睡眠

また悪夢をみた…その理由と対処法について科学的に解明されている事実をまとめてみました

52期連続NO.1ビジネス誌として知られる雑誌『PRESIDENT』が7月30日号で「世界一の最新研究!睡眠革命」という特集を組んでいます。

そのなかの超一流プロフェッショナルに聞く眠りのマイルールのなかで、解剖学者の養老孟司先生が「人間のみる夢の8割は悪夢」という統計結果について紹介しています。

不快な夢については興味深い話があって、夢の統計を取ったら8割が悪夢だったという結果が出たというのです。良い夢というのは非常に珍しいんです。まるで人生そのものですよね。

なぜ人は悪夢をみるのでしょうか。

「当たり前の日常」に潜む”未知”をあぶりだし、科学的な視点でその真理に迫ろうとする頭脳集団である「ライフ・サイエンス研究班」が解き明かした「悪夢の謎」悪夢をみる理由と対処可能な悪夢に対する詳しくみていきましょう。

「悪夢」と分類されるのはどんな夢?

夢の調査で報告された悪夢の内容は「ネガティブ」

多くの研究者が行ってきた「夢調査」で、「悪夢」と認定される夢はどのようなものなのでしょうか。

研究で悪夢と分類されてきたのはおもに

  • 不安
  • 怒り
  • 恐怖
  • 悲しみ
  • 罪悪感
  • 混乱
  • 暗い
  • イヤな気分になる

などのネガティブな感情、印象をもった夢でした。

「なんだか暗い夢をみた……」

と感じたら、それは「悪夢」として分類されています。

悪夢をみる理由「浄化システム」とは?

マイナス感情は心身にストレス、だから悪夢で浄化する

ポジティブでネアカな人が絶好調に過ごした日でも感情の比率はネガティブ6割ポジティブ4割つまり、一日中ポジティブな感情でいられるわけではないということ)程度だということが研究でわかっています。

  • 喜びよりも怒りが多い
  • 仕事は楽しいよりも憂鬱ばかり
  • 笑えることよりも悲しいことのほうが多い

 

人間の日常は基本的にネガティブになりやすいようです。

マイナス感情ばかりを味わっていることは心身にストレスがかかったり、自信を喪失したりしますから、できるだけ持ち越さないほうがいい

日常に起こったイヤなことを以後に持ち越さないで済むように夢(悪夢)をみる、つまり夢(悪夢)は日常のマイナス感情の「浄化作用」だというのが睡眠研究のロザリンド・カートライト氏の見解なのだそうです。

翌朝気持ちよく目覚めて元気に一日のスタートを切るためには、夜のうちにネガティブな夢をみて感情を処理したほうがいい

「なぜ脳は、ヘンな夢を見るのか?」より引用

人生や生活の背後にある不安が悪夢になる

高齢者は老い、学生は学校や勉強、社会人は仕事や恋愛?

悪夢の内容はそれぞれ違っても、夢みる心の根底にあるものは「不安」という気持ち。

高齢者の不安、学生の不安、社会人の不安……それぞれの世代によって不安のかたちは違っています。

それぞれの年齢層の男女が、それぞれの不安を抱いている、その結果、悪夢をみるということが解明されています。

心の奥深くまで根づいている深い不安な気持ち・不安の感情が悪夢の原因ということは万国共通なのだそうです。

悪夢はストッパーが外れた「生活の基本的な状態」説も

理性的なストッパーが外れるとあなたの日常はこんなかも?

日常の覚醒時には、人間は理性に基づいて行動していることが多いです。

「こんなことをしたら恥ずかしい」

「あんなことを考えてはいけない」

など、世間体を気にしながら行動しています。

いわばストッパーがかかっている状態であり、人格をつくりあげている状態であるといえます。

(日常では)理性的思考で「私」というまとまりのある人格をつくりあげています。

社会的規範や常識と照らし合わせたり、見栄やら評判やらを気にしたりしながら、認知システムを総動員して、ある意味”いい子”を装っていることろがあります。

「なぜ脳は、ヘンな夢を見るのか?」より引用

そのストッパー(認知システム)が外れた状態が「夢」ということです。

つまり、荒唐無稽であったり、設定がバラバラであったりする夢の正体は、

本人がみた、その人の生活の基本的な状態

をありのまま映しているということです。

認知システムも稼働せず、概念もない、理性的思考も社会規範も常識も意識しない基本的な生活の状態が「夢(悪夢)」ということになります。

悪夢を癒す対処法「イメージ・リハーサル治療」

ちょっとした訓練で夢の内容を覚えておくことができる

悪夢にはかならず本心や本音、奥深くまで根づいている悩みが隠れているといいます。

あまりにつらい悪夢に悩まされている人がいたら、今日から実践できる悪夢対処法があります。

方法はまず、「悪夢を覚えていること(そして記録すること)」です。

だいたいの人は悪夢を覚えていられないようですが、「覚えておくんだ」という意識をもち、起きたらすぐに悪夢の内容をメモに残すなどして記録します。

そのストーリーを見直し、悪夢の意味について考えてみます。

そして最後に自分自身で新しい夢の結末をイメージする、ポジティブな結末を創作し、その内容を一日一回思い描くとよいといいます。

そのうちに「新しい夢(ポジティブな結末)」をみられるようになるという心理療法ですから、悪夢に悩まされている人は実践してみるとよいかもしれません。

まとめ

悪夢について、科学的に解明されていることは多いです。

基本的には、人間はどの世代も「不安」な感情を抱いていきているものです。

ネアカでポジティブにみえる人の「絶好調な一日」でも、ネガティブ6割×ポジティブ4割というのですから。

人間の見る夢の8割は悪夢。悪夢は翌日からの精神衛生をよくするための浄化作用なので心配する必要はない

今夜、悪夢をみてももう怯える必要はありません。

悪夢は精神衛生を保つための”浄化作用”であると意識してみてください。

「PRESIDENT(プレジデント)2021年7月30日発売 プレジデント社

「なぜ脳は、ヘンな夢を見るのか?」ライフ・サイエンス研究班・著 KAWADE夢文庫

「夢の心理学—生活に夢を役だてる」白揚社 ロザリンド カートライト,リンラムバーグ他・著

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