漢字読み講座

【今日の難読漢字】「飆」「鉄面皮」「鞘当」「追頌」「労く」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「飆」

「鉄面皮」

「鞘当」

「追頌」

「労く」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「飆」です!

今回の難読漢字クイズは「飆」です。

難読漢字の名にふさわしい画数の多さですね。

答えは身近なものですよ!

「飆」の読み方のヒントは?

ヒント1.「飆」をひらがなにすると、5文字になります。

ヒント2.「飆」は晴れた日にいきなり発生するケースが多いようです。

ヒント3.「白馬はまるで飆のように駆け抜けて行った。」のように使います。

正解は…

正解は…

「つむじかぜ」でした!

渦を巻いて吹き上げる風のことで、「じん旋風」とも呼ばれます。

「飆」の音読みは「ヒョウ」、訓読みは「かぜ」「つむじかぜ」「飆れる(みだれ)る」、画数は21画です。

「飆」という漢字は、「群がるイヌたちが、風を巻き起こしながら走っているさま」をあらわしています。

「飆」の左側は3匹の「犬」、右側が「風」ですね!

「飆」の仕組み

暑い日に温められた地面によって、地表の空気が熱をもって上昇し、上昇する過程で障害物があると回転性が生まれます。

この「回転する空気」が「上昇流の柱」を形成した場合、それが「飆」になります。

一方よく混同されがちな「竜巻」はまったく別の現象です。

「竜巻」は積乱雲から垂れ下がる「ろうと状」の雲をともない、台風の接近や前線が通過するタイミングで発生します。

2つ目の漢字は「鉄面皮」です!

「鉄面皮

これなんて読むかわかりますか?

 

「こんな人にはなりたくない!」

「こんな人と出会いたくない!」

と思わせるような言葉なのですが…

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「鉄面皮」読み方のヒント!

 

「鉄面皮」は、途中までは簡単に読めると思います。

 

「鉄」も「面」も、とてもわかりやすい読み方なんです。

問題は「皮」。

これがちょっとだけ変わった読み方をするのですが…

 

さて、読めたでしょうか?

 

「鉄面皮」の読み方、正解は…

 

気になる正解は…

 

 

 

 

「てつめんぴ

です!

 

「鉄面皮」とは、

「鉄でできているような面の皮」という意味で、

転じて「恥知らずで厚かましいこと。その人やそのさま」を表す言葉です。

 

つまり、すごく図々しい人やその人の態度や様子を表す、批判の言葉なんです!

 

「1人1個の商品を、何度も買いに行くなんて鉄面皮も甚だしいね」

のように使いますよ。

 

類語としては「厚顔」という言葉があります。

こちらも「顔の皮が厚い」ということから作られた言葉です。

空気を読めない図々しい人のことを、

「顔の皮膚が厚い」と考えられていたのがわかりますね。

 

普段はあまり使わない言葉ですが、文学作品にも書かれている言葉です。

教養の一つとしてスマートに読めるようになりましょう!

3つ目の漢字は「鞘当」です!

「鞘当」を何と読みますか?

日常会話で使う言い回しではありませんが…

大人なら、経験したことがあるかもしれません。

早速ヒントを見てみましょう!

「鞘当」の読み方のヒントは?

1.「鞘当」をひらがなにすると4文字になります。

2.「鞘当」の類義語には「小競り合い」「せめぎ合い」「係争」などがあります。

3.『千鳥足を運んでゆく一人の浪人にも、誰あって、鞘当をする心配がない。』吉川英治「剣難女難」より引用

正解は…

正解は「さやあて」でした!

些細な、わずかな、ちょっとした理由で争うこと。二人の男性が一人の女性を取り合って争うことです。

似たようなシチュエーションは現代でもありますね!

「鞘当」は、路上ですれ違った武士同志が刀の鞘(さや)をぶつけることから生まれた言葉。「鞘」とは日本刀や短刀などの刃の部分を納める筒を指します。

「鞘」の音読みは「ショウ」、訓読みは「さや」です。

「鞘当」と日本の古典文化は深くつながっています。

落語には『競三人似顔鞘当』という演目がありますし、歌舞伎十八番の「鞘当」の場面や浮世絵もよく知られています。

「鞘」のことわざ

鞘走りより口走り:刀が鞘から抜け出るよりも、口から失言が出る方が危険。

元の鞘に収まる:別れた者同士が再び元の関係に戻ること。

弓は袋に太刀は鞘:武器を使う必要がない天下泰平な様子。

4つ目の漢字は「追頌」です!

「追頌」の読み方をご存じでしょうか?

これは滅多にお目にかからない漢字ですね。

この言葉自体、日常会話で出てくることはあまりないでしょう。

漢字検定1級レベルの超難問です。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「追頌」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字です
  2. 意味は、人の死後に生前の善行や功績をたたえること
  3. 「故人の遺徳をしのび追頌する」などと使います

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「追頌」の読み方!正解は!?

正解は「ついしょう」です!

意味はヒントで紹介したように、生前の善行や功績をたたえたり、表彰したりすることをいいます。

以下は、「追頌(ついしょう)」を使った例文です。

  • 故人にたいして、追頌の銘を書く
  • 生前の功績をたたえて名誉町民に追頌された

「追」という字は「後を追う」という意味。

一方の「頌」という字には「功徳をほめる」といった意味があるため、「追頌」という熟語になることで「亡くなった人を追ってほめる」という意味を持ちます。

5つ目の漢字は「労く」です!

「労く」の読み方をご存じでしょうか?

素直に読めば「ろうく」と読んでしまうかもしれませんが、もちろん間違い。

「労」という字はほとんどの場合「ろう」と読みますが、他にも読み方があるんです。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「労く」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇く」の4文字
  2. あれこれと心をくだいたり、世話をすること
  3. かくてねむごろに〇〇〇きけり

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「労く」の読み方!正解は?!

正解は「いたずく」です!

平安時代には「いたつく」とも発音されていたようで、現代でも「いたつく」という読み方もあるとのこと。

ヒントの3番はなんと「伊勢物語絵巻六九段」からの引用で「かくてねむごろにいたつきけり」という一文になります。

伊勢物語は平安時代前期のものなので、千年以上も昔からある言葉。

なんだか、日本語の歴史の深さを感じさせられますね…

それにしても、難問でした。

読めた方は本当にすばらしいです!

読めなかった皆さんも、この機会に「労(いたず)く」という言葉を覚えておきましょう。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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flower
とにかく本が好きです!