漢字読み講座

【今日の難読漢字】「憖っか」「畢竟」「野箆坊」「驥足」「茉莉花」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「憖っか」

「畢竟」

「野箆坊」

「驥足」

「茉莉花」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「憖っか」です!

想・思・愁・悪・慰・恐・・・

漢字の下部に「心」がついた「したごころ」という部首を持つ漢字はたくさんあります。

でも、「憖」という漢字は見覚えが無いという方も多いのではないでしょうか?

パッと見ると「愁える(うれえる)」と似ていますが、よく見ると違いますね。

しかも送り仮名が「憖っか」・・・

これは何と読むのか、かなりの難問!

この機会に覚えましょう!

「憖っか」の読み方のヒントは・・・?

「憖っか」の読み方はずばり、ひらがなで「〇〇〇っか」の5文字です!

さらなるヒントは、「憖っか」の例文を紹介します。

「彼は憖っかな知識をひけらかす」

憖っか手を出して失敗してしまった」

憖っか首を突っ込んだばかりに大変な目に合った」

「体調が悪かったのに憖っか行かなければよかった」

・・・どうですか?

例文を読んでピンときた人もいるかもしれませんね。

「憖っか」の読み方の答えは・・・

正解は、「なまじっか」でした!

「憖(なまじ)っか」は、次のような意味をもつ言葉です。

  1. 中途半端なさま。
  2. 無理にしようとするさま。
  3. むしろしない方がいいさま。

漢字は読めなくても会話の中で使っている人も多い言葉ですよね。

漢字もこの機会に覚えてしまいましょう!

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

2つ目の漢字は「畢竟」です!

「畢竟

これ、何と読むかわかりますか?

 

あまり見慣れない言葉。

すんなり読めた方は、漢字が得意な方ではないでしょうか?

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「畢竟」読み方のヒント!

 

「畢竟」は、仏教用語のひとつ。

その意味が転じて、より広義の言葉として使われています。

 

「竟」の文字は「鏡」「境」などに使われます。

同じ読み方をするのでわかりやすいと思います。

 

問題は「畢」の字。

漢字検定で言うと準1級相当の漢字なので、かなり難しいと思います。

 

「畢竟」の読みは「○きょう」。

○に当てはまる言葉を考えてみましょう!

 

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「畢竟」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「ひっきょう

です!

 

「畢竟」は、

「詰まるところ」という意味の言葉です!

 

もともと仏教用語で「究極」「至極」「最終」という意味があります。

 

その言葉が転じて「あらゆる経過を経ても変わらない結論」を指すようになりました。

「つまるところ」「結局」のように使われます。

 

「畢」「竟」も「終わり」という意味の漢字。

その漢字を重ねることで、意味を強調しています。

 

見慣れない漢字だからこそ、すんなり読めればかっこいい「畢竟」。

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

3つ目の漢字は「野箆坊」です!

「野箆坊」を何と読みますか?

オカルト好きな人は読めるかもしれません。

落語の演目としてもおなじみです!

「野箆坊」の読み方のヒントは?

1.「野箆坊」をひらがなにすると「〇っ〇〇〇う」になります。

2.驚かせるけれど、何か悪さをするわけではありません。

3.振り向いて…「こんな顔かえ?」

正解は…

正解は「のっぺらぼう」でした!

「野箆坊」とは、目・鼻・口が無い日本の代表的な妖怪です。

別名は「ずんべら坊」「むじな」「ぬっぺらぼう」など。

顔が無いので人をびっくりさせますが、直接的な攻撃はしてきません。

小泉八雲の『貉(むじな)』という怪談が有名ですが、古くは『源氏物語』にも「野箆坊」の原型のような「目と鼻の無い女鬼」が登場しています。

昔の言い伝えでは、太い毛が生えていたり、目鼻は無いけれど口だけはあったりしたようです。

「のっぺらぼう」妖怪以外の意味は?

漢字の「野箆坊」は妖怪ですが、ひらがなの「のっぺらぼう」は以下の意味もあります。

・一面に平らで凹凸の無いさま

・何の変化も無い、何の反応も無い、模様も飾りもない

・間の抜けている人や愚かでうっかりしていること

のっぺらぼうに講義を聴いて、のっぺらぼうに卒業し去る公等日本の大学生』夏目漱石「三四郎」より引用

4つ目の漢字は「驥足」です!

「驥足

これ、何と読むかわかりますか?

 

普段は使わない漢字が含まれるこの言葉。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「驥足」読み方のヒント!

 

「驥足」は、「驥」の文字が見慣れないですよね。

なんとなく「しゅんそく」「いそく」なんて読んでいませんか?

 

「足」を「そく」と読むのは正解なのですが、

「驥」はひらがな1文字で読みます。

 

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「驥足」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「きそく

です!

 

「驥足」は、

「優れた才能や、優れた才能を持つ人」という意味の言葉です!

 

もとは古事に言い伝えられる「一日千里も走る馬」の足の力を表した言葉なのだとか。

それが転じて、すごい才能があることを示した言葉になりました。

 

現在は「驥足をのばす」という慣用句で使われることが多い言葉。

 

こちらは少し意味が変化し、

「優れた才能を持つ人が、その才能を発揮すること」

「自由気ままに振る舞い、行動すること」

のどちらの意味も持ちます。

 

特に「自由気まま」の方は、音だけ聞いて

「規則をのばす」と勘違いされがちな言葉です。

きちんと使い分けましょう!

 

ちょっと読みにくいけれど、覚えてしまえば簡単な「驥足」。

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

5つ目の漢字は「茉莉花」です!

「茉莉花」を何と読みますか?

女の子の名前として人気がありますが…

「まりか」ではありません。

「茉莉花」の読み方のヒントは?

1.「茉莉花」をひらがなにすると4文字になります。

2.鎮静作用・抗不安作用・血圧降下作用が期待できます。

3.『茉莉花の匂のするハンカチイフを出した』芥川龍之介「不思議な鳥」より引用

正解は…

正解は「マツリカ」でした!

「茉莉花」はアラビアジャスミン、モクセイ科ソケイ属の植物です。

「マツリカ」の語源はサンスクリット語の「マリカー」。

白や黄色の可憐で小さな花は、フィリピンとインドネシアの国花に制定されています。

「茉莉花」の花の香りは強いため、花冠がジャスミンティーの香りづけに使われたり、ハーブオイルやお香にも用いられます。

ちなみにジャスミンティーの茶葉はウーロン茶葉で、「茉莉花」はあくまでも香りづけです。沖縄では「さんぴん茶」とも呼ばれますよ。

「茉莉花」の花言葉は「愛らしさ」「愛想の良さ」、白い花は「温順・柔和」、黄色い花は「優美・優雅」です。

「茉」の音読みは「マツ」「バツ」、「莉」の音読みは「リ」「レイ」、訓読みはありません。

『凡夫たり茉莉花の香を強く嗅ぎ』攝津幸彦

「茉莉花」は俳句では夏の季語です!

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

出典:コトバンク

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とにかく本が好きです!