「子供に枕は必要なの?それとも、いらないの?」
「何歳から枕を使わせたら良い?」
「子供用枕の選び方を知りたい!」
この記事を読まれているあなたはこんな風にお悩みかもしれません。
そこで本記事では子供に枕は必要なのかどうか、何歳から必要になるのか、どんな風に選べばよいのか、使わないとどんな弊害があるのかの4点をお伝えします。
お子さまに枕を与えるかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
子供に枕はいらない?いつから枕が必要になる?
結論から言うと、枕は大体8歳~10歳の間から必要になります。
- 背骨のS字カーブを保つ
- 首を休ませる
およそ8歳~10歳の間に背骨のS字カーブが完成するからです。
S字カーブ完成後に枕が必要になる理由は、大人と同じ。主に上記2つです。
それぞれ詳細を見ていきましょう。
子供に枕が必要な理由①:背骨のS字カーブを保つ
背骨のS字カーブ完成後は、枕を使わないと寝づらくなってきます。
きれいな寝姿勢が保てず、筋肉に力が入りっぱなしになったり、背骨が歪んだりしてしまうからです。
背骨のS字カーブの歪みは、肩こりや腰痛の大きな原因。
また、筋肉に力が入ったままだと寝つきが悪くなったり、起きた後も疲労が取れなかったり、頭痛の原因になったりします。
ですから、8~10歳くらいになると自然とお子さまの方から枕を必要とし始めるでしょう。
子供に枕が必要な理由②:首を休ませる
背骨のS字カーブが完成した後は枕を使って首を休ませる必要があります。
背骨のS字カーブに従って頚椎のカーブも形成されていくからです。
日中、首は5kg以上もする頭の重さを支え続けていますよね。
ですので、首が頭の重さから解放される時間は寝ころんでいる間しかありません。
背骨のS字カーブができる前は、枕がなくても寝ころぶだけで首を休めることができます。
しかし、背骨のS字カーブ完成後は、枕を使用しないと首が浮いたままになってしまいます。
つまり、睡眠中ですら首が頭の重さを負担し続けることになってしまっているということです。
適切に首を休ませるためにも、8歳を過ぎたら枕を使いはじめるのが良いでしょう。
さて、子供に枕が必要な理由は上記2つということがわかりました。
では子供の枕はどのような基準で選べばよいのでしょうか。
下記で子供用枕の選び方を4つ紹介していきます。
子供用枕の選び方4つ
子供用枕の選び方はこの4つを判断基準にすると良いでしょう。
より詳しくは下記で見ていきましょう。
- 寝姿勢に合わせた形
- 体に合ったサイズ・高さ
- 高さ調整ができるかどうか
- 洗濯できるかどうか
子供用枕の選び方①:寝姿勢に合わせた形
- 真っ直ぐ寝転がれる:スタンダードな枕
- 寝返りで枕から頭が落ちやすい:抱き枕
- 横向き寝が多い:横向き寝枕
子供の枕は、子供の寝姿勢に合わせて選びましょう。
枕から頭が落ちてしまったり、寝姿勢に合わない枕を使ってしまったりすると寝つきが悪くなることが多いです。
質の良い睡眠をとるためにも、子供の寝姿勢に合った枕を選ぶようにしましょう。
子供自身のフィーリングも大切なので、一度お店で試してみるのが良いかもしれません。
子供用枕の選び方②:体に合った高さ・サイズ
子供の体に合った高さの枕を選ぶようにしましょう。
合わない枕を使うと、体の痛みやいびき、歯ぎしりの原因になってしまうからです。
枕の高さは、首とベッドマットレスとの角度が大体5度になるのが適切と言われています。
顎が不自然に下がりすぎたり上がりすぎたりしていないかどうかを見ると分かりやすいですよ。
お店で実際に寝転んでみて、適切な高さになっているかどうか確かめましょう。
子供用枕の選び方③:高さ調整ができるかどうか
枕を選ぶ際は、子供の成長に合わせて高さを調節できる枕を買うのが好ましいです。
子供の体はどんどん大きく成長していき、体格によって適切な枕の高さは変化するからです。
枕の寿命は大体2~3年。
一方で、子供の体は1年も待たずしてすぐに大きくなります。
ですから、高さ調整ができない枕を購入してしまうとすぐにサイズが合わなくなってしまいます。
合わない枕がきっかけで子供が首痛や頭痛になることも…。
とはいえ、半年ごとに枕を買い替えるのは至難の業ですよね。
高さ調節ができる枕であれば、子供の成長に合わせて中材を付け足すだけでOKです。
買い替える必要はありません。
ということで、子供の枕を買う際は、高さ調節ができるものかどうかを確認すると良いでしょう。
子供用枕の選び方④:洗濯できるかどうか
子供の枕は、洗濯できるかどうかを見ると良いですよ。
子供の肌は大人より薄く、敏感だからです。
睡眠中、人がたくさんの汗をかくことを知っている方は多いかもしれません。
汗の量は約コップ1杯分と言われることが多いですよね。
その大量の汗が染み込んだ枕を洗濯せずに放っておくと、枕は雑菌だらけになり、肌荒れの原因になり得ます。
子供の場合、痒くなって掻きむしってしまうと炎症も起きやすいです。
ですから、子供用の枕においては特に洗濯の可否を注意して選ぶようにすべきでしょう。
さて、ここまでは子供用枕の選び方について解説してきました。
ここからは、子供が枕を使わずに眠ることの弊害についてお伝えしていきます。
子供が枕を使わないことで起こる影響4つ
- 首痛
- 腰痛
- 頭痛
- めまい
子供が枕を使わずに寝ることで起こる症状は、大人が枕を使わずに寝ることで起こる症状とほぼ同じです。
まず首痛は、寝ている間中ずっと首が浮いたままになってしまうため、首へ過度な負担がかかった結果発症します。
次に、腰痛は首痛の延長として引き起こされることがほとんど。
なぜなら、首と腰は1本の背骨で繋がっているからです。
枕なしで寝て首の骨が歪むと、腰の骨まで歪むことになってしまうということですね。
3つ目の頭痛については、枕を使わずに睡眠をとると首の筋肉が緊張したまま休まりません。
筋肉に力が入ったままだと血管が狭まり、血流が悪くなり、結果として頭痛が起こります。
最後にめまいですが、起床後に起こる20~30秒ほどのめまいは、主に耳の中にある浮遊耳石(平衡感覚を感じる役割を持つもの)が三半規管に入ることで発症します。
症状としては立ち上がった際にくらくらしたり吐き気がしたりするなど。
枕を使わずに寝転ぶと、浮遊耳石が三半規管に入りやすくなってしまいます。
そのため、枕なしの睡眠は起床後のめまいを引き起こしやすくなっています。
より詳しい説明は、「枕(まくら)は低いほうがいい?低すぎると頭痛になる?」の記事で解説しています。
詳細を知りたい方はぜひ読んでみてください。
子供の枕についてのQ&A一覧
番号 | 質問 |
1 | 子供はいつからまくらを使うべきですか? |
2 | 3歳児は枕を使うべきですか? |
3 | 子供に抱き枕をさせることでどんな効果があるのでしょうか? |
4 | ドーナツ枕はなぜだめなのでしょうか? |
1.子供はいつからまくらを使うべきですか?
枕を使い始めるタイミングは、子供の背骨がS字カーブを描き始める時期です。子どもの背骨は、歩き始めるくらいから湾曲をはじめ、小学校高学年になるころにS字カーブの形成が始まります。よって、高さのある枕を使い始めるのは10歳くらいからが妥当といえます。とはいえ、成長には個人差があるので、子どもの成長度合いを観察しつつその子にあった枕を用意しましょう。
2.3歳児は枕を使うべきですか?
先述したように幼児のうちはまだ背骨が発達していないので、枕は無理に使用する必要はありません。でも、お母さんやお父さんの真似をして「自分も枕が欲しい」と言われてしまうこともありますよね。そのような場合は高さの低い枕を用意してあげるといいでしょう。あまり高さのある枕は子どもの呼吸を阻害するので使わないようにしましょう。また、子どもは代謝がいいので通気性の良い素材を選ぶのもポイントです。
3.子供に抱き枕をさせることでどんな効果があるのでしょうか?
抱き枕は、横向きに寝て抱き着く姿勢になることにより自然な寝相で寝ることができ、また横向き寝は気道が確保しやすいため呼吸もしやすくなります。寝返りが多い子どもにもおすすめです。いろいろな形状のものがありますので、肌触りの良いものやお子さんの体の大きさに合わせたものを選ぶとよいでしょう。
4.ドーナツ枕はなぜだめなのでしょうか?
ドーナツ枕は仰向けに寝た赤ちゃんの頭を包み込むように設計された枕です。なので、誤ってドーナツ枕にうつぶせに寝かせてしまうと窒息してしまう恐れがあり、大変危険です。ドーナツ枕は子どもの頭のゆがみを防止する枕とされていますが、科学的な根拠はないそうなので、使わないのが無難といえるでしょう。
子供の枕についてまとめ
- 子供は、背骨のS字カーブが完成する8~10歳くらいから枕が必要になる。
- 子供用枕は、「寝姿勢に合わせた形」、「体に合ったサイズ・高さ」、「高さ調整ができるかどうか」、「洗濯できるかどうか」の4点を基準にすると良い。
- 子供が枕を使わないことで起こる症状は大人と同じ。首痛や腰痛、頭痛、めまいなど。
子供の枕についてまとめると上記のようになりました。
まだお子さまが枕を使っていないという方も、既に使っているという方も、本記事で紹介した基準を基に枕を見直してみてください。
この記事が、子供に枕が必要になる時期や選び方について知りたい方の参考になれば幸いです。
またDO-GENでは、大人向けのおすすめの枕も多数ご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。