今日の難解漢字は、
「寝穢い」
「悍婦」
「真風」
「三位一体」
「湮滅」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「寝穢い」です!
今回の難読漢字クイズは…
「寝穢い」です!
そのまま素直に「ねぎたない」と読みたいところですが、あとひと捻りしてみましょう。
「寝穢い」の読み方のヒントは?
ヒント1.「寝穢い」の類義語には、「醜態」「野放図」「野卑な」などがあります。
ヒント2.「汚い」は何かが汚れていることですが「穢い(きたない)」は「けがらわしい」ことをいいます。
ヒント3.「腹を出して昼過ぎまでいびきをかいて、寝穢いなあ」のように使います。
正解は…
正解は「いぎたない」でした!
「寝穢い(いぎたない)」とは、見苦しく眠っている様子です。
例:寝室へ行かずリビングで・いびきがやかましい・通路の真ん中で・寝相が悪い・パジャマに着替えず・服を脱ぎ散らかして・酔いつぶれて・布団を蹴っ飛ばして
ただ深く眠っているだけでなく、みっともない様子をいいますから、赤ちゃんがぐっすり眠っているのは「寝穢い」とはいいません。
「いぎたない」のよくある間違い
「寝穢い」と同じ読みで「居ぎたない(いぎたない)」と書くケースがありますが、日本語としては間違いです。
「ガツガツ食べて居ぎたない」「物欲しそうで居ぎたない」など、ニュアンスは伝わりますが、あくまでも造語だということは知っておきましょう。
2つ目の漢字は「悍婦」です!
「悍婦」って何て読むか分かりますか?
(そうふ)ではありません。
「悍」を読むことができますか?
「婦」という漢字がありますので、なんとなく女性を意味することばなのではないだろうか、と思ったあなたは鋭いですね!
女性の性格を表すことばです。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「悍婦」の読み方のヒントは?
「悍婦」の意味は、勝ち気な女性を意味します。
「悍」は荒々しい、猛々しいといった意味です。
「悍い」と書くときは「気性が悍い」(きしょうがあらい)と読みます。
何と読むか分かりましたか?
「悍婦」の読み方、正解は……
正解は……
「かんぷ」
です!
訓読みにすると「悍ましい」(おぞましい)と読みます。
古語で「悍し」(おぞし)ということばが使われていました。
おぞしには3つの意味があります。
- 恐ろしい・怖い
- 勝ち気・強情
- ずるい
現在の「悍ましい」は勝ち気やずるいなどの意味ではあまり使われず、恐ろしいという意味が転じ「嫌な感じがする」という意味で使われます。
「悍婦」の「悍」には勝ち気・強情などの意味が残り、勝ち気な女性という意味で使われています。
強気な女性はかっこいいですよね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
3つ目の漢字は「真風」です!
「真風」って何て読むか分かりますか?
(しんぷう)ではありません。
(まかぜ)でもありません。
ひらがな2文字です。
”〇〇”
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「真風」の読み方のヒントは?
「南または南西の風」という意味です。
反対語は北風という意味の「北気」(きたげ)。
3月の桜が咲く頃に吹く南風を、「桜真風」とも呼びます。
主に広島県や瀬戸内海付近で使われている言葉です。
何と読むか分かりましたか?
「真風」の読み方、正解は……
正解は……
「まじ」
です!
「南風」「北風」「西風」「東風」と東西南北から吹く風がありますが、一番有名で和歌にも使われているのは「東風」ではないでしょうか?
「東風」は(こち)と読み、菅原道真が読んだ和歌にも入っています。
「東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
または
「東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」
この和歌は右大臣であった菅原道真が大宰府に左遷されたときに読んだ歌です。
菅原道真は、京都から大宰府に向かって吹いてくる東風を感じながら、京都に思いを馳せていたのでしょう。
菅原道真は学問の神様として太宰府天満宮に祭られています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
4つ目の漢字は「三位一体」です!
「三位一体」の読み方をご存じでしょうか?
そのまま素直に読むと「さんいいったい」ですが、それは間違いです。
これまで誤読していたという方も多いかも知れませんね。
では、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「三位一体」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇〇〇」の7文字
- 三者が心をひとつに合わせること
- この計画を成功させるために三位一体でがんばろう
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「三位一体」の読み方!正解は!?
正解は「さんみいったい」です!
冒頭でもお伝えしましたが「さんいいったい」と誤読しやすいので、注意しましょう。
三位一体には以下の3つの意味があります。
- キリスト教で「父(神)・子(キリスト)・聖霊」は1つの神が3つの姿となって表れたものであるという考え方
- 三者が心をひとつに合わせること
- 三者が全く同じであるということ
現代の日本では、2番目の「三者が心をひとつに合わせること」という意味で「三位一体」を使う場合が多いといえるでしょう。
5つ目の漢字は「湮滅」です!
「湮滅」の読み方をご存じでしょうか?
「湮」の字は「煙」に似ているため「えんめつ」と読んだ方が多いかもしれませんが、それは間違い。
漢字検定1級レベルの超難問です。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「湮滅」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
- 跡形もなく消し去ることをいいます
- 「証拠湮滅」という言葉はよく耳にするかも
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「湮滅」の読み方!正解は!?
正解は「いんめつ」です!
「湮滅(いんめつ)」とは「跡形もなく消す」「跡形もなく消える」という意味。
また「湮滅」は「隠滅」と書くこともでき、一般的には「隠滅」が多く使われています。
「湮」という字は常用漢字にはなく、新聞や雑誌では通常「隠滅」が使われているため「隠滅」の方に馴染みがあるのですね。
ヒントの3番は「証拠湮滅(しょうこいんめつ)」です。
日常でもよく使われる言葉ですが「証拠隠滅」と書くことがほとんどでしょう。
この機会に「湮滅(いんめつ)」という表記も覚えておいてくださいね。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!