本日の難読漢字は3つ!
「鳰」「槭」「哄めき」です。
ぜひ覚えてくださいね!
目次
1個目の漢字はこれ!「鳰」
「鳰」を何と読みますか?
鳩(ハト)ではないですが鳥のことです!
早速ヒントを見てみましょう。
「鳰」の読み方のヒントは?
1.「鳰」をひらがなにすると、2文字になります。
2.「鳰」という漢字は日本で作られた漢字、「国字」です。
3.「鳰」は、河川、湖沼、湿原などに生息します。
4.『鳰の浮巣をたずねに行ったが、』岡本綺堂「鳥辺山心中」より引用
正解は…
正解は「にお」でした!
「鳰」の音読みは国字なのでありません。訓読みは「にお」、漢検1級13画の漢字。会意文字です。
「鳰」は、カイツブリ科カイツブリ属に分類される全長25〜29cmの鳥類。
小さいので見つけるのが大変な水鳥ですが、鴨(カモ)の群れの中に紛れ込んでいることが多いです。
尾羽が視認できないほど短く、足がお尻のあたりから生えているのが特徴です。
足と体のバランスが独特なので、陸上を歩くのが苦手。いつも水に浮いているか潜っています。
奈良時代は「にほどり」「みほとり」と呼ばれ、水に入る鳥なので「鳰」と書くようになりました。やがて室町時代以降には「かいつぶり」と呼ぶようになったそうです。
『にほ鳥の 潜かづく池水いけみづ こころあらば 君に我あが恋ふる 情こころ示さね』万葉集
2個目の漢字はこれ!「槭」
「槭」を何と読みますか?
とても美しいものですよ!
日本人なら覚えておきたい漢字です。
「槭」の読み方のヒントは?
1.「槭」をひらがなにすると、3文字になります。
2.「槭」をフランス語にすると「Érable」、ドイツ語では「Ahorn」です。
3.「槭」の原産地は、アジア・ヨーロッパ・北アフリカ・北アメリカ。
4.『栂つがの大木や槭かえでなどが茂り合って、』木暮理太郎「奥秩父の山旅日記」より引用
正解は…
正解は「かえで」でした!
一般的には「楓」と書くことが多いです。
「槭」は、ムクロジ科カエデ属の落葉高木。
「槭」は若々しい緑、鮮やかな黄、燃えるような赤、さまざまな色の葉が美しい植物。
日本では、秋になると各地で「槭」を見物する紅葉狩りが行なわれますね。
カエルの手のような葉の切れ込みが深いものをモミジ、浅いものをカエデと呼びます。
ちなみに、「鶏冠木・蛙手」と書いても「かえで」と読みますよ。
葉の印象が強いですが、春から夏にかけては小さな花をつけます。
「槭」の花言葉は「調和」「美しい変化」「大切な思い出」「遠慮」です。最初の2つは葉の色の変化にちなんでいるのでしょう。
「槭」の音読みは「サク・シュク・セキ・シュウ・シュ・シャク」、訓読みは「かえで」、漢検1級15画の漢字です。
3個目の漢字はこれ!「哄めき」
「哄めき」を何と読みますか?
「こうめき」ではありません。
「うめき」でもないとしたら?
「哄めき」の読み方のヒントは?
1.「哄めき」をひらがなにすると、「〇〇めき」になります。
2.「哄めき」をイタリア語にすると「Ruggente」になります。
3.観衆の「哄めき」にかき消されて聞き取れない、のように使います。
4.「哄めき」の類義語には「喧噪」「騒然」「ノイズ」などがあります。
正解は…
正解は「どよめき」でした!
「哄めき」とは、音や声が鳴り響くこと、とどろくこと、ざわざわしていることです。また、心が大きく揺れ動いて動揺する場合にも使われます。
いい意味でも悪い意味でも使われますね!
「哄」の音読みは「コウ・キョウ・グ・ク」、訓読みは「哄めき(どよめき)」、漢検1級9画の漢字です。
昔の文学作品では、一気に騒がしくなる「ドッ」の漢字に「哄」を用いたり、「わらう」に「哄」を用いるケースがよくありました。
ドッと:『ここで一度に哄と喝采かっさいしました。』中里介山「大菩薩峠」
わらう:『和泉の人は依然つめたく哄って』室生犀星「姫たちばな」
また、「哄めき(どよめき)」を「響動めき」「響めき」と書いても正解ですが、「響き」は不正解です。