漢字読み講座

「阿る」「更紗」「鯑」これらの読み方は?【難読漢字に挑戦!】

今回のお題は「阿る」「更紗」「鯑」です。

どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…

あなたには全て読むことができますか?

1問目はこの漢字から!「阿る」

「阿る」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(ある)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?

 「阿る」読み方のヒントは?

ヒントは全体で4文字、「○○○る」となります!
あまり普段の生活では耳にしない言葉で、時代劇や政治の世界で使われているような、
少し古臭いというか形式張った雰囲気を感じますね。

 「阿る」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の文字はズバリ「お」です!
この言葉は、相手に気に入られるように振る舞う、という意味の動詞です。
さて、読み方が思いついたでしょうか?

 「阿る」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「おもねる」
です!
「阿」という漢字には「川や山などの曲がったところ」といった意味があります。
この意味が転じて、自分の意見や感情を曲げて、相手に気に入ってもらえるようにする、
という新しい意味にこの漢字が使われるようになったと言われています。
また阿るは人に対してだけ使う言葉ではなく、その他にも「時代」や「権力」といった
抽象的なものに対しても使われます。
直接的な人や組織などではなく、このように抽象的なものに使うことによって、
その時代が持つ独特の雰囲気や風潮、時代の流れといったものをより大きな逆らえないものの
象徴として表現することができるようになりますね。

 

2問目はこの漢字!「更紗」

「更紗」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(こうさ)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?

「更紗」読み方のヒントは?

ヒントは全体で3文字のある素材の名前です!
ちなみに海外から入ってきたものなので、この言葉もいわゆる当て字です。
何か思い当たるものはあるでしょうか?

「更紗」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「サ」です!
インドが発祥と言われる布製品の名前です。
これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

「更紗」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「サラサ」
です!
サラサと聞いてピンとくる人はなかなかのお洒落ものですね。
サラサはインドが発祥と言われる布製品や布地のことで、
大航海時代に世界中に広がりました。
その歴史は非常に古く、なんと紀元前2000年頃の
モヘンジョダロの遺跡からも更紗が発見されているとか。
シックな雰囲気ながら地味すぎず、かといって派手すぎない渡来品のもつ独特の質感は
非常に人気があり、当初は趣味人や上流階級の間での嗜好品でした。
それがお洒落な小物や茶道具などから次第に一般庶民へも広がっていき、
日本では江戸時代に一気に普及したと言われています。
一度は手にしてみたいおしゃれアイテムですね。

最後はこの漢字!「鯑」

「鯑」と書いて、なんと読むか分かりますか? なんと(きす)ではないのです! さあ、なんと読むでしょう?

「鯑」読み方のヒントは?

ヒントは全体で4文字、「〇〇〇〇」となります。 ある食べ物の名前です。他の表記もあり、そちらのほうが一般的に目にすることが多いです。 何か思い当たるものはあるでしょうか?

「鯑」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「か」です。 ある魚の卵の名前です。特にお正月などに食べる機会が多いかもしれませんね。 これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

「鯑」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「かずのこ」
です!

鯑よりも「数の子」と表記するほうが馴染み深いでしょうか。 かずのこはニシンの卵で、粒が多いことから「数の多い子」が元になって 数の子となったそうです。子孫繁栄を願った縁起物としておせち料理や 結婚披露宴などで並ぶことが多いですね。 ポリポリとした食感がたまらない、非常に美味しい食品です。 またニシン自体が昔はカドと呼ばれており、カドの子が変化して かずのこになった、という説もあるようです。 卵のかずのこも非常においしいですが、親のニシンを甘露煮して そばにのせたニシンそばも寒い日にはたまらない絶品です。

ABOUT ME
mint_02
ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!