漢字読み講座

「襟飾」「祖」「烝」3つの漢字を読めたら漢字マスター!

本日の難読漢字クイズは3つ!

「襟飾」「祖」「烝」です。

漢字マスターに挑戦してみましょう。

「襟飾」ファッションに関係あり!

この漢字、ファッションに詳しい人ならピンと来るかもしれません。

あなたは何と読みますか?

「襟飾」の読み方のヒントは?

1.「襟飾」をひらがなにすると4文字です。

2.「襟飾」が西洋から日本へ伝わったのは1800年代といわれています。

3.『そして最後に、死人が彼の襟飾を掴んでいました。』アーサー・コナン・ドイル「白銀の失踪」より引用

正解は…

正解は「ネクタイ」でした!

「襟締」「結襟」などとも呼ばれます。

男性にとっては、洋装の礼服に欠かせないアイテムですね。

ビジネスマンの細長いものだけでなく、細長いリボン、ニット生地、蝶ネクタイ、ループタイ、スカーフのようなアスコットタイ、さまざまな形状があります。

「襟飾」と日本

「襟飾(ネクタイ)」の起源は17世紀のフランスという説が有力です。

日本に「襟飾」を最初に持ち込んだのはジョン万次郎こと中浜万次郎で、アメリカからの所持品記録に「白鹿襟飾三箇」という記述があるそうです(1851年頃)。

また、福沢諭吉の「西洋衣食住」にはイラスト付きで「ネッキタイ」が紹介されています(1867年)。

一般国民に「襟飾」が定着したのは大正時代の末期。同時に背広(スーツ)や外套(コート)といった洋装が広まりました。

「祖」ソ! 以外の読み方は?

「ソ」ですね!

日常的によく使う漢字ですが…

「ソ」以外の読み方を考えてみてください。

「祖」の読み方のヒントは?

1.「祖」の類語には、「ルーツ」「元祖」「発祥」などがあります。

2.「祖」の対義語には、「末裔」「後裔」などがあります

3.『祖父も、曾祖父も、其以前の祖たちも、苦しんで生きた。』折口信夫「古代研究 追い書き」より引用

正解は…

正解は「おや」でした!

「祖(おや)」は「親」と同じ意味です。

他に「じじ」「はじめ」とも読みます。

「祖父」と書いて「おおじじ」と読むこともありますが、これは「大父(おおちち)」が音変化したものです。

「祖先」の左側にある「ネ」は、神様を祀る「示」の崩し字です。

右側の「且」は、加えて重ねることを表した象形文字です。

つまり、年を重ねた先祖を敬うという意味です!

「祖」を使う熟語・ことわざなど

先祖に討ち死にさせて高枕:先祖代々の資産で安逸な生活をおくる者を嘲る言葉。「高枕」は安心しきっている様子をあらわします。

祖逖之誓(そてきのせい):命をかけた決意のこと。目的を果たすまでは、絶対に帰らないという誓い。「祖逖(そてき)」は中国の将軍の名前です。

「烝」つばめ、ではありません!

「燕(つばめ)」や「蒸」に似ていますね。

でも、くさかんむりがありません。

早速ヒントを見てみましょう!

「烝」の読み方のヒントは?

1.「烝」をひらがなにすると4文字です。

2.「烝」の類義語には「多種多様な」「さまざま」「諸般(しょはん)」などがあります。

3.「烝」の対義語には「一様の」「同様」などがあります。

4.「烝」の例文「本日は「烝」の事情で先に失礼します。」

正解は…

正解は「もろもろ」でした!

一般的には「諸々」と書きますね。

「烝」だけでなく、「庶」「黎」も「もろもろ」と読みます。

書面やメールで使うことが多いでしょう。

話し言葉だと「色々(いろいろ)」になるのではないでしょうか。

「烝」と「蒸」

「烝」の音読みは「ジョウ」「ショウ」、訓読みは「もろもろ」「烝す(むす)」「烝める(すすめる)」「烝り(まつり)」です。

「烝」にくさかんむりを付けると「蒸」になります。「蒸」にも「もろもろ」という意味の「蒸民(ジョウミン)」という言葉がありますが、1文字で「もろもろ」とは読みません。

「烝(もろもろ)」のビジネスマナー

ビジネスシーンで「もろもろの事情」という言い回しがよく使われますが、謝罪の場合は責任転嫁のような印象を与えます。注意しましょう!

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イシカワマキコ
イシカワマキコです。日本語の奥深さが好きです! よろしくお願いします。