「最近、なんとなく寝付きが悪い」「睡眠中に体が痛むようになった」など、睡眠中の違和感は大きなストレスになりますよね。
もしかするとそれ、マットレスの寿命が過ぎているのかもしれませんよ。
どんなに高価なマットレスでも、お気に入りのマットレスでも、いつかは必ず寿命を迎えます。
マットレスの寿命を超えて使うと、不眠やだるさの原因になり……健康を害してしまう危険性も。
快適な毎日を送るためにも、マットレスの寿命はとても重要なポイントです。
今回は、マットレスの平均寿命はどのくらいなのか、マットレスの寿命を見極める方法についてご紹介します。
目次
マットレスの平均寿命って?
快適な睡眠にはかかせないマットレス。数多くの寝具ブランドによって、さまざまな価格帯のマットレスが販売されていますよね。
実は、マットレスは一生使えるものではなく、どんなマットレスにも必ず寿命があります。
マットレスの寿命は、価格が高ければ高いほど長いわけではなく、マットレスの素材や品質によって大きく変わるのです。
さまざまな価格帯のマットレスがありますが、マットレスの寿命は3〜10年だといわれています。
マットレスが寿命を迎えると、体を支える機能が弱くなったり、カビが生えやすくなったりと、マットレス本来の力を発揮できなくなることも。
寿命の過ぎたマットレスを無理に使い続けると、体や心にも悪影響を及ぼします。
快適な睡眠を取るためにも、マットレスの寿命に合わせて、新しいマットレスへの買い換えるのがおすすめです。
種類別で比較!マットレスの平均寿命は何年?
マットレスの寿命は3〜10年と幅広いですが、マットレスの素材によって寿命は大きく変わります。
寿命が長いマットレスや、寿命の短いマットレスの特徴や理由についてまとめました。
低反発マットレスの寿命は?
もっちりとした触感の低反発マットレス。弾力が弱く、包み込むような寝心地が特徴です。
そんな低反発マットレスの寿命は3~5年だといわれており、数あるマットレスの中で、もっとも寿命が短いタイプです。
低反発マットレスの寿命が短いのは、マットレスが通気性に難があるウレタン素材であるため、湿気がこもりやすいのが大きな理由です。
湿気はマットレスの大敵です。湿気がこもると、すぐにカビやイヤなにおいが発生してしまい、マットレスがダメになってしまいます。
また低反発マットレスは、内部にコイルがなく支えるものがないため、へたりやすいのも弱点です。
ただし、マットレスの上からシーツを敷いたり、定期的にマットレスを立てかけたり湿気を飛ばす工夫をすると、比較的長持ちします。
高反発マットレスの寿命は?
高反発マットレスは低反発と同じウレタン素材ですが、弾力が強く、体を支えるパワーが強いタイプです。
硬めの寝心地で、寝返りが打ちやすく、体重がかかりやすい頭や腰を支えてくれるマットレスでもあります。
そんな高反発マットレスの寿命は6~8年だといわれており、低反発マットレスよりも長く使えるのがうれしいポイント。
高反発マットレスが比較的長持ちするのは、低反発ウレタンよりも通気性がよく、硬めの素材であるためへたりにくいのが理由です。
高反発マットレスは、湿気対策を徹底するとカビが生えにくく長持ちします。
また高反発マットレスの中には、まるごと水洗いできるタイプもあるため、清潔に保ちやすいのも魅力的です。
高反発マットレスは、「できるだけ清潔な状態をキープしたい」と考える人におすすめのマットレスだといえるでしょう。
ボンネルコイルのマットレスの寿命は?
ボンネルコイルのマットレスは、内部のコイルがひと繋ぎになったタイプのものです。
コイルが連結しているため、硬めの寝心地で体をしっかり支えてくれるのが特徴です。
そんなボンネルコイルのマットレスの寿命は6~8年だといわれており、比較的長持ちするといえるでしょう。
ボンネルコイルの寿命が長いのは、マットレスの中がコイルであるため通気性がいいのと、コイルのおかげでへたりにくいのが理由です。
ウレタン素材のマットレスは内部を支えるものがないため、どうしてもへたりやすいのが難点です。
ボンネルコイルは金属のコイルの骨組みがあるため、体格の大きな人が寝てもなかなかへたれません。
ただし、ボンネルコイルの弱点は経年劣化でコイルがきしみやすいこと。
長く使っていくと、ギシギシとした音が気になる人もいるかもしれません。
ポケットコイルのマットレスの寿命は?
ポケットコイルのマットレスは、コイルひとつひとつを小さな袋に入れて敷き詰めたタイプです。
コイルが連結せずに独立しているため、体のカーブに合わせて沈み込み、寝姿勢をまっすぐにキープしてくれるのが特徴です。
そんなポケットコイルのマットレスの寿命は8~10年で、全マットレスの中でもっとも長持ちするタイプだといわれています。
ポケットコイルの寿命が長いのは、ボンネルコイルに比べてきしみにくく、マットレス内部がウレタンではなくコイルであるため通気性がいいことが大きな理由です。
また、湿気がこもりにくくカビが生えにくいため、寝心地と耐久性を兼ね備えた万能マットレスだといえるでしょう。
ポケットコイルマットレスは高級マットレスにも多く採用されているため、「いいマットレスを長く使いたい」と考える人におすすめです。
脚付きマットレスの寿命は?
脚付きマットレスは、マットレスにそのまま脚が付いたタイプのものです。
ベッドフレームが必要なく安価なものが多いため、1人暮らしで脚付きマットレスを選ぶ人も多いでしょう。
そんな脚付きマットレスは、ブランドによってボンネルコイルとポケットコイルの2タイプあります。寿命はボンネルコイルで6~8年、ポケットコイルで8~10年と、かなり長持ちするでしょう。
脚付きマットレスの寿命が長い理由は、耐久性がよく、ベッドの下が空間になっているため通気性が抜群であることです。
脚付きマットレスは安価なものが多く、「長持ちしなさそう」というイメージがあるかもしれませんが、実は長持ちするマットレスであることがわかります。
人気ブランド別!マットレスの寿命と保証をご紹介
マットレスの寿命は素材や品質によって変わりますが、人気ブランドのマットレスの寿命はどれくらいなのでしょうか。
人気ブランド別に、マットレスの寿命や保証サービスについてまとめました。
シモンズのマットレスの寿命と保証は?
シモンズは150年以上の歴史を持つ、アメリカの寝具ブランドです。
ポケットコイルが主体になった厚みのあるマットレスを多く取り扱っており、ラグジュアリーな寝心地が楽しめます。
そんなシモンズのマットレスの寿命は、平均で10年だといわれており、比較的長く使えるのが魅力でしょう。
保証期間は2年ありますが、商品不良による交換のみ対象です。通常使用で明らかな異常があった場合しか保証されないため、乱暴に扱わないよう気をつけてください。
シモンズのマットレスは、大切に扱えば長く愛用できるマットレスだといえるでしょう。
ニトリのマットレスの寿命と保証は?
「お、ねだん以上。ニトリ」のキャッチコピーで有名な、家具がリーズナブルな価格で手に入るニトリ。
ニトリはマットレスの品揃えも豊富で、ポケットコイル、ボンネルコイル、低反発、高反発、ポリエステルなど、さまざまなタイプのマットレスを取り扱っています。
マットレスの種類によって寿命は大きく変わりますが、3年〜10年と幅が広いのが特徴です。
マットレスはコイルタイプのほうが耐久性が強いため、長持ちさせたい人はコイルタイプを選ぶといいでしょう。
また、ニトリのマットレスは5年と30年の長期保証があるのもうれしいポイント。
30年保証はコイルスプリング、S型スプリング、ウェービングベルトの故障が対象で、5年保証は30年保証以外の部分の故障をサポートしてくれます。
保証を受けるにはニトリが定めた基準をクリアする必要がありますが、無料で修理や交換ができる心強い保証サポートです。
無印良品のマットレスの寿命と保証は?
シンプルで機能的な日用品を取りそろえる、無印良品。
無印良品のマットレスは、ポケットコイルや連結式スプリングマットレス、ウレタン素材やポリエチレンマットレスなど、素材もさまざまです。
そんなマットレスの中でも、特に人気なのが「脚付マットレス」。
脚付マットレスはポケットコイルとボンネルコイルの2タイプがあり、ポケットコイルだと8~10年、ボンネルコイルだと6~8年もつといわれています。
脚付マットレスは、マットレスに脚が付いているため、ベッド下が空きスペースになり、通気性もよくカビが生えにくいのが強みでしょう。
また、無印良品の家具には保証期間はありませんが、1年以内で明らかに異常がある場合は相談に乗ってもらえるため、購入店舗に問い合わせてみてください。
アイリスオーヤマのエアリーのマットレスの寿命と保証は?
アイリスオーヤマの寝具ブランド「エアリー」のマットレスは、ポリエステル素材の「エアロキューブ®」が敷き詰められたもの。
糸状の繊維を張り巡らせることで、薄手ながらもコイルのような弾力が楽しめます。
そんなエアリーのマットレスの寿命は、3〜5年だといわれており、長期で使うのには向いていません。
エアリーのマットレスの寿命が短いのは、ポリエステルの素材自体がへたりやすいため。
体格の大きい人が使うと、目安の寿命より早い段階で買い替えが必要になるかもしれません。
また30日の返金保証期間があり、「体に合わなかった」「イメージしていた寝心地と違う」という場合でも返品ができるため安心です。
フランスベッドのマットレスの寿命と保証は?
フランスベッドは1949年に創業した、れっきとした日本の寝具ブランドです。
名前から「フランス産のマットレス」だと思ってしまいますが、実は純日本製のマットレス。
フランスベッドは、主にボンネルコイルのマットレスを取り扱っており、寿命は6~8年だといわれています。
保証期間は購入日より2年が対象で、商品に欠陥によって生じた損傷は無償で修理ができるため安心です。
フランスベッドの質感は、やわらかめのミディアムソフトと硬めのハードの2タイプがあり、ハードは外枠のワイヤーが二重になっているため、強度も抜群です。
耐久力があるため、体の大きな人でも安心して長く使えるマットレスだといえるでしょう。
シーリーのマットレスの寿命と保証は?
シーリーは、アメリカ生まれの高級寝具ブランドです。
世界の高級ホテルでも取り扱われており、多くの人も認める品質のよさが魅力でしょう。
シーリーのマットレスは、最高の寝心地を追求するため、独自開発のコイルをつなぎ合わせたボンネルコイルを採用。
そんなシーリーのマットレスの寿命は、7〜10年だといわれており、長く愛用できるでしょう。
また、シーリーには10年間限定保証がついているため、いざというときにも安心です。
シーリーのマットレスは厚みにボリュームがあるため、湿気を飛ばすために頻繁に立てかけるのは難しいかもしれません。
普段から湿気がこもらないようにシーツやベッドパッドを一緒に使うと、より清潔に長期間使えます。
サータのマットレスの寿命と保証は?
サータは、「スイートルーム品質」のマットレスを作る高級寝具ブランドです。
サータのマットレスは数多くの高級ホテルでも採用されており、しっとりとした高級感のある寝心地が人気のポイント。
そんなサータのマットレスはポケットコイルで作られており、寿命は8〜10年だといわれています。
またサータのマットレスは日本国内で受注生産しているため、日本の気候や住環境にあったマットレス設計なのが魅力の1つです。
さらにサータのマットレスには2年間の保証がついており、正常な使用状態で壊れてしまった場合は無償で修理してもらえます。
マニフレックスのマットレスの寿命と保証は?
マニフレックスは、多くのアスリートから人気の寝具ブランドです。
独自開発の素材「エリオセル®」を使用した、高反発フォームのマットレスが多くの人から支持されています。
そんなマニフレックスのマットレスの寿命は6~8年だといわれているため、日ごろのケアを怠らなければ長く使えるでしょう。
除湿・消臭効果のある「マニシート・ドライ」を併用すると、より長く快適に使用できます。
また、マニフレックスのマットレスには10〜15年の長期保証がついています。保証期間中にマットレスがへたってしまった場合は、修理や交換ができるため安心です。
日本ベッドのマットレスの寿命と保証は?
日本ベッドは日本人の睡眠を追求する、歴史のある寝具ブランド。
日本で初めて連結スプリングマットレスの商品化に成功し、日本の寝具市場を切り開いたパイオニアともいえる存在です。
そんな日本ベッドのマットレスはポケットコイルを使用しており、寿命は8〜10年だといわれています。
また、日本ベッドには2年間の保証期間があり、ベッドの品質に問題があった場合は無償で修理や交換が可能です。
たしかな技術と安心の保証体制で、安心して長く使えるマットレスでしょう。
当てはまったら寿命のサイン!マットレスの寿命ポイント
マットレスの寿命はなんとなく分かったものの、「今使っているマットレスが寿命なのか見極められない」という人も多いのではないでしょうか。
マットレスが寿命を迎えると、ある異変が起こります。マットレスの寿命サインを4つまとめました。
マットレスの寿命1.マットレスがへこんでいる
マットレスが寿命を迎えると、マットレスの中央部分がだんだんへこんできます。
マットレスの素材がへこんでしまうと、睡眠中の体を支える力が弱くなり、結果として腰や首が傷んでしまうことも。
無理な睡眠姿勢を続けていると、「どんなに寝ても疲れが取れない」といった悪循環になるため、早めにマットレスを買い替えましょう。
マットレスの寿命2.マットレスがきしむようになった
マットレスが寿命を迎えると、特にボンネルコイルタイプはきしむ音が目立つようになります。
寝返り打つとギシギシと金属音が鳴り、人によっては目を覚ましてしまうかもしれません。
コイルがきしむ音は不快に感じる人もいるため、安眠のさまたげになる可能性があるでしょう。
マットレスの寿命3.カビや汚れが目立つ
マットレスが寿命を迎えると、カビや汚れが目立ってきます。
どんなに湿気対策を万全にしていても、マットレスには湿気がこもります。
長く使えば使うほどカビが発生してしまうのは、仕方がないといえるでしょう。
カビや汚れを放置してしまうと、体がかゆくなったり、せきが止まらなくなったりと健康を害してしまうことも。
カビや汚れが目立ってきたら、新しいマットレスへの買い替えを検討しましょう。
マットレスの寿命4.起きると体が痛い
マットレスが寿命を迎えると、「体の痛みで起きてしまう」ということがあります。
マットレスの見た目はまったく異常がなくても、体が痛くなってしまうのはマットレスが劣化している可能性が高いでしょう。
マットレスの体を支える力が弱くなっていたり、いつも寝ている部分だけ素材が弱ってしまったりなど、マットレスは意外と消耗するもの。
異変を感じたら放置せず、保証期間内ならメーカーに問い合わせてみましょう。
マットレスの寿命を伸ばすコツって?
マットレスが寿命を迎えるのは仕方のないことですが、できるだけ寿命を伸ばす方法はないのでしょうか。
「日ごろのケアをがんばるから、マットレスを長く使いたい!」という人に向けて、マットレスの寿命を伸ばすコツを3つご紹介します。
マットレスの寿命を伸ばすコツ1.マットレスを定期的に立てかける
マットレスの寿命を伸ばすには、マットレスの湿気対策が必須です。
マットレスは毎日寝汗を吸い、梅雨の時期には湿気が多くこもり、ケアを怠るとカビの温床になることも。
なるべく湿気を溜めないように、定期的にマットレスを立てかけて風を通すようにしましょう。
たまにマットレスを裏返して交互に使うと、より効果的です。
マットレスの寿命を伸ばすコツ2.シーツはこまめに洗濯する
マットレスの寿命を伸ばすには、シーツをこまめに洗濯するのがポイントです。
シーツをしているからといって、マットレスを寝汗から完全にガードできているわけではありません。
ずっと洗濯をせずに同じシーツを使っていると、湿気がこもりすぐにカビが生えてしまいます。
シーツは複数枚用意しておき、なるべくこまめに洗濯するとマットレスが長持ちするでしょう。
マットレスの寿命を伸ばすコツ3.ベッドパッドを活用する
マットレスの寿命を伸ばすには、湿気対策にベッドパッドを活用するのもおすすめです。
ベッドパッドは、マットレスの上に敷いて使う厚めのパッドのこと。
寝具ブランドによっては、防湿や消臭機能があるベッドパッドを販売しているため、一緒に使うとよりカビや汚れ対策ができます。
普段はシーツを使い、梅雨の時期はベッドパッドを使うなど、工夫してみるのがおすすめです。
マットレスの寿命についてまとめ
マットレスはどんなに愛用していても、いつか必ず寿命がやってきます。
素材や品質によって寿命はさまざまですが、平均して3〜10年であることが多いようです。
ただし、寿命はあくまで目安なので、扱いが悪いと早い段階でダメになってしまったり、ケアを徹底すると想像以上に長く使えることもあるでしょう。
もし今使っているマットレスが「へたれてきてしまった」「朝起きると体が痛い」ということがあれば、それは買い替えのサインかもしれません。
新しいマットレスへ買い替えたら、今よりもぐっすり眠れるようになるでしょう。