今日の難読漢字は
「偈頌」
「鹿柴」
「遐い」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「偈頌」!
「偈頌」の読み方をご存じですか?
「偈」は「掲」という字に似ており「頌」は「讃頌(さんしょう)」という言葉があるので「けいしょう」と読みたくなりますが、違います。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「偈頌」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「げ○○」の3文字
- 仏教用語です
- サンスクリット語に漢字をあてたものです
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「偈頌」の読み方、正解は・・・
正解は
「げじゅ」
です!
仏教用語で、仏様の教えや徳をたたえる言葉を韻文形式で述べた漢詩になります。
「偈」は「げ」と読み、サンスクリット語の「gāthā」に漢字をあてたものです。「頌」は「しょう」以外に「じゅ」という読み方があり「仏の徳をほめたたえるうた」という意味があります。こちらは「gāthā」の意訳といわれます。この2文字を合わせて本来の「gāthā」の意味をあらわす言葉になりました。
何か難しいもののように感じますが「般若心経」「法華経」なども身近にある偈頌の一種です。仏教が日本に伝わったのが6世紀頃ですので、1500年もの間日本の文化と切っても切り離せない関係にあったとも言えます。
日本は様々な宗教の行事があり、それぞれ意識せずに参加することが多いですが、その宗教について少しでも知っているとより楽しめると思います。「偈頌」の読み方を覚えるのと一緒に、仏教の教えを調べてみてはいかがでしょうか。
難読漢字、2問目は「鹿柴」!
「鹿柴」の読み方をご存じですか?
「鹿」は動物のシカ、「柴」は「しば」と読むため「しかしば」と読みたくなりますが間違いです。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「鹿柴」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ろ○○○」の4文字
- 音読みです
- 敵の侵入を防ぐ目的で作られたものです
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「鹿柴」の読み方、正解は・・・
正解は
「ろくさい」
です!
「枝のついた木や竹を鹿の角のように組んだもの」という意味です。
「柴」は背が低く枝が細い雑木のことで、古代や中世では先端を鋭くとがらせた枝を逆さに立てて垣根や柵を作り、敵の侵入を防いでいました。これを「鹿柴」「鹿砦」または「逆茂木(さかもぎ)」と呼んでいました。「鹿砦」は「ろくさい」「さかもぎ」という二通りの読み方があるのも面白いですね。
なお「鹿柴」にはシカを飼うために囲う柵、というもうひとつの意味もあり、中国の歌人「王維」が詠んだ「鹿柴」という漢詩ではそちらの意味で使われています。この漢詩を詠んだ王維の別荘付近の名勝地を「鹿柴」と呼ぶこともあるそうです。「鹿柴」は高校で漢文の教材で使われることもありますので、教科書で見たという方もいらっしゃるかもしれませんね。
同じ言葉でもシカそのものとシカの角のイメージから全然違う意味になる「鹿柴」の読み方を是非覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「遐い」!
「遐い」の読み方をご存じですか?
「遐」は「暇」という字に似ていますが「ひまい」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「遐い」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「と○い」の3文字
- 訓読みです
- 離れている、という意味があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「遐い」の読み方、正解は・・・
正解は
「とおい」
です!
「とおい」には「遠い」という漢字がありますが、「遐」には「はるか」という訓読みもあり「はるか遠い」という意味になります。距離だけではなく時間や文化が離れた意味として使われることもあり、「遠」よりもさらに広大なイメージがあります。
「遐」を使った言葉はいくつかありますが「遐寿(かじゅ)」はものすごく長寿であること、「遐福(かふく)」はとても大きな幸せ、永遠の幸福という意味があります。いずれも縁起の良い言葉として書道などで使われることがあります。いずれも「遠」という文字で置き換えるのは難しい表現ですね。
同じ読み方があって、似たような意味だったとしても、普段と違う漢字が使われている時は何か特別な意味が含まれていることが多いです。もし「遠い」ではなく「遐い」という表現を見かけたら、その字を使った意味について考えると面白いのではないでしょうか。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
仏教用語や昔使われていた言葉など、あまりなじみのない言葉が多かったかもしれませんが、昔どのように使われてきたかを考えると世界が広がっていくと思います。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。