急激に寒くなり乾燥した空気のせいで、風邪をひく方が増えてきました。寝室・リビング問わず加湿器を使っていたり、新たに購入する人も多いかと思いますが加湿器には実は大きく分けて4種類の加湿方式があり、それぞれメリット・デメリットがあるのをご存知でしょうか。
今回はシーン別に適した加湿器選びが出来るよう、それぞれの違いを基本からご紹介します!
目次
加湿器の加湿方法の違い
(1)超音波式
超音波式はその名の通り、超音波を当てて振動させた水が水滴として放出され室内を加湿する方法です。お値段が安かったり、静かなので1人暮らしや小さなお子さんが居るご家庭などによく勧められるタイプです。
購入も利用方法も簡単ですが、下記の通り小まめに手入れをしないとすぐ雑菌が産まれて結果的に菌を一緒に放出しかねないので、実は注意が必要です。
メリット | ・電気料金が比較的かからない ・本体価格も安価な物が多い ・稼働時の音があまり大きくない物が多い |
デメリット | ・加湿器の中に雑菌が発生しやすい ・周りの家具や室内を濡らしたり、汚れる事がある |
(2)加熱式(スチーム式)
加湿器内のヒーターで水を蒸発させ、ファンで温まった水蒸気を放出して加湿する方法です。手入れがあまり不要であったり加湿量が多いので、ものぐさな方などにもお勧めですが機材が熱くなるのでペットや小さなお子さんが居るご家庭は要注意です。
メリット | ・他のタイプより加湿量が多い ・加熱する事で雑菌の繁殖を防ぎやすい |
デメリット | ・電気料金が他のタイプよりかかる ・吹き出し口が過熱され熱くなる、火傷のリスクがある |
(3)気化式
気化式は加熱(スチーム式)とは違い、温めずに水蒸気をファンで放出する方法です。スチーム式とメリットデメリットが入れ替わるイメージなので、ペットや小さなお子さんが居るご家庭に好まれる特徴をしています。
メリット | ・加湿量が少ない分、室内が結露しにくい ・電気料金が比較的かからない ・熱くならないので火傷の心配がない |
デメリット | ・他のタイプより加湿量が少ない ・水分を吸収させる気化フィルターの手入れが必要 ・水蒸気を放出するファンの音が気になる |
(4)ハイブリッド式
加熱式と気化式のハイブリッド型で、それぞれのデメリットを打ち消しあっている方法です。高価ですが多機能の商品が多く登場しています。
メリット | ・気化式より加湿量が多い ・加熱する事で雑菌の繁殖を防ぎやすい |
デメリット | ・本体価格が高価な物が多い ・電気料金も気化式より高くなりやすい |
加湿器を選ぶポイント
(1)適用床面積を調べる
一般社団法人 日本電機工業会規格「JEM1426」(※1)で定められた、室温20℃、湿度30%時に、1時間あたりで放出できる水分量=(例:500ml/h)をもとに適用床面積(目安)は決められています。
なお、適用床面積は建物のタイプなどによって異なりますので、詳しくはカタログ等をご覧ください。
引用元:https://www.jema-net.or.jp/Japanese/ha/danbou/whats_k.html
高機能の物ならなんでもいいというわけではなく、加湿器を設置したい部屋・空間の広さや環境に応じた物を選ぶことが最大のポイントです。
ECサイトの商品ページや、家電量販店のタグなどには「加湿量は○ml/h」といった標記がなされているので、それを踏まえて部屋に合った大きさの物を選んだり、加湿するスピードを求めてあえて適用床面積を超えた加湿量の商品を選ぶなど選択肢が絞り込めるのです。
(2)水タンクの量と日々の手入れを想定する
加湿量が多い商品であっても、水のタンクが小さくて就寝時間内に水が足りなくなってしまう・・・なんてことも起こりえます。
かといって大型タンクの商品を選んだばかりに、毎日の水替え・手入れが大変で結局使わなくなるといった本末転倒な事例も耳にします。
毎日使う物だけに「日々どうやって使うのか」をイメージして、機能と手入れの両立が出来る商品を選ぶことをお勧めします。
加湿器選びのまとめ
ふらっと家電量販店などに加湿器選びに行っても、新商品や高性能な物を勧められたり自分でも気に入ってしまいがちです。大事なのは前述した通り「自身の生活に適しているか」なので、まずは加湿器を置きたい部屋、環境の広さ、手入れをする管理者をしっかり調べてから商品選びに取り掛かりましょう。
無駄な買い物とならないようメーカーページや口コミをたくさん見る事をお勧めします!