「蟬脱」の読み方をご存じですか?
「蟬」は虫のセミをあらわす漢字ですが「せみだつ」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「蟬脱」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「せ○○○」の4文字
- 音読みです
- 文字通り、セミが何かを脱いだものをあらわしています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「蟬脱」の読み方、正解は・・・
正解は
「せんだつ」
です!
セミは幼虫から成虫になるまでに脱皮を数回行います。「蟬脱」はその時の抜け殻のことをあらわす言葉です。
しかし、セミの抜け殻をあらわす言葉としては元々「蝉蛻(せんぜい)」があります。セミが「脱皮」するというイメージから「蛻」を「脱」と読み間違えた結果、できた言葉だと言われています。誤読が普及して一般的な読み方になった言葉は多くありますが、漢字まで変わってしまったケースは珍しいのではないでしょうか。
セミの抜け殻のように、外形のみで中身が無いことを意味することもありますが、セミが脱皮して羽化するように「抜け出すこと」という意味で使われることも多い言葉です。抜け出す対象は「俗世」であったり、古くからの慣習であったりと様々ですが、基本的には前向きな表現として使われています。
夏になるとセミの抜け殻を見かけることがありますが、その時に是非「蟬脱」の読み方を思い出してくださいね。