「庖厨」の読み方をご存じですか?
「厨」は「厨房」など、料理場をイメージする漢字ですが、「庖」はあまり見かけない漢字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「庖厨」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ちゅう」の5文字
- 音読みです
- 「庖」は「庖丁」という単語にも使われています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「庖厨」の読み方、正解は・・・
正解は
「ほうちゅう」
です!
「庖」「厨」ともに訓読みは「くりや」という訓読みを持つ漢字で、「くりや」とは今で言う「台所」という意味です。
同じ意味を重ねた言葉である「庖厨」は、そのまま「台所、炊事場、くりや」という意味を持っています。
「君子は庖厨を遠ざく」
古代中国の思想家として有名な「孟子」が遺した教えをまとめたとされる書物を出典とした故事成語に「君子は庖厨を遠ざく」というものがあります。
君子は生あるものを哀れむ気持ちが強いため、生き物を殺す料理場に近づくことはとうてい忍び得ない
という意味で使われていました。「哀れなものをじっと見ていられない心(忍びざるの心)」を君子はもっており、これが「仁(他者への優しさ)」につながるとされていたのです。
この言葉が日本では「男子厨房に入らず」ということわざに変化して「男は炊事をするべきではない」と解釈されていますが、本来はまったく違う意味だったのですね。
台所で料理する時には「庖厨」の読み方を是非思い出してくださいね。