漢字読み講座

【今日の難読漢字】「舌鼓」「出生率」「十匹」「鯱」「小火」あなたは読めますか?

今日の難読漢字は

「舌鼓」

「出生率」

「十匹」

「鯱」

「小火」

の5つです。

さて、なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「舌鼓」

「舌鼓」は何と読むかご存知でしょうか?

「したづつみ」と読むのを時々耳にしますが、そちらは慣用読みです。

では、本来の読み方は?

「舌鼓」の読み方のヒントはこちら

  1. 「贅を尽くした料理に舌鼓を打つ」のように使います
  2. 「鼓」は和楽器の一種
  3. 似た言葉に「腹鼓」があります

以上の3つのヒントで考えてみてください。

「舌鼓」の読み方!正解は!?

正解は「したつづみ」です!

能や歌舞伎などに使われる日本の打楽器に「鼓(つづみ)」があります。

料理が美味しくて思わず舌を鳴らす様子を鼓の音にたとえて「舌鼓(したつづみ)」と表現した言葉ですね。

ですので「したづつみ」と読むのは、本来の読み方ではありません。

 

似たような言葉に「腹鼓(はらつづみ)」があります。

満腹になってお腹をポンポンと叩く様子を「腹鼓(はらつづみ)」と表現したものです。

「はらつづみ」も「はらづつみ」と読む人が多いようですね。

 

ちなみに、現在では「つづみ」を「づつみ」に間違える人が余りにも多いため、「したづつみ」や「はらづつみ」も慣用読みとして認められています。

ただし、本来の読み方は「舌鼓(つづみ)」なので、ぜひ正しい読み方で覚えておいてくださいね!

2つ目の漢字は「出生率」

「出生率」と書いて何と読むかわかりますか?

「しゅっせいりつ」と読んでも間違いではありませんが、そちらは慣用読みで本来の読み方とは違います。

では、正しくは何と読むのでしょうか?

「出生率」の読み方のヒントはこちら

  1. 読み方は8文字で「しゅっ〇〇〇りつ」
  2. 生という字の音読みは「セイ」と何?

以上2つのヒントで考えてみてください。

ほとんどの方はすぐにピンときたかも…?

「出生率」の読み方!正解は!?

正解は「しゅっしょうりつ」です!

「しゅっしょうりつ」なのか「しゅっせいりつ」なのか紛らわしいですね。

慣用読みとしては「しゅっせいりつ」も間違いではありません。

しかし、慣用読みとは間違えた読み方をする人が多いため、一般的になったというものなので、正式な読み方を覚えておく方が良いですね。

 

ヒントに出したように、「生」の字には「しょう」と「せい」の2つの音読みがあります。

  • 「生(しょう)」が使われている言葉:一生、生涯、託生、今生など
  • 「生(せい)」が使われている言葉:小学生、先生、生誕、生態など

上のどちらも同じくらい使われているメジャーな読み方なので「出生率(しゅっしょうりつ)」は読み間違えやすいといえるでしょう。

3つ目の漢字は「十匹」

「十匹」の正しい読み方をご存知でしょうか?

誰でも知っている簡単な漢字ですが、正しく読むのは意外に難しい…

ちなみに「じゅっぴき」ではありません。

さて、正しい読み方は?

「十匹」の読み方のヒントはこちら

  1. 「十匹」と同様に「十歳」の読み方も「じゅっさい」ではありません
  2. 十の読み方には「じゅう、じっ、とお、と」の4種類があります
  3. 読み方の字数は「〇〇〇〇」の4文字

以上3つのヒントで考えてみてくださいね。

「十匹」の読み方!正解は!?

正解は「じっぴき」です。

ヒントで紹介したように「十歳」の読み方も「じゅっさい」ではなく、正しくは「じっさい」になります。

他にも「十本(じっぽん)」「二十世紀梨(にじっせいきなし)」など、例を挙げるときりがありません。

しかし、一般には「じゅっぴき」のように「じゅっ」と発音している方がほとんどですよね。

常用漢字表では平成22年から備考欄に『ジュッ』という読み方が添えられています。

ただし、備考欄に追加されているだけなので、現時点では「じゅっ」という読み方は正式には認められていない様子です。

 

NHKなどのアナウンサーが何と発音しているか、チェックしてみてください。

よく聞くと「じっ」と発音しているのがわかりますよ。

4つ目の漢字は「鯱」

「鯱」という字の読み方はわかりますか?

魚編の字は数えきれないほどありますが、魚編に虎です。

これはかなり強そうなイメージ!

さて、あなたには読むことができるでしょうか?

「鯱」の読み方のヒントはこちら

  1. 海の生き物ですが哺乳類です
  2. 海のギャングとも呼ばれていますよ
  3. 愛知県と千葉県の水族館で見ることができます

以上3つのヒントから考えてみてください。

「鯱」の読み方!正解は!?

正解は「しゃち」です!

「鯱(しゃち)」は哺乳綱鯨偶蹄目マイルカ科シャチ属の海獣。

海のギャングと呼ばれるだけあって、ものすごく強いそうです。

サメやクジラを食べるというのですから、魚編に虎と書くのも納得がいきますね。

日本の近海にもシャチは生息していて、愛知の名古屋港水族館と千葉の鴨川シーワールドで飼育されています。

「鯱」という漢字は「しゃちほこ」と読むこともできるそうですよ。

しゃちほこと言えば、名古屋城の天守閣のものが有名ですね。

怖い顔をして、背中にはとげがあって、尾ひれはピンと空を向いています。

いかにも強そうな城の守り神ですが、動物の「シャチ」と「しゃちほこ」には何の関係もないそうです。

どちらもめちゃくちゃ強そうだから、親戚かと思っていました…

5つ目の漢字は「小火」

「小火」は何と読むかわかりますか?

「大火」は「たいか」と読むから、「小火」は「しょうか」?

確かに「しょうか」という読み方もありますが、ここではもう一つの読み方を当ててください。

さて、何と読むでしょうか?

「小火」の読み方のヒントはこちら

  1. 「大火」とは大きな火事のこと。では、小さな火事はなんと呼ぶ?
  2. 「近所のお店で〇〇騒ぎがあった」などと使います
  3. 読み方の文字数は「〇〇」の2文字!

ここまでヒントをいうと、ほとんどの方がわかったかも!?

「小火」の読み方!正解は!?

正解は「ぼや」です!

「小火(ぼや)」とは、火が大きくならないうちに消し止めた火事のことをいいます。

「小火(しょうか)」という読み方にも「ぼや」という意味がありますが、小さな火、わずかな火といった意味もあります。

同じ字を書いても、読み方によって多少意味が違ってくるようですね。

ちなみに「小火(ぼや)」という言葉は、火事、大火、消防車、火事見舞などという言葉と共に、冬の季語となっています。

これらの言葉が冬の季語とされたのは、明治以降になってから。

江戸期には大火事が頻発して多数の犠牲者が出たため、季語にはしにくかったと推測されています。

まとめ

今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?

ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆

最後までお読みいただきありがとうございました!