今日の難読漢字は
「献饌」
「末期」
「初冠」
以上、3問です!
さあ、挑戦してみてください。
目次
1つ目は「献饌」
「献饌」って何て読むか分かりますか?
(けんそん)ではありません。
(こんしょく)も違います!
ひらがな4文字です。
”○○○○”
ヒントは神道に関係します。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「献饌」の読み方のヒントは?
意味は「神前に物を供えること」です。
「献饌の儀」は、神前にお供えした御神酒が入った徳利と水が入った器の蓋を取ることを言います。
反対語は「撤饌」です。
何と読むか分かりましたか?
「献饌」の読み方、正解は……
正解は……
「けんせん」
です!
神前挙式や神道の葬儀の際に神主が「献饌の儀」を行います。
ところで、仏教の葬儀と神道の葬儀の目的の違いを知っていますか?
仏教は故人を「極楽浄土に送る」ために葬儀を行いますが、神道は故人を「家の守護神になってもらう」ことを目的に葬儀をします。
神道の葬儀では「成仏」「供養」「冥福」「極楽」「浄土」「往生」などの仏教用語を使わないように気をつけましょう。
また「昇天」「召天」「天国」などはキリスト教式の宗教用語ですので、神道にはふさわしくありません。
挙式や葬儀などの儀式では、宗教によってさまざまな決まり事があり、あまり詳しくない宗教の儀式に参加する場合に不安になるかもしれません。
しかし、お祝いする気持ちやご冥福をお祈りする気持ち一番が一番大切ではないでしょうか。
2つ目は「末期」
「末期」って何て読むか分かりますか?
(すえき)ではありません。
「末期がん」を意味するときは、(まっきがん)と読みますが、もう一つ読み方があります。
「末期の水」の読み方を知っていますか?
もちろん(まっきのみず)ではありません!
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「末期」の読み方のヒントは?
「期」には「命の終わるとき」「臨終」「死に際」という意味があります。
「末期の水」とは「死に水」ともいいますが「亡くなったときに故人の口に含ませる水」です。
病院でお亡くなりになったときは、葬儀場や自宅など病院からご遺体が運ばれたところで行います。
ちなみに、浄土真宗では「末期の水」は行いません。
浄土真宗の考え方では、亡くなった時点で成仏すると考えるためです。
何と読むか分かりましたか?
「末期」の読み方、正解は……
正解は……
「まつご」
です!
「末期の水」は「故人が旅立ち、あの世へ行くときに乾きや飢えで苦しみませんように」という願いが込められています。
以前は「水を含ませれば、もしかしたら生き返るかもしれない!」という期待を込めて行うところもあったようです。
近年では、水を注いだコップをそばに置いて儀式を簡略化する場合もあります。
3つ目は「初冠」
「初冠」って何て読むか分かりますか?
(はつかんむり)ではありません。
(しょかん)でもありません。
古文に詳しい人は知っているのではありませんか?
平安時代に生まれた、日本最古の歌物語である『伊勢物語』の第一段の題名です。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「初冠」の読み方のヒントは?
「元服して初めて冠をかぶること」という意味です。
元服の年齢は11歳~17歳までの間に行われ、儀式は時代や身分などで変わります。
『伊勢物語』が作られた平安時代は、髪を結い冠をつけることが元服の儀式でした。
中世では、武家の世になりますので、冠ではなく烏帽子に変化します。
近世では、烏帽子も省略し、月代(さかやき)を剃るだけになりました。
何と読むか分かりましたか?
「初冠」の読み方、正解は……
正解は……
「ういこうぶり」
です!
「ういかがぶり」「ういかぶり」「ういかむり」
でも正解です!
『伊勢物語』の『初冠』は、昔ある男(在原業平)が奈良の都である春日の里に狩りに出かると、そこに若々しく美しい姉妹が住んでいる家を見つけます。
男は物陰から姉妹を密かに見つめていましたが、着ていた狩衣の裾を切って、和歌を書き二人に送りました、という内容です。
在原業平は情熱的な男性ですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。