今回の難読漢字クイズは…
「虚仮威し」「佞言」「雖も」の3つです。
全部読めたら漢字マスター!
目次
1個目はこの漢字!「虚仮威し」
虚、仮、威、見たことのない漢字の組み合わせですね…
聞いたことはあると思いますよ!
さて、あなたは何と読みますか?
「虚仮威し」の読み方のヒントは?
1.「虚仮威し」の類語や同義語には、「見かけ倒し」「虚勢を張る」「から威張り」「強がり」などがあります。
2.「俺のバックには、〇〇組がついてるんだからな!」のように使います。
3.『如何にも虚仮威に似た言ひ分ではあるが、』坂口安吾「FARCE に就て」より引用
正解は…
正解は「こけおどし」でした!
見え透いた嘘で相手を脅すことですね、相手にはすっかりバレているのがポイントです。
言い回しとして使う機会はあっても、漢字で書くことはあまりないでしょう。
「虚仮威し」の語源は?
「虚仮(こけ)」は仏教用語です。
偽りを意味する「虚」と実体のないことをあらわす「仮」が組み合わさっています。
「威し(おどし)」は、威厳、威光、威嚇、権威の「威」ですね!
世間は虚仮なり。唯仏のみ是れ真なり。:聖徳太子が残した言葉
「虚仮(こけ)」を使う日本語
虚仮にする:バカにする、踏みつけにする。
虚仮の一念岩をも通す:どんなに愚かな人でも、一途な思いで行えば、岩をも貫通するような大きな仕事ができる。
2個目はこの漢字!「佞言」
「妄言(もうげん)」ではありません。
「佞言」、1文字目が難しいですね…
早速ヒントを見てみましょう!
「佞言」の読み方のヒントは?
1.「佞言」をひらがなにすると4文字になります。
2.『「云っても宜しい、彼は謟い武士じゃ、佞言甘くして蜜の如しで、』三遊亭円朝「菊模様皿山奇談」より引用
3.「佞言」は耳に心地いいのですが、注意しなくてはいけません!
正解は…
正解は「ねいげん」でした!
表面上だけこびへつらう言葉、おべっかのことなので、ポジティブな使われ方はしません。
「佞(ねい)」は、「おもねる」「よこしま」「口先がうまい」という意味の漢字です。
「佞言」と似ている言葉に、佞巧(ねいこう)・佞人(ねいじん)・佞弁(ねいべん)・奸佞(かんねい)・邪佞(じゃねい)などがあります。
どれも心がねじ曲がった悪がしこい人物が、へつらっている様子を意味します。
「佞言」を使った熟語
佞言絶つべし!:マンガ「蒼天航路」で、三国志でおなじみの関羽が張角に向かって言い放った言葉。「おべっかはやめろ!」というニュアンスです。
佞言は忠に似たり:こびへつらう佞言は、誠実な言葉に似ているので警戒しなくてならないという戒めの言葉。
3個目はこの漢字!「雖も」
最後の問題は「雖も」です!
「誰」ではありませんよ。
この漢字、初めて見たという人も多いのでは?
「雖も」の読み方のヒントは?
1.「雖も」をひらがなにすると4文字になります。
2.『赤木は透かさず「君と雖も畢に蛇笏を認めたかね」』芥川龍之介「飯田蛇笏」より引用
3.「相手が下級生と雖も油断はできないよ」のように使います。
正解は…
正解は「いえども」でした!
「だけれど」「たとえ、、、でも」「いくら、、、でも」のように、結果が予想と違う際に使う言い回しです。
「言えども」と書きたくなりますが、「いえども」または「雖も」が正解!
漢文の「雖」を訓読みした「いふ(言う)」に接続助詞「ども」が付いた言葉です。
「雖も」を使った言葉
中らずと雖も遠からず(あたらずといえどもとおからず):ぴったり当たっていなくても、それほど見当外れではない。
千万人と雖も我往かん(せんまんにんといえどもわれゆかん):良心に恥じるところがなければ、千万人の敵に対しても恐れることなく向かっていこう。
嘉肴ありと雖も食らわずんばその旨きを知らず(かこうありといえどもくらわずんばそのうまきをしらず):①聖人の教えも学ばなければ良さがわからない。➁大人物も用いてみなければ、その能力を知ることはできない。