今日の難読漢字は
「曲り形」
「浩瀚」
「韜晦」
「晦渋」
「嚆矢」
の5つです。
さて、なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「曲り形」
「曲り形」読み方のヒントは?
曲がったかたちというイメージですが「まがりかたち」ではありません。
まがるという事には間違いはないのですが、物事の状態が不完全であるという意味の言葉になります。
もっと言えば「まがり」までは合っています。
「曲り形」読み方のもうひとつのヒントは?
形という漢字には
「形状(けいじょう)」
「大きな形(なり)をしている」
「丸形(まるがた)」
など色々な読み方ができます。
「曲り形」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「まがりなり」
です!
曲がった形のものや物事の状態が不完全の物を指します。
類義語としては、
「どうにかこうにか」「かろうじて」などがあります。
意味としては、
最短や、まっすぐではなく、道を外れながらも進んでいくという感じです。
使用例としては、
「若い二人が結婚したけど、曲がり形にも生活をしている」
「通学路を歩いて帰る時に、曲がり形にも寄り道せずに帰ってきている」
「私なりに、曲がり形にも人生を進んでいる」
などでしょうか? ほほえましいですね。
2つ目の漢字は「浩瀚」
「浩瀚」読み方のヒントは?
「瀚」を読むヒントは字面が似ている「幹」の読み方になります。
「浩瀚」の読み方、正解は…
「こうかん」と読みます。
意味は「書物の多くあるさま」です。
皆さんは本を読むことは好きですか?
読書好きの人の家にいくと、たいてい本棚がたくさんありますよね。
そして、各本棚にはぎっしりと本が詰まっています。
本ってこんなにあるんだ…と驚くくらい、いろんな種類の本が所狭しと置かれています。
三度の飯より本を読むことが好きなのかもしれません。
あたかも図書館のようなその光景を表した言葉です。
最近では電子書籍の登場ですっかり時代は様変わりしたので、こうした光景も懐かしいものになってきたかもしれません。
むしろ、本はスペースを取るので、「本の虫」と言われる人ほどスペースを確保するために電子書籍に頼っていることでしょう。
タブレットやスマホの端末上の本棚がぎっしり埋まっていたなら…
それは「浩瀚」の新たな出番かもしれませんね。
3つ目の漢字は「韜晦」
「韜晦」読み方のヒントは?
「韜」は「白」に引っ張られないように読みます。
「晦」の読み方のヒントは、字の形が似ている「海」になります。
「韜晦」の読み方、正解は…
「とうかい」と読みます。
二字ともに難しい字ですが、「地位などをつつみ隠すこと」を意味します。
偉い人、身分の高い人などが、自分の地位を隠して何かをすることを表すときに用いられます。
なんらかの事情があるのでしょうね。
何者かに狙われているとか、世間の喧騒から離れてゆったりしたいとか、単に人目につきたくないとか…
とかく人の世は妬み嫉みがあります。
必要のないところで不用意に身分を明かすと、良からぬ災いを招きかねません。
できるだけ素性を隠したいという本音が表れている言葉ですね。
似たような意味をもつことわざに、「能ある鷹は爪を隠す」があります。
これも似ていますが、どちらかというと謙遜のニュアンスが込められています。
「韜晦」もむやみに自分をひけらかさないという態度を表し、「自己韜晦」という四字熟語もよく用いられます。
4つ目の漢字は「晦渋」
「晦渋」読み方のヒントは?
鳴き声が「ガオー」の生き物といえば…?
「晦」を読むヒントは字の形が似ている「海」になります。
「晦渋」の読み方、正解は…
「かいじゅう」と読みます。
怪獣ではありませんよ!
「言葉や文章がむずかしく意味がわかりにくいこと」を意味します。
どういうときに使われるのでしょうか?
その意味の通り、「晦渋な文章」「晦渋な表現」というように使われます。
難しい言葉や文章でつづられた小説は、一文を理解するのにも苦労しますよね。
純文学の最高峰のひとつ、芥川賞の受賞作品なんかはその典型例ではないでしょうか。
明治時代の古い言葉や、このサイトで取り上げているような難読漢字も良い例です。
最近では難しめの文章は避けられがちで、やたらと分かりやすい文章が好まれる傾向がありますが、昔は逆でした。
むしろ、堅く、難しそうに見えるほど価値があったのです。
普通の動詞や接続詞さえ漢字で表記され、それだけでも読みにくいものでした。
「晦渋」は時代の流れを感じさせる言葉といえるでしょう。
5つ目の漢字は「嚆矢」
「嚆矢」読み方のヒントは?
「嚆」のヒントは字を構成する「高」になります。
「矢」は「や」ではなく、別の読み方になります。
「嚆矢」の読み方、正解は…
「こうし」と読みます。
意味は「物事のはじまり。最初」ということです。
いったん意味が分かれば「なぁ~んだ」となるような簡単な言葉ですね。
字面はいっけん難しげですが、「嚆矢」はスピーチや堅めの文章などで案外よく見かける言葉でもあります。
たとえば、「〇〇は□□の嚆矢となった」というふうに使われます。
「□□の分野の始まりとして〇〇が先進的だった」ということを主張したいときの決まり文句になっているわけですね。
由来はどこからきているのでしょうか?
嚆矢は「かぶら矢」を意味し、矢を射ると音の鳴る仕組みのことです。
昔、中国で戦いを始めるとき、敵陣に向かってかぶら矢を放ったことから「嚆矢=はじまり」という意味になったそうです。
由来や歴史を知ると、より漢字の学習が面白くなりますね。
まとめ
今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?
ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆
最後までお読みいただきありがとうございました!