漢字読み講座

【今日の難読漢字】「所謂」「四方山」「舌鼓」「著す」「鈍間」ってなんて読む?

今日の難解漢字は、

「所謂」

「四方山」

「舌鼓」

「著す」

「鈍間」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「所謂」です!

「所謂」

所(ショ)と読む漢字が入っているため、「しょせん」と読んでしまいがちなこの漢字。

しょせんは漢字で「所詮」と表記します。
それでは、「所謂」は何て読むのでしょうか?

「所謂」読み方のヒントは?

この言葉は、「世間一般でいうところの」「俗に言う」という意味で使われます。

類語には、
「言うなれば」
「言わば」などが挙げられますね。

最後にヒントをもう一つ。
この漢字は「い」から始まるひらがな4文字です。

そろそろわかりましたか?

「所謂」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「いわゆる」

です!

「所謂大物と言われる芸能人は、若いころ苦労した人ばかりだ。」
「私のお母さんは所謂、肝っ玉母ちゃんと呼ばれる部類だろう。」
などのように使います。

ではなぜ、

  • 所 (読み方)ショ・ソ・ところ
  • 謂 (読み方)イ・いわ(れ)・いい

という読み方の、この2つの漢字を合わせると「いわゆる」と読むのかというと…

所謂は2字以上の漢字を1語の日本語として読む、熟字訓に分類されます。
身近な言葉だと、「昨日(きのう)」「流石(さすが)」などが同じく熟字訓読みです。
そのため、漢字1つ1つを見ても読み方にはつながりません。

「所謂」は、熟字訓読みで「いわゆる」だ。
と、覚えてしまってくださいね。

2つ目の漢字は「四方山」です!

「四方山」

この言葉は、時々日常会話やSNSで使う人がいますが、正しく読めますか?
思わず「しほうやま」と読みたくなってしまいますが、実際は少し特殊な読み方をするようです。

「四方山」読み方のヒントは?

「四方山」には、「さまざま」「雑多」などの意味があります。

普段は「四方山話」と言って、他愛のない世間話や雑談を指して使うことが多い言葉です。
そのほかには、漢字の通り、四方にある山、周囲の山々を指す場合もあります。

おわかりでしょうか?

「四方山」の読み方、正解は……

「四方山」の正解は……

 

 

 

「よもやま」です!

具体的な使い方としては、
「四方山話に花が咲いて、2時間も経ってしまった」などでしょうか。

「四方山(よもやま)」は、もともと「四方八方(よもやも)」が由来だと言われています。
「よもやも」の音が変化して、現在では「よもやま」と読まれるようになった説が有力です。

ちなみに「四方山話」は、心の休養にも役立つようですよ。
よく話し、よく笑う……おしゃべりを楽しむことで、ストレス解消につながるとのことです。

昨今はなかなか人と会って話すのが難しいので、LINE通話やSkypeを利用したり、ZOOMで友人と飲み会を開いてみたりするのもよいかもしれませんね!

3つ目の漢字は「舌鼓」です!

「舌鼓」は何と読むかご存知でしょうか?

「したづつみ」と読むのを時々耳にしますが、そちらは慣用読みです。

では、本来の読み方は?

「舌鼓」の読み方のヒントはこちら

  1. 「贅を尽くした料理に舌鼓を打つ」のように使います
  2. 「鼓」は和楽器の一種
  3. 似た言葉に「腹鼓」があります

以上の3つのヒントで考えてみてください。

「舌鼓」の読み方!正解は!?

正解は「したつづみ」です!

能や歌舞伎などに使われる日本の打楽器に「鼓(つづみ)」があります。

料理が美味しくて思わず舌を鳴らす様子を鼓の音にたとえて「舌鼓(したつづみ)」と表現した言葉ですね。

ですので「したづつみ」と読むのは、本来の読み方ではありません。

 

似たような言葉に「腹鼓(はらつづみ)」があります。

満腹になってお腹をポンポンと叩く様子を「腹鼓(はらつづみ)」と表現したものです。

「はらつづみ」も「はらづつみ」と読む人が多いようですね。

 

ちなみに、現在では「つづみ」を「づつみ」に間違える人が余りにも多いため、「したづつみ」や「はらづつみ」も慣用読みとして認められています。

ただし、本来の読み方は「舌鼓(つづみ)」なので、ぜひ正しい読み方で覚えておいてくださいね!

4つ目の漢字は「著す」です!

「著す」の読み方をご存知でしょうか?

「ちょす」と読んでしまったあなた、気持ちはわかりますが、間違いです。

「著作(ちょさく)」や「著述(ちょじゅつ)」といった読み方をする場合が多いため「ちょす」と間違えている方が多いようですね。

では、正しい読み方は?

「著す」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇す」の4文字です
  2. 意味は「書物を書いて出版する」「著作する」
  3. 彼は何冊かの医学書を著した

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「著す」の読み方!正解は!?

正解は「あらわす」です!

「著わす」と書く場合もあります。

「著」という字は「書く」や「物事を明らかにする」という意味を持つため、書くことで何かを明らかにすることを「著(あらわ)す」と言うのですね。

「あらわす」と読む言葉には、「著す」以外に以下のような言葉があります。

  • 表す:感情などを表に出して見せる、表現する
  • 現す:物事の実態など、隠れて見えなかったものが見えるようになる
  • 顕す:功績や善行などを、世に広く知らせる

それぞれに意味が異なるため、注意しましょう。

5つ目の漢字は「鈍間」です!

「鈍間」って、「どんかん」や「どんま」としか読めない!と思う方が多いのではないでしょうか?

「どんかん」で正解のような気もしますが、「鈍感」と書きますよね・・・

さて、なんて読むのでしょうか?

さっそく見ていきましょう!

「鈍間」の読み方のヒントは・・・?

漢字の「鈍」の意味は次の通り。

  1. 刃物の切れ味が悪い
  2. 感覚や動作がにぶい
  3. にぶくなる、にぶる
  4. 進行が遅い
  5. 角度が緩い

この中でも、「鈍間」は、「にぶい・おそい」という意味が当てはまります。

また、タイミングの事を「間(ま)」と言って、「間が悪い」なんて言いますよね。

間がにぶい・おそい」ような人の事を何と呼ぶでしょうか?

言われて嬉しい言葉ではありません・・・

それが「鈍間」の読み方の答えです!

「鈍間」の読み方の答えは・・・

正解は、「のろま」でした!

「鈍間(のろま)」と言われてうれしい人はいないですよね・・・

「鈍間(のろま)」というと、動作がゆっくりな人をイメージするかと思いますが、それ以外にも下のような意味があります。

  1. 愚かに、軽率に行動する
  2. 知性が通常より劣る
  3. 素早く動かない様
  4. 理解するのに時間がかかる
  5. 分別に欠ける

どれもいい意味には使われないですよね・・・

ちなみに「鈍間」と同じ意味で使われる言葉の1つに「ひょうろくだま」があります。

ユニークな響きですよね。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とにかく本が好きです!