漢字読み講座

【今日の難読漢字】「頽廃」「二十路」「鯥五郎」「形而上」「戈」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「頽廃」

「二十路」

「鯥五郎」

「形而上」

「戈」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「頽廃」です!

「頽廃」の読み方をご存じでしょうか?

「頽れる」と書いて「くずおれる」と読みますが、「くずはい」と読んでしまうとかなり恥ずかしいかも…

とはいえ、こんな熟語は見たことがないという方も、多いかもしれません。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「頽廃」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字です
  2. 荒れていくことを「頽廃する」といいます
  3. 「頽廃的な空気がまん延している」などと使うことも

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「頽廃」の読み方!正解は!?

正解は「たいはい」です!

「頽廃(たいはい)」とは、荒れてすさんだ状態になったり、健全な精神が失われたりすること。

一般には「退廃」という漢字がよく使われますが、文学においては「頽廃」もいまだに使われています。

また、「的」を語尾につけて「頽廃的/退廃的」といった表現がよくされ、道徳心が失われた不健全な状態、またはそんなムードのことです。

2つ目の漢字は「二十路」です!

「二十路」の読み方をご存じでしょうか?

「三十路」と書いて「みそじ」と読みますが「二十路」は「にそじ」ではありません。

では一体なんと読めば…

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「二十路」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字です
  2. 「二十歳」のこと
  3. 「二十路のお祝いに何が欲しいか考えておいてね」などと使います

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「二十路」の読み方!正解は!?

正解は「ふたそじ」です!

ヒントで示したように「二十路(ふたそじ)」は「二十歳(はたち)」と同じ意味を持ちます。

今でも「はたち」はよく使われますが「ふたそじ」という言い方は初めて知った方が多いかもしれません。

同じ使い方でよく耳にするのは30歳の「三十路(みそじ)」ですね。

ちなみに40歳以降は「四十路(よそじ)」「五十路(いそじ)」「六十路(むそじ)」「七十路(ななそじ)」「八十路(やそじ)」「九十路(ここのそじ)」と、続きます。

3つ目の漢字は「鯥五郎」です!

「鯥五郎」・・・

完全に人の名前のようですが、なにごろうさんなんでしょうか?

呼び捨てにするのは何だか悪い気がしてしまうのですが、いいんでしょうか?

早速読み方を考えていきましょう!

「鯥五郎」の読み方のヒントは・・・?

それではヒントです!

読み方は皆さんが読んでいる通り、ひらがなで「〇〇ごろう」で合っています。

問題は「鯥」の読み方なんですが・・・

「へん」に注目してください!

「さかなへん」ですね?

ということは水辺の生物や魚の可能性が高いですよね。

水辺の「〇〇ごろう」・・・もう、分かりましたよね?

「鯥五郎」の読み方の答えは・・・

正解は、「むつごろう」でした!

「鯥五郎(むつごろう)」は、有明海などの干潟に生息しているスズキ目・ハゼ科の魚の一種です。

体調は15センチほどで、干潟をぴょんぴょん跳ねる姿がなんともキュートですよね。

この「鯥五郎(むつごろう)」は、「ムツ」とも呼ばれています。

なぜ「五郎」が付いたのかは諸説ありますが、「脂っこい」を意味する「むつごい」とハゼ類を表す「ごろ」が合わさったという説が有力なんだそうですよ。

ちなみに鯥五郎(むつごろう)で有名な佐賀県では、他にも「伝兵衛」「甚吉」などと呼ばれる魚もいるんですって!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

4つ目の漢字は「形而上」です!

「形而上」の読み方をご存じでしょうか?

パッとみたイメージで「けいしじょう」と読んでいた方が多いかもしれませんが、それは間違いです。

かなり哲学的な言葉ですよ。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「形而上」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇〇」の6文字
  2. 形のないもののことです
  3. 哲学には形而上学という学問があります

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「形而上」の読み方!正解は!?

正解は「けいじじょう」です!

形而上の「而」という漢字は「じ」や「なんじ」などの読み方がありますが、「し」とは読めないので「けいしじょう」という読み方は間違いになります。

「形而上(けいじじょう)」とは、ヒントでも示したように、形をもっていないもののことです。

たとえば、人間の心や魂も形がないので「形而上」だといえますね。

哲学では、私たちが普段捕らわれている時間や空間を通した経験によっては認識できない、超自然的、理念的なものを「形而上」と呼んでいます。

5つ目の漢字は「戈」です!

「戈」を何と読みますか?

「ほこ」と読んだあなたは正解!

さて、他の読み方は?

「戈」の読み方のヒントは?

1.「戈」をひらがなにすると3文字になります。

2.日本の歴史に戈は付きものです!

3.「戈」の類義語には「交戦」「合戦」「武力衝突」などがあります。

正解は…

正解は「いくさ」でした!

普通は「戦」と書きますね!

日本の歴史は「戈」の歴史と言っても過言ではありません。

「戈」の音読みは「カ」、訓読みは「いくさ」「ほこ」、漢検1級4画の漢字です。

「いくさ」の「いく」は矢を射る(いる)、矢を射交わす。「さ」は矢を意味する「箭(セン・や)」が、それぞれ語源となります。

古くは矢を射ることを意味していたのが、やがて敵味方に分かれた戦争や戦闘を指す言葉になったというわけです。

「戈」を用いた日本語

枕戈待旦(ちんかたいたん):戈(ほこ)を枕にして寝る様子。戦いの準備を怠らないことを意味する。

兵戈槍攘(へいかそうじょう):兵の武器が乱れ動く様子。戦闘が激しいことを意味する。

胴戈(どうか):青銅製の戈(ほこ)。中国では武器だったが、日本に伝わり祭器となった。

戈法(かほう):書道の筆法。右斜めに引きおろした線を跳ね上げる書き方。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!