今日の難読漢字は
「柴扉」
「暴戻」
「恕す」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「柴扉」!
「柴扉」の読み方をご存じですか?
「柴」は「しば」、「扉」は「とびら」という読み方がありますが「しばとびら」ではありません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「柴扉」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ひ」の3文字
- 音読みです
- 類語に「柴門」があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「柴扉」の読み方、正解は・・・
正解は
「さいひ」
です!
「柴」は訓読みでは「芝」と同じ「しば」ですが、芝が庭やゴルフ場などに敷き詰められる草の一種であるのに対して、柴は背が低く枝が細い雑木のことをさしています。
有名な昔話「桃太郎」でおじいさんが刈りに行くのは「柴」の方ですね。
「柴扉」は雑木で作った扉のことです。「柴戸(しばど、しばと)」「柴門(さいもん)」という類語があり、こちらは苗字にも使われています。
雑木を使った扉ということで、みすぼらしい家や暮らしのことをさす言葉でもあります。ただ貧乏というよりは、世俗から離れた閑静な暮らし、という意味合いもあります。何かと賑やかで気詰まりのする都会から距離を置き、最低限のもので質素な生活をすることは、昔からある意味贅沢と思われていたのかもしれませんね。
「柴扉」の読み方、是非覚えてくださいね。
難読漢字、2問目は「暴戻」!
「暴戻」の読み方をご存じですか?
「暴」は「乱暴」などで「ぼう」という読み方があるのはわかりますが「戻」は「もどる」ではなさそうです。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「暴戻」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ぼう○○」の4文字
- 音読みです
- 「戻」は「返戻」と同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「暴戻」の読み方、正解は・・・
正解は
「ぼうれい」
です!
「荒々しく、道理に反する行為をすること」をあらわしています。
「戻」の字は「もどる」という意味で使うことが多いですが「もとる」という読み方もあり、道理に反するという意味になります。
「暴戻」を使った四字熟語がいくつかあるのですが、いずれも人の道を外れた暴力的なありさまを表現しています。
似たような言葉としては「酷薄」「暴虐(ぼうぎゃく)」「無残(無惨)」などが挙げられます。太宰治作「走れメロス」の「必ず、かの 邪智暴虐 ( じゃちぼうぎゃく ) の王を除かなければならぬと決意した。」というくだりを思い出す方もいらっしゃると思います。「暴戻」も為政者や国家など、大きな存在に使われることが多い言葉です。
できればあまり使いたくない言葉ですが「暴戻」の読み方、是非覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「恕す」!
「恕す」の読み方をご存じですか?
「恕」は「怒」という漢字に似ているため「おこす」「どす」などと読みたくなりますが、そのような読み方ではありません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「恕す」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ゆ○す」の3文字
- 訓読みです
- 「怒」のイメージとはほぼ逆の意味になります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「恕す」の読み方、正解は・・・
正解は
「ゆるす」
です!
「怒」に似ているせいで怒っているように見えてしまいますが、むしろ「大目に見る」という意味あいが強い言葉です。
「ゆるす」という言葉には他にも漢字があてられていますが、それぞれニュアンスがちょっと違います。英語でも違う単語が当てはまります。
- 「許す(permit)」・・・許可する、認める
- 「赦す(excuse)」・・・罪や過ちを責めない、免除する
- 「恕す(forgive)」・・・相手を思いやって大目にみる
こう見ると「恕す」が最も「ゆるす」の度合いが高いように思います。でも「大目に見る」というのはなかなか簡単なことではないですよね。
生涯現役の医師として話題になり、105歳で亡くなった日野原重明さんが残された名言に
恕(ゆる)すのは相手のためではなく、自分のための行為なのです。恕せない心を持ち続けるのはしんどいこと。恕すことで、私たちは楽になれるのです。
というものがあります。自分を大事にするため、と思えば「恕す」という気持ちを持ちやすくなりますね。
この名言と一緒に「恕す」の読み方、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
あまり日常では使わない言葉が多いですが、現代にも通じる考え方や、生き方の参考になることなども含まれています。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。