3つの難読漢字クイズに挑戦です!
「鴾」「顔」「慧い」
あなたはいくつ読めますか?
目次
1個目の漢字はこれ!「鴾」
まずは「鴾」です。
見たことがあっても、本物を見たことはないかもしれません。
ではヒントをチェック!
「鴾」の読み方のヒントは?
1.「鴾」をひらがなにすると2文字になります。
2.学名は「Nipponia nippon」です。
3.『鴾いろの花をつけてゐる』宮沢賢治「春と修羅」より引用
正解は…
正解は「トキ」でした!
「鴇」や「朱鷺」と書いても正解です。
また、日本書紀には「桃花鳥」と記されていますよ!
「鴾」の音読みは「ボウ」「ム」、訓読みは「とき」「つき」。
日本の国鳥はキジですが、鴾にも日本を代表するようなイメージがありますね。
赤い顔には羽毛が生えていないのが特徴です。
しかし、残念ながら日本古来のトキはすでに絶滅してしまいました…。
現在は中国由来の子孫を人工繁殖させた鴾が佐渡島で放鳥されています。
「鴾」は肉食
トキは肉食なので、基本的に植物は食べません。
カエル、ドジョウ、タニシ、昆虫、なんと馬肉も食べます!
鴾はクリームがかったほんのり薄紅色の翼が美しい鳥ですが、あの色はカニ、ザリガニなどの甲殻類から「カロテノイド」という色素を取り込んでいるからなのだそう。
また、鴾の肉は独特の生臭みがあるため、昔の日本人は滋養強壮や薬として、鍋にして食べていたといいます。
2個目の漢字はこれ!「顔」
「顔」はかお、がん、ですね!
では4文字なら何と読みますか?
早速ヒントを見てみましょう。
「顔」の読み方のヒントは?
1.「顔」をひらがなにすると4文字になります。
2.「顔」と似たイメージの言葉には、「みめ」「面貌」「面立ち」などがあります。
3.『御室あたりの夕暮に、花の顔みるたのしみも……』中里介山「大菩薩峠」より引用
正解は…
「かんばせ」でした!
文学作品では「貌」と書かれることもあります。
顔の造作そのものではなく、顔つき、表情、容貌といった雰囲気そのものも含みます。
また、対面(たいめん)や面目(めんぼく)など自分の立場や名誉を指す場合もあり、良い意味でも悪い意味でも使われます。
昔は花のように美しい顔を「はなのかんばせ」と喩えたそうです。
『花の顔 月の眉、女子にして見まほしき優男』「牡丹灯籠」より引用
上記は有名な怪談「牡丹灯籠」のお露が新三郎に一目惚れした際の言葉です(後に化けて出るのですが)。
「顔(かんばせ)」の語源
「顔(かんばせ)」の語源は諸説ありますが、「顔」と「馳す・馳せる」の連用形という説が有力です。
「馳す・馳せる」は「走る」につながり、心を馳せる、馳せ参じる、のように心のはたらきが外へ出ていくニュアンスです。
3個目の漢字はこれ!「慧い」
最後の難読漢字クイズは「慧い」です。
慧眼(けいがん)の慧ですね。
似ていますが、彗星の彗ではありません!
あなたは何と読みますか?
「慧い」の読み方のヒントは?
1.「慧い」をひらがなにすると3文字になります。
2.「慧い」の同義語には「シャープ」「英明」「鋭敏」などがあります。
3.『鳩のごとく素直に、蛇のごとく慧かれ、というイエスの言葉をふと思い出し、』太宰治「斜陽」より引用
正解は…
正解は…「さとい」でした!
賢い、心が鋭い、気がきく、知恵のあるさまをあらわす言葉です。
仏教では物事の道理を正しく見抜く力、真理を明らかに知る力を指します。
また、感覚の敏感さを意味する場合も用いられます。
例:この子は耳が慧いね!
「慧」の音読みは「ケイ」「エ」、訓読みは「慧い(さとい)」「(慧い)かしこい」です。
「慧」を使う熟語
戒定慧(かいじょうえ):仏教の修行に重要な教え。戒律・禅定・智慧の三学。
慧給(けいきゅう):賢く弁舌が巧みなこと。
悪智慧(わるぢえ):悪字を上手く成就させる頭のはたらき。
慧可断臂(えかだんぴ):なみなみならぬ求道の思いをあらわすこと。
哲・怜・敏・嶷・聡・黠…
全部「さとい」と読む漢字です!実はたくさんあるんですね。