今日の難読漢字は3つ!
「曾参歌声」「盥漱」「百々目鬼」です。
全部読めたら漢字博士!
目次
1個目の漢字はこれ!「曾参歌声」
「曾参歌声」を何と読みますか?
座右の銘にしたいほどいい言葉ですよ。
早速ヒントを見てみましょう!
「曾参歌声」の読み方のヒントは?
1.「曾参歌声」をひらがなにすると、8文字になります。
2.「曾参」は、孔子の弟子だった人の名前です
3.「彼は私利私欲に走らない曾参歌声な人物だ」のように使います。
正解は…
正解は「そうしんのかせい」でした!
「曾参歌声」とは、貧しくても欲に囚われず高潔に生きることを意味します。
故事によれば、孔子の弟子だった曾参はとても貧しく、いつもみすぼらしい着物を身につけていました。
しかし、彼が『詩経(中国最古の詩集)』の商頌の詩を歌うと、その「歌声」は金石の楽器を奏でるような見事な調べで、世界に響き渡ったといいます。
「曾参歌声」の「曾」は「かつて、以前、これまで」などの意味を持つ漢字です。
「曾」の音読みは「ソウ・ゾ・ソ・ゾウ」、訓読みは「曾なる(かさなる)」「曾て(かつて)」「曾ち(すなわち)」「曾す(ます)」、漢検1級/準1級、12画の漢字です。
最後に、曾参さんを題材にした四文字熟語がもうひとつあるので紹介しましょう。
曾参殺人:嘘でも何度も聞かされると信じてしまうこと。
曾参が人を殺した(実は殺していない)と何度も繰り返し聞かされた母親が、ついには信じてしまったという故事に由来する言葉です。
2個目の漢字はこれ!
「盥漱」を何と読みますか?
毎日しっかり心がけたいことです。
あなたも朝晩に行っているはずです。
「盥漱」の読み方のヒントは?「盥漱」
1.「盥漱」をひらがなにすると、4文字になります。
2.「盥漱」に似た意味の熟語には、「禊」「沐浴」「潔斎」などがあります。
3.『侍奉紳士は婦の早起盥漱する時より、』ハンス・クリスチャン・アンデルセン/訳・森鴎外「即興詩人」より引用
正解は…
正解は「かんそう」でした!
「盥漱」とは、手を洗い、口をすすぐこと。身を清めることです。
「盥」は「たらい」、「漱」は「うがい水(すすぎ)」を意味します。
神社やお寺の手水鉢(ちょうずばち)をよく見ると、「盥漱盤(かんそうばん)」と刻まれていることがありますよ。
また、浄土宗では朝の洗顔や手洗いの際に「盥漱偈(かんそうげ)」を唱えるのだそう。
「盥漱」に角(ツノ)を加えると「角盥漱(つのはんぞう)」という角盥(つのだらい)の付喪神になります。
「盥」の音読みは「カン」、訓読みは「盥ぐ(すすぐ)・盥ぐ(そそぐ)・盥(たらい)」、漢検1級16画の漢字。
「漱」の音読みは「シュウ・シュ・ソウ」、訓読みは「漱(うがい)・漱ぐ(すすぐ)・漱ぐ(くちすすぐ)」、漢検1級1画の漢字です。
3個目の漢字はこれ!「百々目鬼」
「百々目鬼」を何と読みますか?
あまり会いたくない存在ですが…。
早速ヒントを見てみましょう!
「百々目鬼」の読み方のヒントは?
1.「百々目鬼」をひらがなにすると、4文字になります。
2.日本のオカルトが好きな人は知っているかもしれません!
3.「百々目鬼」は、腕に特徴があります。
正解は…
正解は「どどめき」でした!「とどめき」でも正解です!
『ある女生れて手長くして つねに人の銭をぬすむ 忽(たちまち)腕に百鳥の目を生ず 是鳥目(ちょうもく)の精也 名づけて百々目鬼と云 』鳥山石燕「今昔画図続百鬼」より引用
「百々目鬼」は妖怪です。
もともと盗癖のある女でしたが、あるとき盗んだ金銭が両腕に無数にあらわれて、それが鳥の目のように見えたため「百々目鬼」と呼ばれるようになりました。
鳥の目に見えたのは、おそらく真ん中に穴が開いている銅銭だったからでしょう。
また、一説によると昔は金銭を「おあし」と呼んだことと、「足が付く」という洒落にからめて生まれた妖怪ともいわれています。
ルーツはどうあれ、両腕に無数の鳥の目玉がある女の人なんて怖くて見たくないですね…。
他に、たくさんの目がある妖怪には「百目(ひゃくめ)」「目目連(もくもくれん)」がいます!