今日の難読漢字を紹介します。
「壺中」
「鈍色」
「稗史」
以上3問です。
さあ、何と読むかわかりますか?
目次
1つ目は「壺中」
「壺中」って何て読むか分かりますか?
(つぼなか)ではありません。
(つぼちゅう)でもありません。
「壺」(つぼ)という字の別の読み方を知っていると簡単です。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「壺中」の読み方のヒントは?
「壺中」の意味は2つあります。
- つぼのなか
- 小心者
「つぼのなか」は読んで字の如くですね。
壺の中を覗いたら、一体何が見えるのでしょうか?
何と読むかわかりましたか?
「壺中」の読み方、正解は……
正解は……
「こちゅう」
です!
「壺中」を使った四字熟語に「壺中天地」(こちゅうのてんち)があります。
「壺中之天」「壺中有天」とも言いますが、
お酒を飲んで、世間を忘れることや、俗世界から離れた別天地を意味します。
人は誰でも自分だけの世界を持っています。
誰にでも他人に邪魔されない、心が休まる別世界が必要です。
よかったら、自分の内面の世界を広げてみませんか。
そこには、別世界が広がっていて、心が開放される場所かもしれません。
何かに夢中になれる世界があなたにとっての「壺中天地」です。
自分の心の壺の中は、自分で見るしかありません。
一つでも見つけて、人生を楽しく生きていきましょう。
2つ目は「鈍色」
「鈍色」って何て読むか分かりますか?
(どんしょく)ではありません。
「鈍い」(にぶい)「色」(いろ)と書きますが、どんな色を想像しますか?
明るい色ではなさそうですよね。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「鈍色」の読み方のヒントは?
「鈍色」は「濃いねずみ色」を指します。
平安時代は、喪服の色として使われていました。現在は「ねずみ色」「灰色」という言い方が主に使われています。
「鈍色の空」というと、「どんよりした雲が広がっていて、今にも雨が降りだしそうな重い雰囲気の空」という意味で使われます。
何と読むかわかりますか?
「鈍色」の読み方、正解は……
正解は……
「にびいろ」
です!
(にぶいろ)(どんじき)と読んでも間違いではありません。
特に、(どんじき)と読む場合は、僧侶の法衣の一種を意味する言葉になります。
平安時代中期に日本仏教が成立した時期につくられた衣服だと言われています。
「鈍色」という漢字のイメージを知っているだけで、どのような「灰色」なのかが分かります。
「鈍色」は「白に近い灰色」ではなく「黒に近い灰色」が頭に浮かびますので、短い言葉でイメージを共有する俳句などに使われることが多いです。
3つ目は「稗史」
「稗史」って何て読むか分かりますか?
(ひえし)ではありません。
(ひえふみ)でもありません。
「稗」は(ひえ)と読みますが、「稗史」の場合は、(ひえ)とは読みません。
「稗史水滸伝」などが有名です。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「稗史」の読み方のヒントは?
「稗史」は「昔中国で稗官が民間から集めた小説風の歴史書」をいいます。
転じて、「小説」「作り物語」という意味です。
「稗史」の対義語は「正史」で、「正当なものとして国家的に認められた歴史書」を指します。
中国の歴史書である「三国志」は「正史」ですが、「三国志演義」は「稗史」に当たります。
何と読むかわかりましたか?
「稗史」の読み方、正解は……
正解は……
「はいし」
です!
日本で有名な稗史長編小説といえば、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」があります。
「八犬伝」のテーマは「勧善懲悪」(かんぜんちょうあく)「因果応報」(いんがおうほう)であり、「良いことをして、悪いことは止めよう」という考えが根底にあります。
「八犬伝」は何度も映画化されたり、漫画で描かれたりしています。
一度読んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました!