、「己」と「巳」と「已」などなど……。
今回は上記の漢字よりももっと見分けづらい漢字を見つけました!
その漢字というのが……
「杮」
こちらです。
「かき」ではありません。
この字がなんて読むのか、今日は考えてみましょう。
「杮」読み方のヒントは?
この漢字には、材木を削ったときに出る切りくずなどの意味があります。
「杮」の読みが同じで「木屑」と書かれることもありますね!
日常的には「杮落とし」と使われることが多く、それ以外の用法はほとんど見られません。
「杮落とし」とは、新しく建てられた劇場やコンサートホールなどで行われる初めてのイベントのことを指します。
「推し俳優が新宿の新しい劇場の杮落とし公演に出るらしい!」
のように使いますよ。もうおわかりですね!
「杮」の読み方、正解は……
「杮」の正解は……
「こけら」です!
正直、デジタルの小さな文字では違いがわかりづらいですよね。
しかしフォントによっては、しっかりと差異が設けられています。
気になる方は、MSP明朝やメイリオなどのフォントでご確認くださいね。
ちなみに「柿(かき)」の画数は9画で、「杮(こけら)」は8画と、明確な違いがあります。
「杮(こけら)」はつくりの部分(市)の縦棒が1画なのですね!
3つ目の漢字は「手水」
「手水」
この言葉は、お寺や神社によく参拝される方にとってはなじみのある言葉かもしれません。
または、おばあちゃんやおじいちゃんが使うところを間近で聞いていた経験がある人も多いのでは?
今日は「手水」の読み方を学びましょう!
「手水」読み方のヒントは?
「手水」とは、お寺や神社で手を清めるためのお水のことです。
参拝前に手水舎で手を綺麗にするのです。
本来の読み方は「てみず」ですが、「てみず」がなまり、現在は別の読み方をすることがしばしばあります。
もし読み方を知らない人でも、国語に強い方なら簡単に想像できるでしょう。
ウ音便の変化ですよ!
「手水」の読み方、正解は……
「手水」の正解は……
「ちょうず」です!
「てみず」がウ音便で変化し「てうず」になり、「てふてふ(ちょうちょう=蝶々)」と同じルールで「ちょうず」と読むようになりました。
ちなみに、神聖な手水ですが、実は「トイレ」のことも「手水」と表現することがあります。
「神聖な神社やお寺周りの言葉を「トイレ」代わりの言葉にしてもいいの!?」
と思いますよね。
実はこれは
「トイレから出たあとに不浄を極めますよ」
という意味で使われていると考えられます。
「トイレに行く」は「お花摘みに行ってくる」や「クマ狩ってくる」など色々な表現が編み出されていますが、人と差をつけたい方は「お手水に行ってくる」と言ってみてはいかがでしょうか。
4つ目の漢字は「曰く」
「曰く」
「日付」「本日」などで使う、「日」という字に似ているため「にちく」って読んでしまっていませんか?
漢字をよく見ると、真ん中の横棒がちょっと短いですよね。
そのため「日」とは別の漢字です。
では「曰く」は、なんと読むのでしょう。
「曰く」読み方のヒントは?
曰くには、「言うことには」という意味があります。
古典の授業でよく出てくる「子曰くー」というフレーズがまさにそうです。
ほかにも「理由」「隠れた事情」という意味があり、日常生活で耳にする「曰く」はこの意味で使われていることが多いです。
類語には
「ゆえん」「いわれ」などが挙げられます。
そろそろわかりましたか?
「曰く」の読み方、正解は…
正解は……
「いわく」
です!
「先生曰く、今回の騒動の責任は僕にあるようだ。」
「相場に対して安すぎると思ったら、どうやら曰くがある物件のようだ。」
などのように使います。
2つの意味を持っている「曰く」ですが、前後の文章によって意味を見分けることができます。
「言うことには。」という意味の場合は、<人物>+曰くという形で使われることがほとんどです。
「<人物>が言うことには…」という風に訳すことができます。
一方「隠れた事情」という意味の場合は、「曰くがある」といった表現が多いです。
日常で耳にする「いわくつき物件」も、漢字で書くと「曰く付き物件」なんだな~と覚えてみてくださいね。
5つ目の漢字は「栗鼠」
カタカナで表記することが多く、漢字になると読めないことが多い動物の漢字。
「栗鼠」
も、そんな漢字のひとつ。
動物園にもいる、小さくてかわいいあの動物ですよ!
「栗鼠」読み方のヒントは?
ヒントは、体形がネズミに似た哺乳類で、尾が長くふさふさの毛に覆われています。
森林に多く生息していて、木の上の移動が得意です。
栗やくるみなどの固い木の実でも、鋭い歯でカリカリっと食べちゃいます。
1つ1つの漢字をわけて、考えてみるとわかりやすいかもしれません。
「栗(くり)」を食べる「鼠(ねずみ)」と言えば…
もうわかりましたね?
「栗鼠」の読み方、正解は…
正解は……
「りす」
です!
漢語の「栗鼠(りっす)」の音変化で、「りす」と読みます。
また「くりねずみ」と読んでも間違いではなく、「くりねずみ」は「りす」の異名です。
また木登りが得意なので「きねずみ」と呼ばれることもあるのだとか。
リスを見かけた時には、漢字では「栗鼠」と書くというのを思い出してみてくださいね。
まとめ
今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?
ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆
最後までお読みいただきありがとうございました!