今回は「稗史」「厠」「鯱」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「稗史」
「稗史」って何て読むか分かりますか?
(ひえし)ではありません。
(ひえふみ)でもありません。
「稗」は(ひえ)と読みますが、「稗史」の場合は、(ひえ)とは読みません。
「稗史水滸伝」などが有名です。
さあ、一体何と読むのでしょうか?
「稗史」の読み方のヒントは?
「稗史」は「昔中国で稗官が民間から集めた小説風の歴史書」をいいます。
転じて、「小説」「作り物語」という意味です。
「稗史」の対義語は「正史」で、「正当なものとして国家的に認められた歴史書」を指します。
中国の歴史書である「三国志」は「正史」ですが、「三国志演義」は「稗史」に当たります。
何と読むかわかりましたか?
「稗史」の読み方、正解は……
正解は……
「はいし」
です!
日本で有名な稗史長編小説といえば、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」があります。
「八犬伝」のテーマは「勧善懲悪」(かんぜんちょうあく)「因果応報」(いんがおうほう)であり、「良いことをして、悪いことは止めよう」という考えが根底にあります。
「八犬伝」は何度も映画化されたり、漫画で描かれたりしています。
読んだことがないという人は、一度読んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました!
2問目はこの漢字!「厠」
「厠」の読み方をご存知でしょうか?
「則」という字が使われていますが「そく」と読むのは間違いです。
とっても身近なものですよ。
知っている方は「あーあれね」とすぐにわかると思いますが…
さて、あなたには読むことができますか?
「厠」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字
- トイレのことを昔の言葉で言うと…
- 語源は「川屋」だという説も
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「厠」の読み方!正解は!?
正解は「かわや」です!
ヒントで紹介したように、昔はトイレのことを「かわや」と呼びました。
由来には諸説ありますが、川の上に建てられた小屋で用を足していたことから「川屋」と呼ばれていたのが語源だと言われています。
現代ではトイレのことを「トイレ」「お手洗い」などと呼びますが、昭和の中頃までは「便所」という呼び方が多く使われていました。
そしてもっと昔にさかのぼると「厠(かわや)」や「雪隠(せっちん)」と呼ばれていたようです。
時代によって同じものでも呼び方が変わるのはトイレに限ったことではありませんが、調べてみるとなかなか興味深いですね。
最後はこの漢字!「鯱」
「鯱」という字の読み方はわかりますか?
魚編の字は数えきれないほどありますが、魚編に虎です。
これはかなり強そうなイメージ!
さて、あなたには読むことができるでしょうか?
「鯱」の読み方のヒントはこちら
- 海の生き物ですが哺乳類です
- 海のギャングとも呼ばれていますよ
- 愛知県と千葉県の水族館で見ることができます
以上3つのヒントから考えてみてください。
「鯱」の読み方!正解は!?
正解は「しゃち」です!
「鯱(しゃち)」は哺乳綱鯨偶蹄目マイルカ科シャチ属の海獣。
海のギャングと呼ばれるだけあって、ものすごく強いそうです。
サメやクジラを食べるというのですから、魚編に虎と書くのも納得がいきますね。
日本の近海にもシャチは生息していて、愛知の名古屋港水族館と千葉の鴨川シーワールドで飼育されています。
「鯱」という漢字は「しゃちほこ」と読むこともできるそうですよ。
しゃちほこと言えば、名古屋城の天守閣のものが有名ですね。
怖い顔をして、背中にはとげがあって、尾ひれはピンと空を向いています。
いかにも強そうな城の守り神ですが、動物の「シャチ」と「しゃちほこ」には何の関係もないそうです。
どちらもめちゃくちゃ強そうだから、親戚かと思っていました…