今回の難読漢字は「野分」「未通女」「啐啄」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
目次
1問目はこの漢字から!「野分」
「野分」の読み方をご存じでしょうか?
素直に読むと「やぶん」ですが、もちろん間違いです。
小学校で習う簡単な漢字しか使っていませんが、なかなか難読ですね…
さて、あなたには読むことができますか?
「野分」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字
- 秋から冬に吹く強い風のこと
- 野分の候、皆様おかわりなくお過ごしでしょうか
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「野分」の読み方!正解は!?
正解は「のわき」です。
「のわけ」でも正解ですが、一般的には「のわき」と読むことが多いでしょう。
野分とは秋から冬にかけて吹き荒れる暴風のことで、草をかき分けるように吹くことから「野分(のわき)」と呼ばれます。
日常ではほとんど使われない言葉ですが「野分の候」はヒントで示したように、時候の挨拶として使われます。
また、俳句では野分は秋の季語として使われる言葉です。
強い風を表す言葉には、台風、突風、暴風、疾風など様々な表現がありますが、野分と呼ぶと情景が浮かび、とても風流に感じますね。
2問目はこの漢字!「未通女」
本日の難読漢字クイズは「未通女」です!
もちろん「みつうじょ」ではありません。
時代小説が好きな人は知っているかも…
「未通女」の読み方のヒントは?
1.「未通女」をひらがなにすると3文字になります。
2.「未通女」の対義語には、「すれっからし」「熟成した」「大人びた」「早熟な」などがあります。
3.『未通女らしくさらにまっ赤になってその場をはずしてしまった。』有島武郎「或る女」より引用
正解は…
正解は「おぼこ」でした!
まだ世間を知らない、うぶ、初々しい、生娘(きむすめ)、処女といった意味です。
「未通女」という漢字は当て字で、性交渉の経験がまだない人を意味します。
「未通女(おぼこ)」には「女」という漢字が使われていますが、ひらがなで書けば男性(主に男児や少年)に使ってもかまいません。
「おぼこ」の語源は?
「おぼこ」という言葉の語源は諸説あります。ここでは有力な説を2つ紹介しましょう。
1つは出世魚の鯔(ボラ)の幼魚時代を「オボコ」と呼ぶこと。もう1つは新生児を「産子(うぶこ)」とよぶことです。
関東ではあまり耳にしませんが、関西地域や東北の一部では、今でも幼くてかわいいという意味で「おぼこい」という言い回しをするそうです!
最後はこの漢字!「啐啄」
「啐啄」を何と読みますか?
見れば見るほど、あまり馴染みのない漢字ですが…
実はとても素敵な言葉ですよ!
「啐啄」の読み方のヒントは?
1.「啐啄」をひらがなにすると3文字になります。
2.教育関係の人はピンとくるかもしれません!
3.『受授が情を異にし啐啄が機に違へば、』幸田露伴「平将門」より引用
正解は…
正解は「そったく」でした!
「啐啄」は、逃してならない好機、またとない好機を意味する言葉。
「啐啄」の「啐」は驚く、叫ぶ、呼ぶこと、「啄」はついばむことです。
卵の中の雛(ひな)が殻を内側から破ろうと鳴く声が「啐」、母鳥が殻をつつき割る音が「啄」。
雛が「もう出たいよ」とサインを出して、母鳥が「ここから出ておいで」とサインを出したときが「啐啄」なんですね!
どちらかのタイミングがズレると孵化(ふか)は上手くいきません。
「啐啄同時」
啐啄同時(そったくどうじ):師匠と弟子の呼吸がぴたりと合う禅宗の禅語
同じ意味合いで、啐啄の機(そったくのき)、啐啄同期/啐啄同機(そったくどうき)、ともいいます。
教育業界では、教師や保護者と子どもの関係に例えて用いるケースが多いでしょう。スポーツ業界ではコーチと選手の関係に用いられます。
部下の指導をする際は心がけたいですね!